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<第7回> 「お金にこだわるとお金持ちになれない」って、どういうこと⁉

『ユダヤ人大富豪の教え』 
本田 健著(だいわ文庫)

➊イントロダクション~自分だったらどうするか?

本書は2003年に単行本として発刊、2006年に文庫化された、ベストセラー作家・本田健氏の代表作です。本田氏の名前は、書店店頭で見かけたことのある方も多いのではないでしょうか。

本田氏の著作はたくさん出ていますので、はたしてどれから読んでいいのか、迷っている人も多いのでは?
そんなときはまず、代表作から読んでみるのが間違いないですよ!
早速、YouTubeで予習しちゃいましょう。

今回も、本書の「プロローグ」から気になった文章を抜粋してみました。

"困難にぶつかったとき、クリエィティブなアイデアを出せるかどうかがとても大切"
"殺気立つほどの熱意は、かえって新しいことを学ぶのには邪魔になる"
"自分の人生で起こることに自己責任をもつ"
"お金にこだわっていると、幸せな金持ちになれない"
"物事の本質を見抜く目をもつことこそ、幸せに成功するための大切な要素"

ちょっと抽象的ですが、こんなことを思いませんでしたか?
「こういう話、よく聞くけどなぁ……」
「言っていることは正しそうだけど、実際、どうするんだろう……」

大丈夫、心配はいりません。じつは、本書は物語形式で話が進んでいきます。さまざまな課題も提示されますので、「自分だったら、どうするか?」を考えてみるのも、面白いですよ。

では、幸せな金持ちに、あなたはなれるのか?
Let’s go!

➋実践してみたよ~第8の秘訣「お金の法則を学ぶ」

私の「グッと」きたところ、お金の主人になるか奴隷になるか

本書は、アメリカでさまざまな事業を展開しているユダヤ人大富豪のゲラー氏に、ボランティア団体の招きで日本から来ていたケン青年が成功の秘訣を教えてもらう、という物語ふうのつくりになっています。お金持ちのユダヤ人実業家ゲラー氏による17の教えは、どれも本質を突いたものばかりですが、ストーリーも面白く、飽きずにサクサク読めると思います。

個人的には、なかでも第8の秘訣「お金の法則を学ぶ」はとても面白かったので、ちょっと紹介しましょう。

ケン青年が、ゲラー氏と一緒に銀行にいった際の話です。
ゲラー氏は、銀行の窓口カウンターを見て、
「お金のつき合い方には二つしかない。お金の主人になるか、奴隷になるか。その中間は存在し得ない」
と、冒頭で語ります。
なかなか極端ですね。
さらに、お金には法則があり、ルールもあるのに、学校では教えてくれないのはなぜだろうか? と問います。

じつは、同様の疑問が発端となり、お金の教育について精力的に活動をされている方がいます。
村上世彰(よしあき)氏です。
名前をご存じの方も多いのではないでしょうか。
「子どもの投資教育・実体験プロジェクト」をはじめ、いくつかのプロジェクトを、さまざまな企業と協力して取り組まれています。

またゲラー氏は、「お金のIQを高めなければ、金持ちになることは難しい」「お金の法則を学べば、ビジネスマンとしても有能になれる」と言っています。

そのお金の法則には五つの原則があり、
①たくさん稼ぐ
②賢く使う(節約)
③がっちり守る
④投資する
⑤分かち合う

というものです。

詳細は本書に譲りますが、だいたいの内容の想像がついた方もいるのではないでしょうか。

ちなみに「分かち合う」という原則は、クラウドファウンディングなども含めてイメージしていただくと、もう少し現代風になるのでは、と思います。
アメリカの大富豪はよく多額の寄付を行なっていますが、彼らの多くは、まだお金もないころから収入の10%は社会に還元していたそうです。
このお金を社会に還元する思考が自然にできるようになってこそ、お金持ちになれるのですね。

これ、かなり使えそうですね!

私の「本当に使える!」実践テクニック、1日1回の株価チェックで仕事ができる人に

第8の秘訣の締めくくりは、「金持ちになるのに手っ取り早い方法は、流れをつくること」だと、まとめられています。

???

これには、5原則の四つめ、「投資する」を少し深く理解する必要があります。なんといっても、「金持ちゲームの最終コーナー」と、ゲラー氏が言うほどです。

もう少し詳しく教えてほしい! という方は、コチラが参考になると思います。

ちきりんさん以外にも、同様のことを言われている方が、じつはたくさんいらっしゃいます。

10万円程度で100株くらい買える、今後期待できそうなベンチャー企業がけっこうあります。ストリーミングなど、最近のスマホアプリも進化していて、大量の最新情報をすぐに確認できますし、簡単に証券口座を開くこともできます。気になる手数料なども、いろいろな方法で安くすることが可能です。
 
また、株を始めると、とにかく社会情勢やビジネスの最新の流れに敏感になります。株価が急に下がったり上がったりすることがありますが、それにはちゃんと理由があるんですね。1日1回の株価チェックで、今日から「ワンンク上」のビジネスパーソンになれるというわけですね!

ちなみに、株にはリスクもありますし、無理な投資は厳禁。ある程度は勉強して、自由に使えるお金でやることをオススメします。とはいえ、最近はものすごくわかりやすい本やネット情報もたくさん出ていますので、ほんとうにやる気次第だと、私は思います。損をするのも自分だけですから、よく知っている会社の株をとりあえず買ってみるなど、始め方はさまざま。まずは、証券口座を開いてみる、というのもアリですよ。

やるか、やらないかはアナタ次第! です。

★おまけ★最近読んでいる本

『会社が消えた日』 大西康之著(日経BP社)
2011年3月29日、三洋電機は上場廃止となり、パナソニックに買収されて「消滅」しましたが、元・三洋電機社員の人生は終わっていません。「新しい人生」をつかみとった元社員たちの物語は、必読です。
第1章「井植敏は『ゼロ』を読んでいた」の深い意味にも納得。
まさに「小さなイチ」を積み上げた人たちの物語、お勧めの一冊です。