カーテンコール【短歌】
ドジだから目で追っていたはずなのにいつからだろう僕は向日葵
綻びを見せ合うように近づいたふたりの春をはじめましょうか
ワイシャツの腕はブラウス抱きよせて春風そよぐベランダに揺れ
幸せの真ん中にいてこっそりと「中華の素」に甘えたりする
いつもそう、あなたは溶いた片栗のやさしさで最後つつんでくれる
観覧車こんな静かな乗り物になりておだやか夕映えのふたり
咲かないと聞いて育てたサボテンの大きな花に戸惑っている
春だって時にかなしい 瑠璃色の野辺のネモフィラ雨で濡らして
去ってゆくひとに慰められている フラペチーノの甘さが痛い
エンジンを止めていたのは進むため 連れていきたい海があるんだ
蛹とはちひさき海よ 春の波あなたの声で羽化がはじまる
* * *
早いものでもう五月ですね。
夏のきざしが見え始めています。
わたしと言えば花粉症をこじらせて体調を崩したり引っ越ししたりで余裕のない春でしたがそんな中でもいくつか歌を詠うことが出来ました。
思い出として残しておきます。
春の過ぎた日々を思い出しつつ読んで頂けたらと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
里(さと)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?