大学の先生・研究者の呼称(敬称)問題について

中学・高校までは先生を呼ぶ場合「○○先生」と呼ぶことが殆どだろう。しかし大学以降、とりわけ大学院へ進学して研究者の端くれになってくると、年上の研究者・学外の先生を何と呼ぶか、敬称をどうすべきか悩む場面も増えてくる。今回は海外・国内に分けて筆者の偏見を著す。正確性は不明。

海外編
・Professor
授業に出てるとき、かつ向こうがファーストネーム呼びしてこない場合、初手は基本プロフェッサー。ややこしいのが、相手の正式な称号がAssociate-ProfessorでもLecturerでも、呼びかけるとき(メール含め)はProf. ○○なところ。相手が教授職じゃないからといって授業中にDr. ○○とか呼びかけると変な感じ。
海外の研究者とメールするとき、かつ向こうが大学で正規の職に就いているときも基本的に初手はProf.が無難。

・ファーストネームで呼び捨て
ぶっちゃけ基本これ。Prof○○という呼び方は日常ではほとんど使わない。何度もプロフェッサーって呼ばれるの嫌いって人もいるくらい。メールでも基本呼び捨て。ただ、基本は相手が下の名前で呼んできてから呼び捨てにするか、あるいはMay I~? (メールならif I may)とか許可をとってから呼ぶこと。たまにProf○○呼びしないと怒る人もいるらしい。会ったことないけど。

・Dr.
あまり使わない。ジャーナルの査読結果とか、事務的なメールの敬称で使いがち。あったことない海外の研究者で、かつ大学でLecturer以上の職についてない研究者に最初に送るメールとかで使う分にはおかしくないと思われる。

日本編
・教授
助教とか准教授につかうと変な感じがする。メールでも口頭でもあまり使わない。英語ならみんな教授って呼べばokなのにね。

・先生
誰にでも使えるので一番無難。だがしかし、博士号取り立てのポスドク・若手研究者とかに使うと変な感じがしなくもない。まあでも失礼には当たらないのでとりあえず先生呼びでいいのかもしれない。
とくに医学系の学会だと博士課程だろうがなんだろうがとにかく先生呼びされる。
注意すべきは、学会とかだと先生呼びを嫌う人もいるということ。あくまで研究の場はお互い対等なので、というポリシーを持っている先生だとそういう場合があったりする。とくに昔学生として所属してた研究機関の先生に博士号取得後「先生」呼びをつかうと「私はあなたの先生じゃありません」と怒られる、なんてことも。

・さん
研究者同士で呼び合うときはだいたいこれ。ただ博士号取得もってない人間から「さん」呼びされると怒るひともいるので、博士号とるまではなるべく先生よびしとこう。

・様
メールでよく使う。学会からとどくメールも大体「様」表記が多い。ただし、「さん」と同じで博士号もってないor教員以外の人間から「様」でメールをもらうと不快に感じてバチバチに怒る先生もいるので注意。やはり若いうちは「先生」呼びが基本。でも研究グループに入ってるとかそういう事情で自分以外のメンバーみんなが「様」or「さん」付けしてると「先生」呼びするのが変な感じすることあるんだよね。

・呼び捨て
英語で議論してるときによく使う。留学帰りの先生と英語で話してるときはこれが一般的。ただ、(目上の)相手が下の名前で呼んでこない場合は相手に会わせましょう。

なんでこんな記事を書いたかというと、間違って「様」でメールを送った某大学の先生から怒られたから。特に日本語の場合100%の正解ってのは存在しないので難しい。解決法として、早く教授になって全員呼び捨てにできるくらい偉くなるのがorアカデミアをやめればこの問題からは解放される。というか後者の選択をとればいろいろな問題が解決??
先日学部卒で就職したコンサル社員の後輩とご飯を食べに行ったら私の三倍稼いでいてちょっとだけ悲しくなりました。

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