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イーディーピー(IPO)の事業概要

6月27日(月)に
東証グロース市場に新規上場(IPO)した
イーディーピー<7794>の
事業概要をご紹介します


【人工ダイヤモンドの製造】
独立行政法人産業技術総合研究所の
ダイヤモンド研究センター長であった
藤森直治氏(現社長)を中心に設立されました

人工ダイヤモンド宝石(LGD(※1))の種結晶(※2)を製造しています
(※1)Laboratory Grown Diamond
(※2)宝石を成長させる元の結晶
種結晶を成長させて原石を作り、研削、研磨し宝石にします


ダイヤモンド関連の市場の中でも
宝石市場は
研磨材や工具の10倍以上の規模で
年1~3%成長していると言われています

近年
ダイヤモンドの人工合成により宝石材料を製造する技術が進歩し
10年程前から
人工ダイヤモンドの生産が増え始めました
現在
ダイヤモンド宝石市場に占める
人工ダイヤの比率は6%程度と小さいですが
低コストの人工製品の拡大余地は大きいと思われます
会社側では
人工ダイヤモンド宝石市場は
今後15~20%(年率)を続けると見込んでいます


21年3月期における売上構成比は
人工ダイヤモンド生産の原料となる結晶(種結晶):88%
半導体基板材料:5%
精密加工切削工具:4%
光学部品、高発熱の部品を冷やす部材(ヒートシンク):3%
となっています

売上の9割弱を占める
ダイヤモンド宝石向けの種結晶は
日本のほか
インド、米国、イスラエル、欧州、中国、台湾の
人工ダイヤモンド(宝石の完成品)の製造業者向けに販売しています
地域別売上高は
イスラエル:29%
日本:17%
インド:16%
米国:11%
その他:28%
となっています


【業績推移】
21年3月期業績については
売上高:前年比62%増の11億4千万円
経常利益:同3.7倍の2億7千万円
と大幅に拡大しました

製品種類別の販売は
種結晶:前年比71%増(10億円)
基板およびウエハ:同3%増(6千万円)
鉱業素材:同25%増(5千万円)
光学部品およびヒートシンク:同38%増(3千万円)
と種結晶が牽引しています

コロナ感染拡大の影響で
消費者は
旅行などの出費が減少したことから
物品の購入を増やすという動きが強まりました
このため
宝石需要は落ち込みが見られず
人工宝石市場が拡大しました

種結晶の需要増加に対応し
設備投資を実施し生産効率化も進めたことから
売上を大きく拡大させることができました

生産増強に伴い人員を増強し
上場準備のための経費も増加したものの
売上拡大により
利益も大幅増大となりました


22年3月期業績は
売上高:前年比37%増の15億6千万円
経常利益:同95%増の5億3千万円
となりました


会社側では
23年3月期業績については
売上高:前年比74%増の27億2千万円
経常利益:同83%増の9億7千万円
と予想しています

人工宝石は
天然では入手が困難である大型の商品に対する需要が高まっています
大型の種結晶の量産において優位性があることから
今後も生産拡大が続くと見ています

利益は会社予想に対し上振れする可能性があると考えています


(注)これは情報の提供のみを目的としており
特定の銘柄を推奨するものではありません
銘柄の選択などの投資にかかる最終決定は
御客様御自身の判断にて御願い致します

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