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牧志公設市場、沖縄の食材でマサラ合宿 #カレーだいしゅき手記

自分たちの自炊として那覇市公営の牧志公設市場の調理室を借り、沖縄で手に入れた食材やスパイスを活用した料理を作りまくってみた。牧志公設市場は建物の老朽化に伴い2023年3月に建て替えが完了したばかりで、建物がまだ新しい。あまり知られていないのだが、さらに三階まで上がると誰でも使える調理室があり、市場で買った野菜や魚、肉を自分たちで料理して食べることができる。

ボッタばかり作っている奴がいる。諸事情で入学試験の下書き用紙を使った。


牧志公設市場のキッチンにて

那覇では国際通りのドン・キホーテに近い安宿に泊まっていた。バリ調の小物が並べ立てられてまさに「ジャングルだぁ♪」な自由な雰囲気なのだが、シャワーとトイレは共用、壁はごく薄、チェックインは無人。フロントに置いてある"お手紙"というプリントアウトした用紙を各自持っていくセキュリティーもフリーなスタイル。1ヶ月滞在しても5万円もしないので、実質的に労働者のドヤとなっているようだ。

バルコニーで、墨いりのオッサンが「俺ァこんなところで43歳の誕生日を迎えちまったよ…。こんなに落ちぶれるとは思ってもいなかったなァ…」とタバコを吸いながらしゃべっているのを聞いてしまった。そんな、なんとも味わい深い場所でもある。

全然関係ない話をしてしまった。

国際通りのほど近くに那覇市第一牧志公設市場はある。なんでも戦後間もない頃に開南バス停付近に自然発生的できた闇市が束ねられる形で公設市場になったもので、1990年からは一階で購入した食材を二階のお店に持っていくと調理してくれる「持ち上げ」というサービスが開始した。

これは東南アジアではよくみられ、新鮮な魚やカニなどを自分で選んでその場で調理してもらうという、観光地っぽい楽しみ方ができる。南インドでもゴアやケーララなどビーチリゾートでそのようなサービスを展開していることがある(サービスというより押し売りに近い)。

3階から見下ろす市場の風景
魚や豚肉などが色とりどり並ぶ。


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