Shake with me

ニューヨークからのパーキンソン病当事者の映画
「Shake with me」を紹介します。
 ニューヨークのアーチストDebraがパーキンソン病発症してから最初の一年半を息子のZackがプロデュースした30分程度の作品です。
ニューヨークらしい映画になっています。You’ve got mailとか、as good as it getsとかバンクーバーにいたころニューヨークものの映画に嵌まっていたので、久しぶりにニューヨーク映画をみると、やっぱりいいなあと思うのです。
 エレクトロニカのEvan Reinerの音楽がまたおしゃれですが、映画中程のジュリアードでのsing and dance for PD(映り込んでいる案内をみると11時から3時までの4時間)のピアノジャズもNYらしくて素敵です。
 パーキンソン病の診断は、左手指の軽度の振戦のみで特に寡動も表情の変化もないころのかなり早期に診断されており、neurologist(神経内科医(やっぱり脳神経内科医とはいえないところ))の診察や問診も興味深いシーンです。嗅覚障害には気がついており、最初の診察でパーキンソン病であることを告げられています。ヤール1度のごく軽い状態で、しばらくの間は投薬をされていないようにみうけられます。そのような極早期にも社会資源の活用がはじまっており、Rock Steady Boxingなるジムやジュリアードのsing and danceのセッションなどに参加しています。やはり受容まで時間がかかる、まだ学校の娘に知れると大学にいかないとかいいだすから診断を家族にもいわないなどの葛藤がのべられています。左手の振戦のみで右手の症状がない時期ですから、painting artについてはあまり困らずに順調に活動しており、むしろ社交的に過ごしていきます。いつか右にも症状がでる、その後の予後もなんとなくわかっている、その道筋を受け入れられるかなどが話され、神経難病ならではのストーリー展開です。いつから投薬を始めるかということにも夫も同席した診察で神経内科医と十分に時間をとって相談されるシーンも考えさせられました。服薬もはじまり、18ヶ月かかってパーキンソン病のコミュニティーになじんだ、自分のアートはより複雑に深化し自分らしくなったと受け入れて映画はおわります。
リンクはこちら https://vimeo.com/273256248

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