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歴史の見方を変えた本。

 330回目です。φです。

 私はベランダでガーデニングをやっているのですが、昨年植えたアップルミントが野生化し続け、なんだか逞しい木になりつつあります。ハーブってこんなに逞しくなるものでしょうか…。

 さらに、2年の同居生活をしているイロハモミジの盆栽くん。彼の名はメープル選帝侯なのですが、500mlのペットボトルサイズだった彼はすでに1Lサイズに変わっています…これ、盆栽のレベル超えてます…。

 私が育てたものは巨大化すると評判なのです。なぜ。私の生命力奪われていたりしそう。

 さて、そんな紅葉(メープル選帝侯)を見ていると、私が好きな本を思い出します。「小学生が読むには渋い」と言われた本ですが、今でも大切に持っている本の話をしようかなぁ。


 私は家にあった「日本の歴史」漫画で歴史を学びました。まぁsiblingが読んでいるのを見て、確か漫画の読み方を教わって読んでいましたね(笑)

 結構な数の方が知っているのではないでしょうか。私はなぜこの漫画が家にあるのか、未だに知りません…誰の所有物なんだろう。

 コマをどの向きで読んだらいいのかよく分からないので…きっと慣れたら習得する技能だとは思うけれども。とは言いつつ、私は日本の歴史シリーズを読み終わったにも関わらず身についていませんが!難しい!

 あ、今無料公開されているので、ご興味ある方、そういえば読んだなぁな方、どうぞ楽しんでくださーい!

 この漫画、一冊一冊がご立派に作られているので結構重い。購入を迷われているのなら、どうぞこの期間楽しんでから決意なさってください(笑)

 で、今日私が紹介したい小説はこちら。

 石田なみっちゃんです。色々な戦国時代の武将コラボがあるようで、「石田三成」で検索するとお顔立ちの美しい治部殿に出会えます(笑)

 私はゲームとしてひとつだけやったことがあるのですが、アクションは苦手ですね…壁に激突し続けていました。壁、「壁です」って言ってよ!と思います。難しい。

 そういったコラボが多いため、人気のある武将なのだとか。石田三成。彼のエピソードも好きな方が多いとは聞きましたが。

 私はsiblingから誕生日か何かでもらった本で、大谷吉継と石田三成の友情に心を打たれたものです。それから歴史の人物たちのエピソードや人間関係に興味を持ち始めましたね。裏話程面白いものはありません(笑)

 まぁその結果、テストに全くもって出る話じゃない雑学の宝庫のような人間になりましたが…あ、ちゃんとテストの点数は取ってましたよ!

 で、なぜ私が紅葉と石田三成を関連付けるかというと。上記した本のあとがきに書かれていた一文が、すごく記憶に残っているからです。

 「散り残る紅葉はことにいとおしき 秋の名残はこればかりぞと」

 これが、すごく好きなんですよね。読んだとき小学生だった私は、もちろん意味なんて分かりませんでした。でも心に残って、書かれた解釈も分からないなりに感じるものがあって、それ以来ずっと紅葉を見るたびに思い出す歌です。

 長浜市石田町にはこれが書かれている歌碑があるとのことなので、行ってみようかなぁ。

 ぜひともこの本は読んでもらいたいな、と思うのですが、私がこの本によって得たものは「歴史は隠されたものがたくさんある」という見方。教科書を如何に暗記しても、歴史を完全に知ることってできないのです。当然と言えば当然だけれど。

 このあとがきに書かれているように、歴史とは「勝てば官軍負ければ賊軍」なものです。年々資料が見つかり、新たな真実が生まれていても、それは本当にそうなのか?を検証することって難しい。誰かの目には正しく映った正義も、誰かの目には悪だと映ることだってある。

 そして、残った歴史を残すのは「勝った側」、つまりは官軍。敗けた側は、正しいものを書き残しても奪われたり、なかったことにされたり、と歴史から消え去ることだってあるのです。賊軍だから。

 私は歴史を学んで、当然のごとく「石田三成は悪い人」と思っていました。徳川家康が平和を生み出そうとしたのに、古い伝統を重んじて関ケ原の戦いを引き起こし、そして負けた。悪は正義に勝たない。と思っていました。

 しかし、もらった本で大谷吉継との友情を知り、そしてこの本を買った。読んだ。私が知っている歴史とは違う歴史だった。同じ内容だけど、まるで違う世界のようでした。

 「石田三成は悪で、徳川家康から嫌われていたんじゃなかったの?」と思いました。私の中の価値観がひっくり返ったみたいでした。「どっちが悪い?」と、悩んだものです。

 小学生で石田三成の本読んで、歴史とは…なんて思うとは私なかなか渋い…同級生が「かいけつゾロリ」を読んでいる横で、「石田三成」を読んでいました(笑)

 歴史を学ぶには、流れを知ることが一番簡単です。大きな出来事を時系列に並べて、何と何が関連して結果に至ったのか。点と点をつなぐことで、歴史はつながりのある、連続したものになります。

 そういった学び方は分かりやすい。けれど、人物ひとりひとりのエピソード、考え、生き様を隠してしまうことでもあります。学び方に依るとは思うけれど、私は人物に着目せずに歴史を学んでいました。

 人物に興味を持つと、その人物からつながる点と点が生まれ、さらに歴史は奥深いものになる。なぜ結果が起こったのか、がより詳細になり、当時の様子を鮮明に知ることができる。

 興味がない場合には、きっと奥行きのある歴史にも興味を持つことは難しいと思う。だから流れで覚えて、それで終わり。さくっと知識として持っている情報で終わる。

 私はそれでもいいとは思います。なんでも好き嫌いはあるし、得意不得意だってある。興味を持つ持たないも人の自由。

 けれど、少しでも興味がある人は人物に着目して、人物に焦点を当てたものを本や映像で知ってほしいな、と思います。隠れたものはあまりに多い。学校で学べる歴史は限られたものです。限られた時間に、限られた情報で教えられるもの。最低限度、だと私は思います。

 先生にもよるけれども!私の高校の先生、すごく一部分が好きで、そこに何コマも授業を費やしたものです…自由な学校だったからね(笑)

 私はこの「石田三成」を読まなかったら、きっと永遠に石田三成は悪の権化だし、歴史には正確な事実が残されている、と思い続けていただろうと思う。歴史を批判的に見ることも、事実に疑問を持つこともなかっただろうなぁ。同時に、戦国時代の単語を目にしたときに瞬時に反応する人にもなってなかっただろうなぁ(笑)

 余談ですが、どうして戦国武将たちはコラボするとめちゃくちゃスタイルの良い、顔の整った集団に変わるのでしょう。戦国パワー?

 あと、人物によっても外見年齢が変わるのが不思議。どの時代を切り取っているのだろう。なぞすぎて面白いです。

 最後になりますが、歴史にはたくさんの残された歌があって、思いがあって、それを知ることができます。歴史上の人物が、実在したことを裏付けるみたいで、私は好きです。遠い昔の方々が詠んだものでも、現代人の心に響くものはたくさんあります。「あ、これ素敵だな」と思うものを、どうぞ見つけてみてください♪

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