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「英語の歴史」を読んで。

 429回目です。φです。

 英語のスピーキングのテストをしたのですが、なんというか…日本語でも難しいよ…。

 前も書いた気がするけれど、私は4コマ漫画(?)の文字無しを説明しなさい、みたいな質問がすっごく苦手です。ストーリーを組み立てなさい、も然り。

 人がいる、ひとり、歩いている、…と、いちいち説明していると時間なくなっていたり。途中で「これ、どういう状態…?」と思うことも多発して、無言になってしまったり。人と人が対面で物を見せている描写、なんて説明すべきなのか…とりあえず「人が人に話しました」と言ったのですが、多分減点ですね!しかし私には説明無理!(笑)

 お客さんと店員さんだったのかな…よく分かりません。とりあえず、人間が話してましたー!

 テストの後、英語が云々ではなく自分の能力に若干凹みますね。その後「分からないものはあるさ…人間だもの…」と決め台詞を自分に言って、もう考えないようにしています。立ち直り、大事。

 凹んでもめげても、転んでも良いのです。最終的に復活すればいいし、急ぐ必要なんてないのですから。

 さて、今日は「あ、これ自分の趣味じゃないやつだ」と思いつつも、なんとか読み切った本について書いていこうと思います。いや、内容自体はすごく興味深いのですが、なんとなーく趣味じゃなかった(笑)


 こちらの本を読みました。英語という言語に関する歴史。

 表紙の猫さん(?)がなんとも言えない感じに素敵ですね!Lisa Larson感?

 まぁ英語の歴史なのですが、イギリスメインだろうなぁ、と思っていたのが覆されました。現代に関しても書かれていて、英語がどうやって成り立ったのか、なぜ世界共通語の位置を手にしたのか、アメリカ・オーストラリア・ニュージーランド・その他の植民地で広まっていった流れ、現代ではどういった姿になっているのか、問題になっていることは何か。

 「英語はイギリスが植民地増やしたから、それができるほど力があったから、だからこそ世界共通語になったんでしょ?その後はアメリカが超大国になったから引き継いだんでしょ?」と私は思っていました。今のパワーバランスは保たれていないけれど、ヨーロッパが世界の中心で、その中でも海を強みにしていたイギリスがアメリカを開拓して、云々。みたいな。

 しかしながら、この本はイギリスで英語が生まれることからのスタート。びっくりしました。そこから?!と(笑)

 このスタートの歴史を知ったことで、私は英語という言語が奇跡の連続で今存在していることに気づいた。確かに、かつてのヨーロッパではローマ帝国が強かったし、その後はフランス語がヨーロッパ各地の貴族では共通語だった。イギリスだってゲール語やウェールズ語、ケルトの言語がたくさんいた。英語は強い言語じゃなかった。いつ消えてもおかしくない、なくてもよかった言語だった。

 と、私は思います。英語がなくても世界は成り立ったはずです。イギリスはその場にすでにいた民族が言葉を持っていたし。今消えてしまった言語も含め。復活を試みる言語たちがいますが、それ以前になくなってしまった言語は数多あります。

 割と波乱万丈の人生ですよ英語さん。今ではたくさんの人が使うことになったことで毎日のように生まれる新語によって波乱万丈中でもありますが。インド英語、シンガポール英語、などなどアジア圏で、彼らの母国語と混じり合って英語になった単語や表現もあるそうですし。

 日本語話者が英語を使うのが難しいのは、もしかしたら「借りている言語」という認識だからかもしれません。私はそう思う。丁寧に扱いすぎて、自分のものにできないというか。

 日本語と英語が対極的な位置にある言語だから、使うのが難しいのもあるとは思う。文法の違いを挙げたらキリがない。単語だって、今でこそ借用語としてある「カタカナ」の言葉はあるけれど、違った意味になっていたり、本来のものとは違ったり、と「自分のものにしている」とは言えない。…と私は思う。

 Japanglishもあっていいんじゃないかなぁ。それが生まれたら、私はぜひ見てみたい。

 さて、英語の歴史に戻ります。私が一番興味深かったのは、現在の英語の問題。

 名詞を動詞化、もしくはその逆で動詞を名詞化する。これについて、言語に精通した方は快く思わないようで。それはどの言語においてもそうかもしれないけれども。

 それがあまりにもひどくて、英語の品を落としているとか、辞書に載らない訳が分からない言葉もあるのだとか。まぁ日本で言う「若者言葉」に似たものかもしれない。

 そして、差別的な表現があったものも問題視されている。障害についてとか、見た目についてとか。特定の人を表す言葉、性的差別のある言葉とか。

 日本でも色々と変わっていますよね。例えば「看護婦」さんだったのが、「看護師」さんになったり。「保母」さんが「保育士」さんになったり。「婦人警官」という言葉もあったそうですね。私はこれらをあまり聞いたことがないけれども。

 英語でも、fireman(消防士)がfirefighterになったり。police manやpolice woman(男性警察官・女性警察官)がpolice officerになったり。

 私がこの本で「そこも?!」と驚いたのは、manholeをpersonholeにする案です。そこも?!

 今欧米を中心に激しい議論が起こっている人種差別問題ですが、この性別による差別もまた中々の勢いです。言語で差別は行われますからね…言語、大変です。

 この問題以外に、私が驚いたことはフランス語と英語の関係。まぁフランスとイギリスの関係にも似ていて、なんというか…ここでも争ってるよこの二か国(笑)

 フランスの言葉を借りた、もしくはそのまま英語になった言葉ってたくさんあります。それは知っていたけれど、この本で「そんなにフランス語借りて他の?!」と思いました。ドイツ語も混じっていたりするけれど、フランス語の多さはすごい。

 さらに、北欧の言葉も英語になっていたりするのだから、なんともマルチナ言語です。面白い。

 この本、英語の勉強に飽きた方におすすめしたいですね。英語そのものに対して面白さが見つかるし、途中出てくる英語も参考になります。古語の英語が出てきたりするので「自分の英語、まったく通用しないのでは…」とか思ったりしますが、まぁ日本語で言うと「源氏物語を原文で読め!」程度の難易度なので、分からなくて当然だと私は思います!(笑)

 シェイクスピアの言葉もなかなか古いので、古い言葉を使いたければ原文を読めるようになっていた方がお得なのかもですね…好みで使っていたら「〇〇で候」みたいな訳つけられそうだけど。

 400ページで、ちょっと長く感じるかもしれませんが、面白さを見つけるとさくさくと読めます。好きな章だけ読んでも理解はできそうですし。

 ロシア語の勉強に時間をかけて、少々英語を疎かにしている私ですが、この本でちょっと「英語、勉強しましょ~…」とすごすごと元の英語勉強道へ戻ってきました(笑)

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