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「声のサイエンス―あの人の声は、なぜ心を揺さぶるのか」を読んで。

674回目です。φです。

先日、面白い本を見つけました。”声”に関する本です。

みなさんは自分の声をどう思っているでしょうか?好きですか、嫌いですか、それともどっちでもない、でしょうか?

私は自分の声は”場面によって分けてる”派で、いくつかは好きで、いくつかは嫌いと言いますか…変なの、と思っています(笑)

と、言うのも、私は声が低めのようで。小学校の頃、声を合わせるシーンでは苦労したものです。口パクを極めたり、喉をうまーく使って高めの音にしてみたり。あれこれと試行錯誤の末、発声法を発見しました。

周りに合わせる必要があるとか、話を聞きやすくするためにとか、そういった特に意識することなく声を出したときを録音したことがあります。「低い!なんか鋭い!」と思いました(笑)

柔らかさと言いますか、何と言いますか…和ませる声ではない。中性的でもあるんじゃないかな、低すぎず高すぎず、で。電話を取ったときに「奥さんいらっしゃいますか?」と聞かれたり、「お父様でしょうか?」と聞かれたりしたことがあるので、中性的…ということにしておきます。相手もすごーく間があったし。悩んだことでしょう…知りませんが。

私は声の好き嫌いが結構あると思う。聴き取りにくい声は好きじゃないし、きんきんと響く声も苦手。低い声の方が落ち着けるし、聴きやすいし、頭に響かないから好きなのだと思います。

そんな具合に、少々音声には意見がある私。こんな本を見つけました。「声のサイエンス―あの人の声は、なぜ心を揺さぶるのか」。

めちゃくちゃサイエンスではなかったけれど、著者の意見も面白かったので全体的に面白い。私が不自然に感じていた日本人女性の声の高さにも言及していて、私的には納得。

一番私が気になった点から、少々書いてみようと思います。

生物学的な視点で分けたとき”女性”の声、高いですよね。欧米の女性の話し声を聴いたことがある方は、それと比較してみてほしい。私的にはドイツ語の女性は低くて素敵な音声です。低い音の方が響く音があるのかもドイツ語。

小柄な方でも、割と低い。日本人女性、背に関係なく声が高い方は高い。ショップ店員さんとか高いですよね、あれは少々職業ならではの声にしているのだとは思いますが。けれど、あの音域をできる、という辺り、それなりに高い声なのだと思います。

これは社会的な地位や役割にも関わっていることなのだそうです。著者曰く。女性が社会進出を拒まれる状況だと、声が高くなる。幼さや弱さを暗示するように声が子どものように高くなる。

反対に、社会進出が進むと声が低くなる。のだそう。文中ではバブル期と現在のアナウンサーの声の違いを上げられていました。

この意見を読んでいて、私がアナウンサーやキャスターに対して「なんだか子どもみたい」と思うのはそこまで”私独自の偏見”でもなかったようだと思った。ちなみに私は性別問わず幼く聴こえるのです、最近のテレビの方々や日常生活で見る方々。まぁ実際しげしげと聴いてはいないので、なんとも言えないのですが…。

ちょっと話はそれるけれど、歌に関しても。最近音楽番組を偶然観たのですが、「私裏声でもこの音出せないから!」な歌がほとんどで非常に驚きました(笑)

高い。どの方も歌声が高い。インタビューのときの声もそれなりに高くて、「今は高音の人しか歌手になれないの…?!」と思ったくらいです。私は音楽業界、特に邦楽に疎いもので、ほんと…流行についていけないどころじゃないんですよね。AKB48の前田敦子さんが辞めたってことくらいは知ってますが。多分めちゃくちゃ古い情報。韓流だとKARAとか少女時代しか知りません。多分これまた古い。

まぁ私の更新されなさっぷりは置いておいて。声に関して、アメリカやロシアのトップ、そしてサッチャー元首相の開設は面白いものでした。

理想の声としては、オバマ元大統領なのだとか。彼は演説がとても上手いことは知られていることですが、声もその演説の上手さをプッシュしていたのかもですね。聴きやすいし、響く。威圧的でもない。

反対なのがトランプ元…元?大統領。私としては非常に聴き取りにくい。スピードの緩急、声量の強弱、などなど。けれど、彼の観衆を湧き立たせるスピーチにはふさわしく、彼なりに操っていたのかもしれませんね。湧き立たせる、というか煽る、のでもあるのでしょうけれど(笑)

個性や出したいイメージ、時代にあった勢い…それらを、音声が代弁していると思うと面白いものです。

興味がある方、ぜひぜひご覧ください。サイエンス過ぎないので、さくっと読めます。自分の声が嫌い・好きじゃない・自信がない・変えたいものがある、という方もぜひぜひ。

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