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コミュニケーションの「黒閃」を求めて

鬼滅の刃ほどではないのかどうなのか。

今、巷で人気のマンガ「呪術廻戦」

昔、「ナルト」と「鬼滅の刃」が好きだったら絶対にハマる、と紹介されたのだけど、なるほど呪力とはチャクラを練る感じに似ているし、ストーリーも何となく鬼滅の刃感はあるといえばある。

ストーリーはまあ今は良くて、この呪術廻戦には、「黒閃」という技がある。

解説はこうだ。

打撃との誤差0.000001秒以内に、呪力が衝突した際に生じる空間の歪み。威力は通常の2.5乗。「黒閃」を狙って出せる術師は存在しない

呪術廻戦 6巻

とのこと。

平たく言うと、「クリティカルヒット」「会心の一撃」といったところか。

そして、極めつけはこうだ。

だがしかし、「黒閃」を経験したものとそうでない者とでは、呪力の核心との距離に天と地ほどの差がある

呪術廻戦 6巻

いわゆる技の極意を説くこの場面は、フィクションの中にあって、ノンフィクションの世界においても真理と感じる。

例えばサッカーの「キック」で考えてみる。

体格も同じ、筋力もほぼ同じの選手が2人いるとして、止まっているボールを蹴るとする。

ある選手は、コートの半分に届かないくらいの距離を飛ばす。

ところが、もう一方での選手はコートの半分を悠々と超えるキックをする。

こんなことが、わりと普通にあったりする。

下手をすると、体格も自分より恵まれていないように見えるのに、段違いのキックを繰り出す選手がいたりもする。

僕自身、けっこう距離は出るほうだったのだけど、反復練習の末に「掴んで」からだったなと思い出す。

一方で、その先には届かなかった。

おそらくは、ボールに力を伝えるためのフォーム、インパクトの場所、そして、インパクトの瞬間に込める力の入れ方によってキックの質は変わるのだろう。

すなわちサッカーのキックにおける「黒閃」だ。


さて、ここまでは何ともファンタジーじみた話になってしまったけれど、きっと仕事においてもこの「黒閃」は、仕事の数だけ存在するように思える。

今まで出来なかったことができるようになったり、コツがつかめる感覚を覚えることは、体感として経験があると思う。

そして、コミュニケーション力においても、「黒閃」はあるのではないかと思う。

そして、残酷な話かもしれないが、この黒閃を知っている者とそうでない者とで、その力には天地の差がついている。

視点の数、切り口、表現、傾聴力などなど、すべてにおいて、一線を画す実力を備えることになるのではないだろうか。

突拍子もない話に思えるけれども、僕自身がコーチングを学び続けるのは、コミュニケーションのおける「黒閃」を得て、大切なものをより大切にできるようになりたいからと想えてならない。

実に抽象的で、よくわからないことを言っているのは百も承知だ。
実に感覚的なことを言っている。

だけれども、知っている側とそうでない側の差は確実にあると、目には見えなくとも確かに知覚するのだ。

日々精進。


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