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「台湾の国民健康保険制度(NHIRD)における甲状腺機能亢進症に対する漢方薬の利用: 集団ベースの研究」

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「台湾の国民健康保険制度(NHIRD)における甲状腺機能亢進症に対する漢方薬の利用: 集団ベースの研究」

概要【背景】中国伝統医学(TCM)は、熱不耐性、動悸、振戦、不安、体重減少、排便回数の増加、息切れなどの甲状腺機能亢進症の関連症状を緩和する。しかし、台湾では甲状腺機能亢進症に対する漢方処方と単剤の処方パターンに関する研究はない。【材料と方法】本研究は、台湾の国民健康保険研究データベース(NHIRD)を用いて、中医学の処方パターンを分析するレトロスペクティブ観察研究である。性別、年齢、職業、居住地域などの人口統計学的因子および甲状腺機能亢進症の危険因子についても調査した。

【結果】甲状腺機能亢進症の外来および入院患者数は年間17,707例であった。そのうち13,394人が新たに甲状腺機能亢進症と診断された。中医学は患者の73%に使用され,77.3%が女性であった。中医学の受容性は女性患者の方が高かった。ほとんどの患者は30歳から49歳の間に甲状腺機能亢進症と診断された。最も多く確認された合併症は糖尿病であった。最もよく処方された漢方製剤(CHP)は加味逍遙散であり、最もよく処方された単一のCHPは夏枯草であった。玄参、貝母、牡蛎の共処方率が高かった。【結論】この研究では、台湾の甲状腺機能亢進症患者の治療に用いられる中医学の中心的な処方パターンを説明した。最も使用頻度の高いCHPは、今後の薬理学的研究や臨床試験の候補となりうる。

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