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自然災害と感染症~あなたはどこに避難しますか?

新型コロナウイルス感染症が国内で広がりはじめて4ヶ月程経ちました。
緊急事態宣言が解除されたものの、各地で小規模なクラスターが発生しています。

こうした状況の中、大雨などの自然災害が発生した場合、皆さんはどこに避難しますか?

避難所でしょうか?自宅で待機?それとも・・・ 

令和2年5月21日に内閣府から
「避難所における新型コロナウイルス感染症への対応の参考資料について」というものが各都道府県、関係各所に出されています。

各自治体で避難所の感染症対策を進めているかと思いますが、やはり各自で可能な限りの感染症対策を行うことが大切です。

感染症対策用の避難グッズ、準備してありますか?


避難とは、「難を避ける」ということ

避難をするとなると、指定の避難所に行く方が多いかと思いますが、 
それだけが「避難」ではありません。
命を守る行動は最優先ですが、感染のリスク、特に3密(密閉・密集・密接)を避けることも大事です。

まずは、ハザードマップ・防災マップ等で自宅近辺の安全性を確認しておきましょう。浸水する可能性がない、土砂災害の危険がない、集合住宅の上層階の場合は、自宅避難(その場に留まる)ということも重要です。

もし、自宅が危険な場所にあるようなら、自身が取るべき避難行動を「避難行動判定フロー」で確認し、事前に避難場所を選定しておきましょう。

避難行動判定フロー

避難情報のポイント

分散避難を念頭に

指定避難所以外にも避難できる場所はあります。ホテル、親戚や知人宅、安全な場所での車中などです。
これらは3密を避けるためにも有効です。
普段から、親せきや友人などと、災害の時にはお互いに避難を受け入れることを話し合っておきましょう。

また、車中に留まる場合、注意点があります。
まずは、飲み物、食べ物、防寒、携帯トイレなどは各自で持参する必要があります。
さらに、食事や水分を十分とらない状態で、狭い座席に長い間同じ姿勢をとっていると、エコノミー症候群を引き起こす場合もありますますので、以下のことにも気をつけましょう

・車の中で足首などの運動を続ける
・水分を十分にとる
・ゆったりした服を着て、しめつけないようにする


エコノミー症候群:
動作が少なく長時間同じ姿勢でいると下肢(足)が圧迫され、血流が悪くなり血栓ができやすくなる。このできた小さな血栓が肺の静脈を詰まらせてしまうことで発症。

細やかな健康チェックを

どこへ避難する場合でも、検温やかぜ症状の確認など、ご自身で健康状態のチェックを行ってください。

感染症対策をしていたとしても、避難所では多くの人とモノに接触します。
万が一、避難先で発熱・咳症状・強い倦怠感が出た場合は、避難した先で速やかに健康状態を申告しましょう。

参考:新型コロナウイルス感染症の相談目安
☆ 息苦しさ(呼吸困難)、強いだるさ(倦怠感)、高熱等の強い症状のいずれかがある場合
☆ 重症化しやすい方(※)で、発熱や咳などの比較的軽い風邪の症状がある場合
※高齢者をはじめ、基礎疾患(糖尿病、心不全、呼吸器疾患(慢性閉塞性肺疾患など)など)がある方や透析を受けている方、免疫抑制剤や抗がん剤などを用いている方
☆ 上記以外の方で発熱や咳など比較的軽い風邪の症状が続く場合
(症状が4日以上続く場合は必ずご相談ください。症状には個人差がありますので、強い症状と思う場合にはすぐに相談してください。解熱剤などを飲み続けなければならない方も同様です。)
引用元:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html#Q5-1

基本的な感染症対策を忘れずに

こまめな手洗い、咳エチケット※等の基本的な感染対策を徹底しましょう。

※咳エチケット
感染症を他者に感染させないために、咳・くしゃみをする際、マスクやティッシュ・ハンカチ、袖、肘の内側などを使って、口や鼻をおさえること

また、自身の身の回りを清潔に保つことも大切です。家庭用洗剤※を用いて清掃するなど、身の回りをできる限り清潔にしましょう。

※令和2年5月に独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)から
新型コロナウイルスへの効果が確認された界面活性剤が含まれている洗剤等の製品リストが公開されています。(手指消毒には使用できません)
https://www.nite.go.jp/information/osirasedetergentlist.html

多くの製品が一覧になっていますので、使い勝手が良さそうなものをピックアップしました。

防災グッズは予め準備しておく

いざ避難となった時にすぐに行動にうつせるよう、避難グッズは事前に準備しておきましょう。

市販のセットもありますが、実は半分くらい不要なものが入っていることも多く、実用性に乏しいものもあります。
セットにしておくといいものを一覧にしましたので、ご参考ください。

・飲料水(1~1.5L)
・非常食
・ 常備薬
・懐中電灯
・アイマスク
・耳栓
・簡易枕
・衣類、替えの下着類
・スマートフォンの充電器
・電源タップ(避難所ではコンセントが少なく独占されがち)
・歯みがきシート
・タオル(大小)
・洗面道具、石けん
・ ウェットティッシュ
・ ビニール袋(圧縮袋もあるといい)
・ 筆記具(ボールペン・ハサミ)
・貴重品(財布、印鑑、通帳)
・軍手
・ ビニールシート
・簡易食器セット(プラスチック製)
・ラップ、アルミホイル
・アルミ保温シート
・簡易トイレ(車中の場合)

この一式セットに追加して、女性なら生理用品、乳幼児はおむつなど、必要なものを追加しましょう。

また、感染症対策として、
上記の家庭用洗剤消毒用アルコール、少し多めのマスク体温計も持参しましょう。
いろんなところに触れるのが気になる方は、使い捨てのポリ手袋があってもいいですね。

これら一式を入れる袋(リュックなど)は防水のものにしておくと、雨の中でも安心です。

その他、オススメグッズをピックアップしましたので、気になる方は一度チェックしてみてください。


台風19号を経験したからこそ

実は私は、令和元年の台風19号を経験しています。

「川の氾濫が起こるかもしれない、自宅への浸水があるかもしれない」

真夜中の12時半。
大雨が降る中、指定避難所へ避難しました。
避難所はすでに大勢の人であふれかえっていて、結局、職場で一晩を過ごしました。
幸いなことに自宅への浸水はギリギリのところで免れ、怪我もありませんでしたが、ハザードマップで危険度が低い地域でも冠水が起こっていました。

冠水ってあっと言う間なんです。

雨風が強くなる前、明るいうちに避難しておけば・・・
防災グッズを事前に準備しておけば・・・

そんなことを思いながら、車で水をかき分けながら避難しました。

感染症はたしかに怖いですが、避難は、命を守るために躊躇なく行ってください。
今回は大雨や台風のことを想定しての記事でしたが、地震による大規模災害では長期の避難生活になる場合もあります。

事前準備は必須。
いざというとき、冷静に判断・行動できるようにしておくことが一番大切ですね。

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