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柑橘類による各Ca拮抗薬への影響の違いと、柑橘類別のフラノクマリン類含有量をまとめてみる

 Caブロッカーとグレープフルーツジュース(GFJ)の相互作用は有名である。
 グレープフルーツに含まれるフラノクマリン類(主にDHB)が消化管内のCYP3A4を不可逆的に阻害してしまうことに起因する。この3A4が元に戻るのには個人差があるが、2~3日ほどかかるといわれている。
 ※DHB:6',7'-dihydroxy- bergamottin

 しかし、全てのCaブロッカーが影響を受けるわけではなく、例えばアムロジピンは3A4への寄与率が低いため、GFJを摂取していても大きな影響は受けない。
 以下に、Caブロッカーごとの、AUCやCmaxの上昇率をまとめてみた。

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仕事より趣味を重視しがちな薬局薬剤師です。薬物動態学や製剤学など薬剤師ならではの視点を如何にして医療現場で生かすか、薬剤師という職業の利用価値をどう社会に周知できるかを模索してます。日経DIクイズへの投稿や、「鹿児島腎と薬剤研究会」等で活動しています。