私は忘れがち

私には、持病があります。
精神疾患が、まずはじめに判明したものです。

それは、[適応障害]といいます。
その次に分かったのは、[抑うつ病]といいます。

少し間が空き、[蝸牛型メニエール病]も患っている事が分かりました。

それでも、仕事を見つけて、
初めて覚えることも沢山あり、
手探りであったり、講師がつくこともあったり、
そんな中で様々な職種を経験しました。

製造業で組立要員をしました。
もちろん、機械図面をどく解して、小さいものから大きなものまでの装置組み立てに携わりました。

部品受け入れを手伝っていたときは、0.01mmの寸法検査を行うこともありました。
どうしても、図面通りの数値に収まっていないものは、業者さんに連絡して、お話をし、再度、制作し直していただいたり、追加工していただき、私の検査でOKが出るまで、部品が使えないこともありました。

少し正社員が息苦しくて、準社員で、金融関係や倉庫内検品などをしていました。
ですが気付けば、正社員として働いていました。

そして、巡り巡って、今度は、機械図面を私が作る側になっていました。
作るとはまた語弊がありますが。
設計補助、CADオペレーターという形で、独学でAutoCAD 2Dを覚え、補助をしていまします。

気付けば、簡単なカバーなどは、設計を任されていました。私の名前が載っている図面も今はもうないでしょうが、記録としては残っているかもしれません。

更に時が過ぎ、今度はAutoCADの3D版 inventorをほぼ独学で覚えました。
一人の設計者が組み上げた3次元データを配管関係、空気関係、架台関係、筐体関係…などなど分けて、図面化し、各部品ごとに子図面にし、必要な部品のピックアップをしていました。

持病がありますから、何処も、それなりの歴しかありませんでした。

けれど、気付いたら、今度は、デザインCADを使うことになり、これは独学では厳しく、講師の方に教えてもらいながら、どうにか使えるようになりました。

世に出た物の中に、私が3Dデザイン化したものが存在します。それを見たときは嬉しかったです。

ですが、通勤中に倒れたり、救急車で運ばれてしまったりと、次病と上手く付き合えず、ご迷惑ばかりお掛けし、辞めざるおえませんでした。

そこからまた、すこし時が空き、耳の持病を持ちながら、コールセンターに入りました。
自分より年下の先輩に教えてもらいながら、お客様の為に、今、自分が伺うべきことは何なのか、どうすれば、お客様の困り事を解決できるのか。


気付けば、私に聞けば、大体のことは、解決するという環境ができました。

何せ、テクニカルサポートをしなくてはならない、コールセンターであった事と、私自身ITに関して、普通の方よりは知識があったという事。更に今までの問い合わせ内容から、どう対処すべきなのか、明確に指示できる状態の事柄が多かったからです。

ですが、ひとりひとりが、それを知ればいいと、思いまとめていましたが、人には得手不得手がありました。

私は、全てのことを頭に記憶するので、資料を手元に置いておくことが少なく、置いていても必要最低限にとどめていました。


ですが、他の方は、異なりました。
これでは足りない、どこにデータがあるのか、どうすれば電話対応中にスムーズに探せるのか、コツはあるか。全て聞かれましたが、私は教えるのが苦手でした。
答えられる範囲内で答え、「〇〇さんなりのやり方を探して下さい」としか、言えませんでした。

上司には向かないタイプです。

ネットワーク系のコールセンターに移ったとき、お客様から安心すると言われました。私はなぜだか分かりませんでしたが、センター長からしてみれば、そのお客様の反応は当たり前だと仰って下さいました。

とても嬉しかったです。
本当に、コールセンターは、私の天職だ!!
と初めて思いました。

ここで私は、定年まで働くのだろうと思いました。

ですがある日、朝から膜が貼ってるような耳の違和感があり、直属のバックサポート担当者にその旨を伝え、尚且つ、周りのメンバーにも「持病の事で負担を掛けるかもしれない」と話をしました。

いつも通り、業務が始まり。
私は、他のメンバーよりも、ネットワーク系コールセンターに移ってから日が浅かったのですが、どういう対応に持ち込めば良いのか、メールで回答すべきお客様なのか、そういう切り分け作業(ファーストヒアリング)が得意で、記録を残すのも普通より少し早い方でした。

自ずと耳に掛かる負担も大きくなりました。
しまいには、膜が貼った違和感から、痛みへと症状が変化してしまいました。

これは、悪化どころか、このまま、突発性難聴になりうる可能性が高いと思い、バックサポート担当に少し受電数を抑える為に、着信拒否状態(電話内容の記録時やお昼の休憩の時は、皆電話を受けられない様に着信拒否状態にします。)にしてよいか相談しました。
ですが、そうすると、受電可能なメンバーが一人になり、積滞状態になります。
お客様からすると『ただいま、電話が混み合っております。このままお待ちいただくか、再度おかけ直しください。』という旨のガイダンスと音楽が流れる不快な時間となります。

私はその時間が大嫌いです。
むしろ、この時間がないようにメンバーと連携を取り、それぞれが行うべき仕事を出来るように、バックサポート担当者が動きます。

ですが悲しいことに、10分経っても、一時間経っても、二時間経っても、私が着信拒否できる事はありませんでした。記録のときだけでした。
他のメンバーは、何か真剣に書類を進めたり、プレゼン用の資料を作成していました。バックサポート担当者は、他のメンバーに何やら説教をしていました。

メンバーの一人が、どうにか、着信受け状態になり、その隙に「休んできたら?」と、声を掛けてくれましたが、センターの状況を見るに、それは出来ないことでした。

スタッフ一人では、対応できないこともあるからです。
ですから、私は朝、バックサポート担当者に、メンバー全員で対応できる状態を作って欲しい事を含めて、私自身の不調を伝えました。

バックサポート担当者は、そこまで、辛いものだと知らなかっただけです。他の皆がどうにか乗り越えてくれるだろうと、考えていたそうです。
なにより、私なら大丈夫だろうと考えていたそうです。

とても残念なことに、翌日から耳は聴こえなくなりました。2、3日ほど頭痛も目眩も酷く、音も反響し、低音が聴こえず、仕事に行けなくなりました。

私の状態を知ったセンター長は、『私が休みだったとは言え、私の部下が耳の負担のことを考えず、誠に申し訳ありませんでした。ゆっくり休んだ上で戻ってきてもらいたい。』と言ってくださいました…
バックサポート担当者の方からは、何もありませんでしたが、私自身、その方の顔や声を忘れてしまい、お会いすることが恐怖になっていました。

きっとこれからも、思い出すことは難しいだろうと言われています。ある種のトラウマであり、自己防衛本能による忘却でした。

そして、私のコールセンターとしての仕事は終わりました。

今、私は、過度のストレスや嫌な出来事があると、その出来事自体を丸々忘れてしまいます。それが数分の時もあれば、丸々数日間忘れてしまいます。

日課として書いている日記によって、知ることもあります。こんな事があったのかと‥
ですが、その時の感情を忘れているので、とても客観的に、あったんだなと、思うだけです。

あぁ…あと、これは、私がコールセンターを辞めてから、二ヶ月ほど経ったときに分かったのですが、私は文字を覚える、学習するのが苦手なのだそうです。
文字の学習障害なのだそうです。

今は、いつ起きるかわからぬ、記憶障害が治まるまで、仕事ができません。


しかし、元来、ものを作るのが好きだった為、天然石ブレスレットを作ったり、オーダーメイドのピアスやネックレスを作っています。つまみ細工は、程々に、今は水引細工で自分オリジナルのものを制作しようと図案を考え中です。
ワイヤージュエリーも好きなので、指輪を自分で作ったりもします。

案外、楽しんでいるのかもしれません。

けれど、働きたいのが本音です。
なにせ収入がないのですから。

加えて、私はもっと色々なことを学び、今まで培った知識や技術も活かして、仕事をしたいと思っているのです。

持病とうまく付き合うことが一番ですが、その上で、今度は、起業でもしてみるのがいいのか?とか考えてたりもします。

どんな持病を持っていても、どんな精神疾患を患っていても、働いていたときの私の年収は、同じ高卒の同級生より高く、大卒の同級生よりも高かった。
与えられた事に満足せずに、自ら知識に貪欲に働いた分が上乗せされていたのかもしれません。

もう、同じように稼げないかもしれません。
でも、まだ、私は自分の限界を感じていません。

なりたい私になれていません。

私の心の中にある仮面は、まだまだ、たくさん存在します。仮面の数だけ、できる事がある。
この仮面は、偽りの仮面ではありません。
何かを覚えるときに、覚えたあと仕事ができる自分を思い浮かべその役になり切ることで仮面がその色に染まります。

電話を取ればコールセンターの仮面をした私に
機械図面を見れば組立要員の仮面をした私に
図面おこしをお願いされればCADオペレーターの仮面をした私に

それぞれ、仮面をかぶり、仕事をしていくんです。
それが私です。

今の私は、仮面が外れやすいのが難点ですが…

皆さんは違うのでしょうか?

私の生活の中で、メニエール病や精神疾患、学習障害などの持病からお役に立てそうなお話を発信していければと思っております! たまに、趣味のハンドメイドも発信いたします(´,,•ω•,,)