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山椒一味
2020年6月10日 09:04
世の中が悪意に満ちたひとだけだったらいいのにとたまに思う。でも実際、私のまわりにいるのはやさしいひとばかりだから、嫌悪する人間も自分の鏡だから、たまにつらくてつらくて堪らなくなる。『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』はそういうひとたちの話だ。主人公の七森はぬいぐるみサークルに所属している。生きていてつらいことが起こっても、そのことをしゃべったら相手は傷ついてしまうのではないか、そしてさらにそれ