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北欧家具屋じゃないよ

長野県東御市のポツンとある工場でPh.D.(フッド)というお店をしている荒井です。今回初めてnoteを使って自分の頭の整理、自己発信をしていこうと2020年始まったところでふと思い立ちお正月に実際に書き始めたらめんどくさくなってようやく今書き始めたというのんびり屋の僕ですがどうぞ気長にお付き合いくださいませ。

*これから書いていく内容はマニアックかつ今ままであまり触れてこられなかった新しい価値観の事柄が多いです。わかりにくい部分が多いかと思いますのでご了承ください。

Ph.D.はビンテージ家具の販売と修理をしているをしているのですが、扱っているものは北欧ビンテージ家具屋さんっぽいのですが、ち・が・い・ま・す。

北欧ビンテージ家具というものももちろん取り扱っていますが、主な商品は1900年代から1960年代のもの、インテリア業界がアートデコからモダニズム期へ移行する時代からモダニズムが一般的な考えになるまでの初期の古い家具を取り扱っています。結果として日本では北欧ビンテージ家具として大きな枠として認識されているのですが、それはもうやめにしましょう。

一般的に北欧ビンテージ家具というのはデンマークやスウェーデン、オランダ製などの1950年代から1980年代のチーク材やオーク材などを使ったモダニズム初期の家具から意匠性と機能性を高めたものをゆうのではないかと思っています。それを実現させたのはたくさんのデザイナーや優れた機械の発達と労働者の流入によるものだと思います。本当にたくさんの家具が作られました。(多分デンマーク人口の3倍分ぐらい)公共施設に使われたのはもちろん、国をあげて輸出をし一つの産業として発達させました。その代償としてチーク材、ローズウッド、ヨーロピアンオークや北海道産のナラ材などは今ではほとんど取れなく希少な木材となったと言えるでしょう。

僕が言いたいのはこれが一つの区切り、北欧ビンテージ家具と認識している家具の種類です。僕らが販売しているのはこれより以前、モダニズム初期の家具です。(あえてカテゴリを作るのであるならばデザインやモダンという言葉なのかと思います)なので明らかに見た目が違います。ただ今も生産されていたり簡素な作りが多いもので、まだ日本では人気がなく認知度が低いのが現実です。(ただ海外ではいわゆる北欧ビンテージ家具より評価が高いです)

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こんなんとかただの棚だしikeaとかにありそうみたいな感じですが、デザインはマイヤ・ヘイキンヘイモ女性のデザイナーで1930年代のものです。この個体はおおよそ1940年代かと思うんですが、前の使用者がペイントして愛着を持って使っていた物。シンプルが故に自分好みにカスタムすることで永く大切に使用できていたんでしょうね。日本で考えてみてくださいな。1930年代って。。。今当たり前のシンプルな見た目ですが、当時は革新的かつ理にかなっていたんです。それが年代とともにデザイナーへの配慮がなくなり資本主義の犠牲となった家具業界は模造品や使い捨てのようなものが蔓延する世の中になっちゃったというのが今現在。(もちろん今もちゃんと作っているメーカーさんや作家さんやデザイナーさんはたくさんいますしそういう人たちがお友達です)

基本的に家具はずっと使えるし燃えてなくならない限り直せます。僕がやりたいのはその際に自己表現や新たな付加価値を加えること。新しく作んなくてもいいじゃんて思ってもらいかつ自分の表現欲求を満たすのが目的です。

また先ほどのペイントされた棚のような前の使用者や使ってきた痕跡も肯定できるような価値観を広げていきたいです。この考えは実はものを永く使ったり普遍的な価値として昇華させることにつながる考え方だと思います。さらにゆうなら生活工芸や民藝、工芸、DIYなど様々な要素に通ずる根本的な考えなのではと思っています。ものの背景を愛おしく思う、結構大事。

とまー文章下手な僕はやっぱりざっくりな文章になっちゃいましたが少しづつ補足しながら続けていければと思ってますのでどうぞ今後もよろしくお願いします。次は来月目標に書きます!



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