大切なペットと暑い夏を乗り切ろう!【#コジマ健康相談室 Vol.1】
ここ数年、どんどん夏の暑さが厳しくなっています。
実際に、1910年から始まった気象庁の統計によると、全国の真夏日(30℃以上)の平均年間日数は7日間増えて約42日となりました。
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気温が急激に変化していく季節、特に夏は人もペットも体調を崩しやすい季節です。子犬や子猫、老犬や老猫、短頭種、短毛種のワンちゃんやネコちゃんは気温の変化に弱いため、特に気をつける必要があります。
今回の記事では、コジマ動物病院を運営する私たちが、ワンちゃんやネコちゃんと暑い夏を過ごしていくポイントや、気をつけたい病気について解説します。
適温の見きわめ方
犬種や猫種、それぞれのワンちゃん・ネコちゃんの体質により適温は異なります。普段のワンちゃん・ネコちゃんの様子を見て、どんな環境が合っているかチェックしてみましょう。気持ち良さそうにリラックスしている様子なら、快適に過ごせる環境だと言えます。
朝・日中・夜と気温が変化するタイミングに、ワンちゃんやネコちゃんがどんな様子かを見てみると、変化にも気づきやすくなります。
夏の暮らしの対策
気温や湿度の高い日や時間帯は、外出を控えめにすることが望ましいです。ワンちゃんと散歩に出かけるタイミングは朝や夜など、比較的暑さが落ち着く時間帯にしましょう。
また、屋内ではエアコンを上手に活用し、部屋が暑くなりすぎていないか定期的にチェックしてください。
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雷や花火大会の日には…
大きな音や強い光は、ワンちゃんやネコちゃんが怖さを感じます。驚いてパニック状態になると、その場から逃げ出そうと走り回ってケガをしてしまうことも。
カーテンや戸を閉めるなどの防音対策のほか、慌てず普段通りに接するようにして安心させてあげましょう。
夏に気をつけたい病気
熱中症や発汗による皮膚病など、夏に多い病気や疾患について理解を深めて対策をとりましょう。
熱中症
人にとっても、ワンちゃんやネコちゃんにとっても暑い季節には熱中症にかかるおそれがあります。気温や湿度の上昇により体温調節機能が弱まり、重症化すると命にもかかわる病気です。屋外・屋内に関わらず気をつける必要があります。
【症状】
■体が熱い
■呼吸が浅く早くなる
■よだれが増える
■(重症化すると)震え、けいれん、嘔吐、下痢など
これらの症状は熱中症の初期症状かもしれません。まずは涼しい場所に移動し、水分を与えながら首まわりや脇の下、足の付け根(そけい部)など太い血管が通っている箇所を保冷剤(冷たすぎないもの)で冷やし、お近くの動物病院に相談しましょう。
《体を冷やす際には、急激に冷やさない》
体を急激に冷やすと末梢血管が急激に収縮して、高温の血液が体をめぐり臓器障害を起こす場合があります。常温の水を用いた濡れタオルで全身を包むなど、徐々に冷やすようにしてください。
やけど
猛暑の時期、歩道や道路は60度近くまで上昇することもあります。高温を帯びた道を歩くと、肉球がやけどをしてしまいます。
アスファルトは熱を吸収しやすく、日没後も温度が下がりにくい性質です。夏のお散歩は注意しましょう。
【症状】
■肉球が赤く腫れている
■足裏を気にする(過度になめる)
■散歩をいやがる
やけどは強い痛みを伴い、傷口から感染症を引き起こす場合もあります。夏の散歩は早朝や夜に行い、できる限り日陰の多い道や土、芝生の上を歩くようにすることがポイントです。
アスファルトの上を歩くときには手のひらを当てて路面の状態を確認しましょう。自宅に帰ったら、肉球の状態も必ず確認してください。
皮膚病
気温や湿度が上がる環境では雑菌が繁殖しやすくなり、皮膚病にかかりやすくなります。また、暖かくなるにつれてノミやマダニの活動が活発になり皮膚病を起こすこともあるので、注意が必要です。
【症状】
■かゆがる
■皮膚に赤みがある
■脱毛やかさぶたがある
体のかゆみは、ワンちゃんやネコちゃんにとって大きなストレスになります。上記のような症状がみられる際には早めに動物病院を受診しましょう。
ノミがマダニが媒介する病気は皮膚病や感染症、ワンちゃんやネコちゃんにとどまらず、人も発症する場合があります。
《予防対策を欠かさずに》
ノミやマダニは草むらや茂みに多く生息していて、気温が13℃以上の暖かい日に活動的になります。自然が多い場所にペットを連れていく場合は、必ず予防してから出かけましょう。
また、蚊に刺されるとフィラリア症という重い病気にかかってしまう場合があります。予防する期間は、蚊が飛び始めて1ヶ月後から始め、蚊がいなくなった時期から1ヶ月後の間まで。生活環境にもよりますが、大体4月~12月頃まで対策が必要です。
ペットホテルを利用する場合、寄生虫予防をしていない場合は利用できない場合もあります。スケジュールに余裕をもって予防対策をとりましょう。
▼寄生虫予防の詳細はこちらもご覧ください。
お出かけする際に気をつけたいこと
夏休みなど、ペットをお出かけに連れていくときに気をつけたいポイントをご紹介します。
予防接種
ワンちゃん・ネコちゃんと一緒に暮らしている方は、まず予防接種の有無の確認を。年に一回の「混合ワクチン」の接種をおすすめしています。混合ワクチンは、様々な感染症からワンちゃん・ネコちゃんを守るために欠かせません。
中には命にかかわるような怖い病気もあるので、しっかり予防しましょう。ワンちゃんには「狂犬病ワクチン」の接種も必要です。狂犬病は人にも感染する重大な病気。法律で接種が義務付けられています。
また、ドッグランやペットホテル、宿泊先などワンちゃん・ネコちゃんが利用できる施設では、ワクチン証明書の提示が必要な場合があります。接種後すぐの利用はできないことも多いので、あらかじめ各施設に確認をして、余裕をもって予防接種を済ませるようにしましょう。
ごはん
普段食べているごはんを食事の回数分、小分けにして持っていきましょう。回数で分けると、お出かけ先で分量を計る必要もないのでおすすめです。
暑い夏には、人のお弁当と同様に保存方法にも気を配りましょう。
リードや首輪
金属部分やプラスチックのバックルなど、破損している部分はないか事前に確認しましょう。首輪の締め具合は、指2本が入る程度余裕があれば苦しくありません。前に引っ張っても首輪が抜けないかどうか、しっかり確認しておきましょう。
クレート/キャリーバッグ
クレートやキャリーバッグを使わなければ利用できない施設や交通機関もあります。また、車で移動する際には、抱っこや座席に座らせないようにしましょう。安心できる環境で移動することが最も大切です。
夏場に移動する際には、クレートやキャリーバッグの中が暑くならないように車内にエアコンをかけ、水分を常時とれるように準備しておくことが大切です。
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★他サイズ・他カラーもご用意しています
トイレセット
外出先でトイレをする場合のセットを携帯しておきましょう。特に屋内の施設を利用する場合は、ペットシーツやペット用のウェットティッシュがあると便利です。
▼マーキング・そうそうに安心!「マナーウェア 各種」
★犬種やサイズによりさまざまな形態をご用意しています
酔い止め
移動する際に乗り物酔いをしやすいペットには、酔い止めを準備しておくと安心。動物病院で処方可能なので、お気軽にご相談してはいかがでしょうか。
熱中症対策
水分を常時与えられるように、お皿や給水ボトルなど水分補給できるアイテムを持参しましょう。あわせてペット用の保冷剤など、保冷グッズを持っておくと暑い日も安心です。
▼お外で便利なマナー水洗&給水機の2WAY「お散歩ハンディシャワー」
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▼手軽に水分補給できる「アクアチャージ ゼリー」
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帰宅後の体調不良に気をつけよう
お出かけから帰ってきた後は、ペットの様子をしっかりとチェックしましょう。
普段とは違う環境に宿泊したり、知らない人と接したりと普段と異なる経験を重ねた結果、疲労がたまり元気がなく食欲不振になるなど、体調を崩してしまうことも珍しくありません。
普段と異なる様子があれば、動物病院に相談しましょう。
ペットの健康を守るコジマ動物病院
ここまでご紹介したように、何らかの症状が出ている際には早い段階で動物病院に相談することをおすすめします。
一方で、動物病院は病気やケガの治療はもちろん、健康維持をサポートする場所でもあります。ワンちゃんやネコちゃんは、本能的に病気のサインを隠してしまいます。
人よりも早く体が変化していくワンちゃんやネコちゃんですから、目に見える異変が起きる前に対応していくことが大切です。病気の早期発見や健康維持のために、定期的に健康診断の受診を検討してみてください。
ペットの専門店コジマでは「コジマ動物病院」を運営しています。コジマ動物病院では「アニマルドック」という健康診断を実施しており、ペットの状態に合わせたさまざまなコースをご用意しました。
一般的な身体検査をはじめ、尿検査・便検査・血液検査・レントゲン検査・エコー検査・甲状腺ホルモン検査、心臓、眼科など多数のメニューから、ワンちゃんやネコちゃんの体調をチェックできます。
※施設により扱っていないコースがございます。事前にご確認ください。
ワンちゃんやネコちゃんの健康な状態を知ることは、とても大切です。もし健康でも、痩せ気味・太り気味・筋肉が少ないといった場合には「もう少しお散歩の時間を増やしましょう」「カロリーを抑えたごはんに変えてみませんか」など、生活習慣のアドバイスもお送りします。
動物病院は、ペットの健康を飼い主様とともに見守る存在です。気になった方は、ぜひ近隣にあるコジマ動物病院までお問い合わせください。
▼コジマ動物病院
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