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映画に出てくる食べ物系フランス語の字幕について

こんにちは。あるいはこんばんは。おしゃま図書です。

突然ですが私、食いしん坊なので、そしてフランス料理や菓子が大好きなので、少しだけヒアリングできるセリフが増えてきたときに、「フランス菓子や料理の訳語が残念だな」と感じるようになったのです。
料理がテーマの映画であれば問題ないですが、普通のフランス映画の中に、何気なく出てくるお菓子の名前とかがね。。。ローカルの食文化を日本語に訳すのに苦労してるんだろうなーと思うのと、字幕には読める長さがあるから、話の筋をきちんと伝えながら、端的に表すのは仕方ないと思いながらも、やっぱり気になる。

クッキーとマカロン

例えば先日、クロード・ミレール特集上映を高田馬場の早稲田松竹に観に行ったのですが(めちやオジサン率が高くてびっくり)、ロマーヌ・ボーランジェが主演の「伴奏者」。

ドイツ占領下のパリ、食うや食わずの暮らしをしている貧乏なソフィーが、オペラ歌手イレーヌの伴奏者となるのだけど、イレーヌがお皿に山のように盛ったマカロン・パリジャンをソフィーにすすめるシーンで、「クッキー食べる?」と字幕に出ていたのです。
ピエール・エルメが自身のブティックを初めて出したのが日本のニューオータニで、それが1998年。
ラデュレが日本には上陸したのは2008年。
そして、ソフィア・コッポラの映画「マリー・アントワネット」でマカロンが市民権を得た(?)のが2006年。

「伴奏者」の公開当時、1992年は、私もまだ、そこまでフランス料理や菓子のこと知らなかったので気にしてなかったのでしょうが、今回改めて見たときに、気になっちゃったのです。
あー、「マカロン・パリジャン」を「クッキー」って訳したのか、と。

クッキーと、マカロン・パリジャンでは、なんかこう、まとっている背景が違う気がしてしまうのですよね。材料も、食べたときの触感も違うし。
多分、ソフィーにとって、マカロンて、異境の食べ物じゃない? マカロンを知らなかったのではないか、とも思われる。よくわからないから、お腹すいてても、食べなかったんじゃないの?と。

ガトー・オペラとフレジエ

しかし、それも昔の映画だし、今ほどフランスの食がポピュラーでなかった当時なら、さもありなんと思っていたのですが。
去年観たレア・セドゥ主演の「フランス」でも、ガトー・オペラとフレジエを、チョコレートケーキとイチゴケーキと訳していたのです。まぁ、フレジエを百歩譲ってイチゴケーキというのはいいとしても(フランスにイチゴのショートケーキというものはない)、オペラをチョコレートケーキと言わないでほしいなぁと思うの。別にどうでもいいシーンかもしれないけど。字幕では説明しがたいだろうけど。だって、あれ、ちゃんとしたオペラって、確かに上はチョコレートがかかってるけど、基本コーヒー味じゃない? 
大事なことなのでもう一度言います。オペラって、基本、生地にコーヒーシロップを打ってあって、コーヒー味のバタークリームを使うことが多いので、コーヒーが苦手な私は、オペラを食べたことはほぼないです。

アリアケパンチ別冊がつくりたい

普通のフランス人の暮らしが垣間見えそうな映画の中で、フランスのローカル食がどう訳されてきたのか、考察してみたいという気持ちがふつふつとわいてくる今日このごろ。

アリアケパンチの別冊で、おもしろファクトチェック的なネタをまとめてみるのはどうだろうか。
使えないフランス語例文集とか?
写真俳句とか最近流行ってるけど、そういうのも有り?
もう少し、練らないとだけど。
以前からやってみたいフランス映画ネタの企画もあるし。。。(全く進んでないけど)面白くできるかどうかは、まだ未知数。

昨日、相方からはカルタとかにするのもいいのでは? なんてアイデアをもらう。
上毛カルタ的なやつ? でもそれ、キモはイラストだなぁ。絵かぁ・・・か、描けねぇ。

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