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「日本の中のマネ展」に思うこと

こんにちは。あるいはこんばんは。おしゃま図書です。

昔ながらの洋菓子店で「ガレットブルボン」というお菓子を見つけ、このお菓子どうみてもガレットブルトンヌ(ブルターニュの地方菓子)のことだよなと思ったこと、ありませんか? 私はあります。
おそらく、まだ、フランス菓子の全体像とかもわからなかった時代、耳で聞いて間違えちゃったんだろうな。でも、そういう一生懸命さって、愛しいな。今のように簡単にネットで検索できないからこそ、憧れとかの気持ちが強くて、工夫したり想像していたんでしょうね。
「ガレットブルボン」をみるたびに、そんなことを思うのです。
そして、私がやりたいことって、要は、ガレットブルボン的なものなのではないか、と思うわけです。
で、先日終了した「日本の中のマネ展」です。この展覧会は、日本でどのようにマネが受容されてきたのかを考察するというものでしたが、それって、まさに「ガレットブルボン的なもの」? そう思い、今後のアリアケパンチのためにも、勉強させていただかなくては!と、展覧会最終日の文化の日に駆け込みで行ってきました! 福田美蘭の新作も気になってたし。

実は家からも割りと近かった練馬区立美術館。

マネの絵といえば、サロンに出して物議をかもした『オランピア』や『草上の昼食』なんかが、有名ですよね。
この展覧会では、「クールベと印象派のはざまで」「日本所在のマネ作品」「日本におけるマネ受容」「現代のマネ解釈ー森村泰昌と福田美蘭」の4つの章に分けて、日本ではどうマネを解釈してきたのかを辿っています。
私もずっと、印象派の仲間のような気がしていました。モネと混乱することも、多分、ありますよね。ここでは、「印象派の父」のような捉え方で日本で受容されてきたマネの位置付けを今一度捉え直す試みとして、とても興味深かったです。
そして、アカデミズムに反発しながらも、サロン(官展)での成功にこだわったという姿勢。写真や版画という複製できるメディアが登場した時代というのもあるんでしょうかね。当時の市井の人達を描いたマネと、小説にしたゾラって、やっぱちゃんと抑えておいた方がいいんだなぁ。
そして、自身の作品を複製し、作り変えるマネの試みをみていると、もし、マネが今生きていたら、ZINEとかつくって売ってそうな気がしました。

あと、今回の展覧会のためにつくった福田美蘭の、マネがサロン(官展)に出品するのと同じような追体験を、新作を日展に出品することでやってみせたの、すごく面白いと思いました。そして、落選した書面とともに、再度展示された作品を、見れてよかった!

やっぱりフランス革命なんだよなぁ。
そこから勉強し直したい。
当時の社会状況とか(マネの活躍期は第二帝政から第三共和政初期)も含めてね。なんかこう、ただみて面白かったというだけでなく、私もちゃんと勉強したいと意欲を掻き立てられた展覧会でした!!!

現金の手持ちがなかったのですが、図録は本屋でも売ってると聞いて、その足で池袋のジュンク堂までいって、図録買いました!


読み応えたっぷりです!
あと、印刷としてのこだわりが、印刷の東京印書館さんのサイトで読めます。b7クリーム使ってるんですね。


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