等価交換的思考、消費者的思考

わたしは思うんだけど「損したくない」ってことばかり考えていると、人って、ずるくなるんだよ。少しでも人より得しようって思うから「だったら、ズルしちゃえ」っていう気持ちが出てきてしまう。ささいなきっかけで、それがどんどん卑しい行為に結びついてしまう。

『この世でいちばん大事な「カネ」の話』西原理恵子 | happy*blossom.blog




“嵐の相葉くんがインタビューで「アホなひとが好き」っていっててアホの定義を聞かれ「力の配分に損得がないこと」と答えていてあまりの的確さに感動をおぼえた”

斉藤倫 saito rin / Twitter

かわあいばかさん / Twitter「相葉さんの「アホの定義」のソースが書かれてるツイを見たので、その雑誌を見てみた(「H」12年3月号)。相葉さんのパーソナリティについての話の流れで出た発言。



等価交換的思考、消費者的思考

人間関係にまで等価交換的な思考が浸透してしまっている。金を払ってるのだから、こんなに信用しているのだから、こんなに時間を割いてるのだから、こんなに愛してるのだから、こんなに頑張ってるのだから、等価となるものを寄こせ、返せ、と。だから満たされない時に損した気分になってしまう。

全ては等価交換であるべきだ、対価と同等の満足が得られて当然だ、と考える人は多い。等価交換では成り立たないものなんて世の中にはたくさんあるのに、そう思考するから満たされずに不満ばかりが蓄積されていく。そうして欲望が増大していき、また別のもので満たそうとしてしまう。

つまり、みんな消費者的態度でしか人間関係や物事を考えられなくなってしまっている。そのスパイラルに入ると「損した」という不満を常に抱えることになってしまう。金を損した、時間を損した、手伝って損した、心配して損した、愛して損した…なんてね。それって本当に損得で考えることですか、と。
メディアなどに欲望を煽られ、消費を煽られ、それを満たそうと努力してきた結果が、今の等価交換的思考、消費者的思考に繋がっているのだと思う。だから「損をしたくない」「何かをしてもらって当然」という発想を、本当等価交換が当てはまらない人間関係や教育や医療にも求めてしまっている。
周りを見渡せばテレビでもネットでも雑誌でも「もっとモテる方法」「もっと愛される方法」「もっと綺麗になる方法」「もっと稼げる方法」「もっと楽になれる方法」なんて言葉が踊ってる。これは「現状あなたは損をしていますよ」という事を言っている。損をしたくないからみんなそれを手にしてしまう。

等価交換的人間関係 – KAZUMA IEIRI



町山:あのね、不公平感っていうのが出てきたら、まず恋愛は成り立たないんだよね。
オレがこれだけやったのに、彼女はこれだけ返してくれなかった。もうそれは取引だもん。それ恋愛じゃないわ、それ。恋愛っていうのは、ぜんっぜん、彼女が何もしなくても、オレが全部やってやる!っていう気持ちになってるときは恋愛だけども、オレがこれだけしてやったのに、彼女はこれだけ返してくれない。取引だよ、それ! 等価交換をしようとしてるんだよ。それは、経済ですよ! 恋愛ではないです、それは! そうなったら恋愛は終わりです!

不器用な愛と別離の物語 『二十五の瞳』 (樋口毅宏 著) | 書評 – 本の話



頼まれ事をしてあげたら「お礼です」とお金を提示されたので、 「いえ、私はボランティとしてやったのであって、 そんなものを受け取るつもりはありません」 と断るのも、驕り、たかぶり、うぬぼれ、傲慢なんです。 そのときは「わかりました。預からせていただきます」と言って受け取るのを謙虚と呼びます。

皆さんが一般的に考えるのとは反対ですが、 「そんなものは受け取れません」と言ったときの心は、 「このお金は私のものだ」と思っているわけです。 お金は自分のものではありません。 宇宙から回ってきているものです。 それを一時預かりしているだけ。 お礼というのは「預かってください。そしてまた次の人に渡してください」と言われたのと同じです。だから、「はいわかりました皆さんに喜ばれるように使います」と言って受け取るのが正しい。 それを謙虚と言います。 善意や好意による申し出は、全部100%受けること。

ー小林 正観ー



また、助けた相手からのお礼は快く受け取りましょう。「借り」を相手につくらせたままお礼を返させないと、その相手はずっと、「借り」を抱えた不快な状態でいることになり、しまいにはあなたを重たい存在と感じるようになってしまいます。お礼を受け取ることで、相手の気持ちを軽くしてあげるのも、とても大切なことなのです。

clip.mitaimon: また、助けた相手からのお礼は快く受け取りましょう。「借り」を相手につくらせたままお礼を返させないと、そ…

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