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お金とお仕事の関係

こんにちは。
私は今の会社に入って働き始めてから、「お給料」をいただくようになりました。学生時代にアルバイトの経験はありましたが、やはり社会人として働いていただく「お給料」は、重みが違うなと感じています。

何が違うのだろうと考えると「勤務時間」「出勤日数」「社会人としての自覚」「社名の載った名刺」など、色々と思い浮かびました。
その中でも、私にとって一番大きかったのは「お金について話す時間の増加」でした。

例えば「見積書と請求書の金額」「人件費」「今月末締め翌月末払い」「控除」「利益率」「決算報告書」「費用対効果」...

入社時は耳慣れなかった言葉でも、今では日常会話として使えるようになっています。言葉を覚えると不思議なもので、お金にまつわることが少し身近に感じるようになるのが人というものです。最近では少しずつ、「ビジネス」って、「事業」って面白いなと感じるようになりました。

特にこの本の内容を読んでから、面白さが加速したので、今回紹介します。

資本論

「超入門 資本論 (木暮太一)」


この本には、資本主義社会のルールが載っています。
ルールといっても「法律」ではなく、「お金と働き方」のルールです。

私は学生時代から「経済」の勉強をずっとしてきませんでした。
「資本論」のイメージは、ひげもじゃの白髪交じりのマルクスさん。
でもその人が、何をして何を提唱した方なのか、全く知りませんでした。
この本は、そんな私でも面白く理解できたので、おススメです。

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まずこの本では「価値」と「使用価値」について説明しています。

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例えば食洗器で例えると
「価値」は開発者がどの位の労力をかけて食洗器を作ったか。
「使用価値」はお客様の生活にどのくらい役立つのか。
ということですね。

ではこれを、労働力にあてはめてみるとどうなるでしょう。

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こうなります。
今までの日本で年功序列だった理由は「年齢が上がると、必要なお金が増えるから」という考えに基づいていたからですね。結婚・出産・子育て・マイホームなど、人生のモデルケースがあったからこその仕組みだったとも考えられます。すなわち「価値」がそのままお給料に反映されていました。

しかし、私はふと気になりました。
「収入が増えるのは、必要コストが増えるから」
おかしいです。それでは、いつまでたっても「豊か」にはなりません。
収入が増えると生活にゆとりが持てると考えていた私は、このあたりで「おや?」と思い始めました。

そしてこの本では、驚くべき内容が続きます。

「頑張ったら評価されてお給料が上がる    ×」
「会社に利益をもたらせば雇い続けてもらえる ○」

なんという事でしょう。
「使用価値」がお給料に反映されるのではなく、「使用価値」はあくまで雇用継続条件にしかなりえないというのです。
これが資本主義のルールだなんて、絶望しそうです。

では、会社の利益を沢山沢山あげればいいのでは?
と考えるとどうでしょう。
そもそも、会社の利益はどのようにして生むものなのでしょう。

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利益には種類があり、それを生む方法は簡単でした。

「長時間労働」or「低賃金労働」or「機械化・効率化」

なんという事でしょう。むごたらしいですね。眩暈がしてきました。
しかし一旦落ち着いてみましょう。
私たちは絶対に、バブル以前のお給料でお仕事をしていないはずです。
なぜ、当時よりもこれらすべての条件が整っているのに、会社の利益は上がらないのでしょうか?

理由は簡単です。
どの会社もこの極限状態になったため、他社との競合が起きないからです。
長時間の労働も薄給も便利さも快適さも、一般化してしまえば、そこに価値は生まれません。ブラック企業が一般化してしまうのは悲しいですが。
差別化ができないものに、利益が生まれないのです。

しかしこの社会は様々な出来事を繰り返し、今の資本主義は続いています。
なぜでしょうか。
答えは、「不況」が起こるからです。
不況が起こると、先ほどの利益を生むために、従業員に「長時間労働・低賃金」を敷いてきた会社はどうなるでしょう。
限界を突破して倒産します。(それ以外の現状も多くあると思います)
そうなると、いわゆる「ブラック企業」がこの世から淘汰されます。
そして、企業淘汰による商品およびサービス供給量が調整されます。

この繰り返しで、資本主義はどんどんと進化し、そして今を迎えています。
コロナ禍の現在、世の中の会社は次々と倒産し、医療はひっ迫し、本当に悲しく、そしてやるせない日々が続いています。
その反面、図らずも働き方改革の一環である「リモートワーク」が一気に推し進められました。それが上手くいった会社の中には、オフィスを手放したところもあります。

これからどうなっていくのか正確に予測することは不可能ですが、
恐らく会社の固定費はどんどん下がり、お仕事も「年功序列型」から「出来高制」「スキル見合い」に、一気にシフトするでしょう。
その世の中で、私たちは何をするべきなのか。

まず、「会社の評価が全て」「会社に入れば一生安泰」「会社にしがみつこう」という考えを持っている人は、改善しましょう。
フリーランスマインドを、会社員も持つ必要になった時代がやってきています。
誤解しないでいただきたいのですが、「今すぐフリーランスになろう」と言っているわけではありません。
「価値」がお給料に反映される時代が終わりを迎えて、
「使用価値」がお給料に反映される時代に、もう突入していると理解しましょう。そして、「スキルで食べていく覚悟」を持ちましょう。

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以上が、この本の概要でした。
フリーランスマインド」とはよく言ったものですが、これは実際に難しい。とても難しいと思いました。しかし、私にとってこれからの人生の中では今が一番若い時です。

仕事をして、会社の評価を待つのは、悲しいですが一度諦めます。
(お仕事自体は今まで通り誠実に頑張りますけれども)
転職をするために、とかではなく、フリーランスマインドを持てるように、まずは資格勉強に励もうと思います。(応援してください)

それでは次回もお楽しみに!

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