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必然性に基づく不運

今日は会社で失敗してしまいました。
ミスをすると、鉛を食べたみたいに胸が重い気分を味わいます。
それほど大きなミスではありませんでしたが、
再発させると信用をなくすので、
とにかくもう起こさないようにしなければいけません。

*なぜミスは起きるのか

誰だって嫌な気持ちを味わいたくありません。
だから、ミスを起こさないために一生懸命です。
どうしてそれでも起こしてしまうのでしょうか。

仕事の中では、多くの作業をどんどん捌いていく必要がありますから、ひとつのことにかけられる時間は限られています。
その中で起こる見落としや、勘違いや、思い込みが、ミスにつながります。
そんな風に、自分の意識していないところに実は原因が潜んでいて、突然顕在化します。
「偶然の示し合わせ」が重なり、運悪く発生してしまうこともあります。

でも、自分が気づいていなかっただけで、
本当はそのミスは「必然」
なんですよね。


*ある日、地下鉄に乗っていたら。

わたしの中でとても印象的だった最近の出来事です。

先日、地下鉄に乗っていたとき、近くに一人男性が座っていました。
疲れた様子の男性はぼーっとしていたようで、
降りるはずの駅に着いたことに気づくのが遅れたようです。
到着して数秒立ってから、はっとしたように凄い勢いで立ち上がり、扉に向かって猛ダッシュしました。

しかし、間に合わず、文字通り鼻先で扉が閉まりました。
体から後1cmくらいのところでドアが閉まり、手や足は挟まれなかったのですが…。

その男性がかけていたメガネだけがドアに挟まれて、線路に落下して行きました。
列車はゆっくりとその場を離れ、男性は呆然と扉の前に立ち尽くしていました。

次の駅に到着した時、向かいのホームには
戻りの電車が同時に到着していました。
男性は、少しでも早く前の駅に戻りたくて、
ホームを走って列車に飛び乗ろうとしました。
しかし、男性の目の前で扉は閉まり、
男性は一人ホームに立ち尽くしていました…。

すごく可哀想じゃないですか?
なんて不運だろうと思いませんか?

でも、同時に思うのは、メガネが挟まれた時ドアが閉まったことも、戻りの電車のドアが閉まったことも、必然的なタイミングだったということです。
男性が知らなかっただけで、全て必然性に基づいていたのです。

今日わたしがミスを起こした時、すぐにこの出来事を思い出しました。
この男性の場合は、電車を急いで降りようとした焦りや余裕のなさが、周りを見えなくさせ、このような結果に繋がってしまいました。

ミスを防ぐのは難しいときもありますが、
周りのタイミングを把握して適切に対処するためには、ギリギリの状況や焦る状況を作らず、余裕を持って仕事をしなければいけないなーと改めて感じました。


(写真: 2018年6月、桜木町にて撮影)

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