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多分その人は狸です

 勉強に疲れた時は一人で「チェッチェッコリ♪」と腰を振っています(前後にではなく左右にですよ)。Pesoyamです。


 今日は勉強の手を止めて『平成たぬき合戦ぽんぽこ』を観てしまいました。森や山をニュータウンへと開発していく人間たちに狸が「化け学」を使って対抗する、というなかなか重いテーマを扱った作品で、ジブリの中で最も好きな作品の一つです。

 これほどの名作を観ていないという人はいないと思いますので結末を言ってしまいますが、故郷を追われた「化け学」使いの狸たちは、常に人間に化けつつ、人間社会で生きていくことを決めます。あの時多摩ニュータウンの開発により社会へ進出した狸たちは子孫を増やして今も人間社会で暮らしているに違いありません。

 どうやら、エンディングを見る限り狸たちは人間社会で苦労しているようです。それはずっと山林の中で暮らしていた狸たちが、人間社会の歯車になろうというのですから、上手くいくほうが不思議なものです。

 あなたの周りにいる、仕事がまったりしている人、なんだか言動が鼻につく人、何かと怒る人、常磐線の車内で少しスマホを高い位置に掲げただけで「今、私の写真撮りましたよね???」と詰め寄ってくるおじさん(これは昨日私が出会った人ですね)、みんな狸なのではないでしょうか。狐も人間に化けることができますが、彼らは要領がよく、のらりくらりと機転が利くような奴らです。狸はその点なんだか鈍くさかったり、ゲンタのように無駄に怒りっぽいのがいたりします。

 みんなみんな、本当は狸です。そう考えれば怒りを堪え、仕方ないなぁ、人間社会は大変なんだろうなぁ、と同情の心をもってあの人に接することができるのではないでしょうか。

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