娘の恋愛をなんだと思ってんだ

先日、大好きな友達に彼氏ができた。
ずっと彼氏がいなかったり、好きになっても変な男性だったりしていたから友達としてなんだか安心した。

その彼氏は、職場の人の紹介で筋肉を愛している系のアツいタイプの男性。（以下、筋肉くんと呼ぶことにする）
わたしは筋肉くんと会ったことも話したこともないけれど、友達から聞いている話とLINEの文面からして悪いやつではなさそう。

会う前から友達は好き好きモード全開だった。全部がストライクだったらしい。
沼ってそうでそこは心配だったけれど、実際初デートの時もわたしに実況並みのLINEをしてきていたし、何より2人の楽しそうな写真がたくさん送られてきたから「あ、大丈夫だ！」と確信した。

何様だと言いたいところだけど、わたしはそれほどまでこの友達が好きなのである。

１回目のデートでお互いビビッと来たからか、２回目のデートまで待てず仕事おわりに会うこととなったと友達からわたしにLINEが来た。

「勝ち確やん！！！！！」
「告白されるやつやん！！！！！！！」
「でもこれでヤリモクだったら笑えないよな笑笑」
などと冗談を言いながらわたしと友達は喜びまくった。

しかしその30分後、友達から「もう本当にいやだ」と言ったLINEが届いた。

すごく驚いた。「筋肉野郎め！なにしやがった！」と本気でそう思った。

でも話を聞いたら、「お母さんに仕事終わりに筋肉くんと会うことになって、筋肉くんの家に誘われたことを言ったら『尻軽女。2回目に家に誘う男なんてロクなやつじゃない。お前も男も信用ならねえ』とか色々言われた」とのことだった。

わたしは驚いた。

わたしは親からそんなことを言われたことがなかったし、クズ男と付き合っていた時でさえ「梨の好きにしなさい自分で選びなさい」と言われていたから。
だから話を聞いた時に、「身近でそんなことを言う親がいたなんて、なんて野郎だ。わたしなら暴れてしまうやん」と思った。

友達の家は、父親が病気持ちで母親とは仲があまりよくなく、兄も母親と仲違いをしている。友達はよく母親と2人で出かけたりしているらしい。
ご飯など、ほとんどが友達持ちらしいが。
そんな友達に、「家から出た方がいい。自分の人生歩めなくなってしまう」と言った。
それでも友達は、「わたしはお母さんを見捨てられない。お母さんが大変だったのは知っているから」と口癖のようによく言っている。

娘に彼氏ができたら自分の寂しさが膨らむから当たり散らしてるんじゃん。
共依存だよそんなの。

としか部外者のわたしには思えなかった。
それも隠さず友達には言った。

それでも「お母さんを見捨てられない」と友達はいう。

家庭の話にどこまで突っ込んでいいのかわからない、でも友達の環境はあまりにもよくないことは様々な話を聞いて思う。

時に正論を言うことが苦しめるのはわかっている。自分で気づかなきゃ抜け出せないこともわかってる。

いつか抜け出せた時に、「あんなこと言ってた人いたな」と思い出してくれたらいい。

わたしは運よくうるさく言ってくる親じゃなく、放任すぎたタイプだっただけ。過干渉も放任も程々じゃないと子供は歪んでしまうのかもなあと切実に思った。

ちなみに元カレの母親は高校生のわたしに対して敵意剥き出しタイプだったから大嫌いだったし、「ああ、子離れ出来てないのがビンビン伝わってきてだる〜〜」と思っていた。
だからかその手の親に対しての嫌悪感が半端じゃない。

その友達とは来月も会うほど仲は良いし、どうか親の縛りからいつか抜け出せたらと思う。

親子関係って難しいね。

友達はあれから筋肉くんと結局会い、付き合えて楽しそうである。
仲良さげな写真が来たりするほどには筋肉くんにゾッコンらしい。

母親のせいで別れるかどうか悩んでいたけど、今のところ別れてはないらしい。これで親が理由で別れたらわたしは多分やり場のない怒りを覚えてしまうけど。

「恋愛も家族もだるいね〜〜〜！！でも頑張ろうな！！」とよくお互い言い合っている。

友達が誰にも左右されず、楽しい恋愛をしてくれますように。