物語【絶望からの脱出】第一話
前回までのあらすじ
2時間後、優里が迎えに来た。
「太洋!!どこだ!無事か!!」遠くの方で微かに声が聞こえる。
優里!ここだ!!
僕はドアを叩きながら必死に叫んだ。
しばらくするとシェルターのドアが開く。
優里!!生きてたのか!!
「あぁ。お前も。。良かった。。。」優里は息を切らしながら言った。
「その子は?」
あぁ。幼馴染みの伊賀咲夏陽。
夏陽は優里に向かって頭を下げている。
「そうか。」
「ワン!」
「おっ。パール。お前も無事だったか。」そう言って優里はパールの頭を撫でた。
父さん達は!?
「。。。分からない。。。上にはいなかった。」
僕は慌てて優里の脇をすり抜けシェルターの外に飛び出した。
階段を駆け上がり見た光景。。。。
驚いた事に我が家は半年前の状態のまま残っていた。
うしろから夏陽と優里、夏陽に抱かれたパールも上がってきた。
優里これって。。。隕石は。。。。どうなったんだ!なぜ、父さん達はいない。。。
僕は混乱して、優里に詰め寄っていた。
「隕石は落ちなかったんだ。。。いや。。。隕石の方がマシだったかも。。。最悪。。。」
そう言った優里からは悲壮感を感じた。
外には一台の軍用車が停まっている。
僕らは優里に促され、軍用車の後部座席に座った。
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