物語【絶望への秒読み】第二話
「今日会えて良かったよ。」と友人は笑った。
その笑顔に僕はとても嬉しい気持ちになる。
「ありがとうな。生きてたらまた会おう。」僕も大きく頷き返す。
友人との別れと終末の恐ろしさが重なり、自然と涙が溢れてくる。
「泣いてんの?」
泣いてねぇ!こっちこそ!
強がりを言いつつも涙が溢れることもある。
「ん?」
ありがとうございます!
「なんで敬語?やっぱ、お前はおもろい。」友人は腹を抱えて笑っている。
"阿久根優里"という名前の友人。名前のギャップが興味を引くが、彼はれっきとした男性だ。まるで少女漫画の登場人物のような魅力を持っている。いつでも沈着冷静で僕とは正反対の性格だ。口癖は「お前はおもろい。」初めて会った時はバカにされてるのかとも思ったが、本人に悪気はない。
「じゃあ、生きてたらまた。最後に死ぬほど笑ったわ。」
あぁ、お前の笑いのツボ、最後まで分からなかった。
「そういう所。」
ゆうりはそう言ってまた笑った。
これからも書き続ける原動力としていきます!