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スピークバディの「音楽から英語を学ぼう」クリスマス編・第2弾 【中級】Last Christmas (by Wham!)


皆さん、こんにちは!
オンライン英語コーチング「スピークバディ パーソナルコーチング」のコーチ、Motohiroです!
今回は「音楽から英語を学ぼう!」のプレイリスト第25弾「クリスマスをいつも以上に楽しみたい時に/聞き流す洋楽」のご紹介と、その中から Last Christmas を紹介していきますよ!


・プレイリスト「クリスマスをいつも以上に楽しみたい時に/聞き流す洋楽」について

先週に引き続いて今回もクリスマス特集の第2弾になります!皆さんはもうクリスマスムードを感じ始めていますか?この「クリスマスをいつも以上に楽しみたい時に/聞き流す洋楽」というプレイリストについては前回のマライアの記事でもご紹介しているので、今回は多くは語りませんが、今回はイギリスならではのクリスマスソングについて少しお話ししようと思います。

今回の記事でご紹介する Wham!(ワム!)の「Last Christmas」は世界中で有名ではありますが、特にイギリス人アーティストによる楽曲でもありイギリスでは根強い人気があります。同様にしてイギリスの中で定番となっているクリスマスソングはいくつも存在します。例えば Slade(スレイド)というバンドによる楽曲「Merry Xmas Everybody」や Wizzard(ウィザード)による「I Wish It Could Be Christmas Everyday」、そして最たるものに The Pogues(ザ・ポーグス)と Kirsty MacColl(カースティ・マッコール)による「Fairytale Of New York」などはイギリスらしいクリスマスを彩ってくれている定番の楽曲として多くの人から愛され続け、毎年この時期になると必ずといっていいほど耳にします。

今回はイギリスが生んだ大スター George Michael(ジョージ・マイケル)の原点である Wham! の「Last Christmas」についてご紹介していきますよ!


⦅楽曲の背景⦆

まずこの楽曲について話すにあたり、イギリス出身のポップデュオ Wham! について少しお話ししましょう。

・歴史的ポップデュオ Wham!

Wham! は1981年に George MichaelAndrew Ridgeley(アンドリュー・リッジリー)によって結成された2人組のグループで、1984年の2ndアルバムは世界的大ヒットを記録し「Wake Me Up Before You Go-Go」や「Careless Wisper」などの楽曲が全英、全米ともにナンバー1に輝く大成功を納めました。そして George Michael の意向もあり1986年に Wham! は解散することになるのですが、正直これほどまでに2人組の片方だけが目立ちすぎるデュオもないんじゃないかというほどのグループが Wham! でした。おそらく現在「Wham! のもう一人の名前は?」という質問をしたら誰も答えられないのではないかというくらい現役当時から George Michael ばかりが目立っていたんですね。
George Michael についてはまた別の機会でお話ししようと思いますので解散後の彼の活躍については今回は割愛させていただきます。(話し出すと長くなりすぎるので笑)

・イギリスにおけるクリスマスナンバー1の重要性

今回ご紹介する「Last Christmas」は解散前の1984年に発表されたシングルで作詞作曲とも George Michael が行っています。彼は楽曲作成においても素晴らしい才能をもっていたんですね。
発表された年のクリスマスシーズンでは Band Aid(バンド・エイド)によるチャリティーソング「Do They Know It's Christmas?」がずっとチャート1位を占領していたため、この「Last Christmas」は5週もの間ずっと2位に甘んじるしかありませんでした。
そもそもイギリスでは毎年12月25日の直前のシングルチャートで1位を獲得するという「クリスマスナンバー1」という称号が非常に重要視される文化があり、その年のクリスマスナンバー1争奪戦が毎年かなりの注目を集めます。
一時期はそこをあえて狙ってイギリスのオーディション番組「The X Factor」の優勝者のデビューシングルが毎年のようにクリスマスナンバー1を奪うという時代もありましたが、それは次第に淘汰され、最近ではクリスマスの奇跡を起こすという名目で人気 YouTuber の LadBaby(ラッドベイビー)が売り上げの全額を貧困層のためのフードバンクに寄付するチャリティー・コメディソングで3年連続クリスマスナンバー1を獲得するという快挙を達成しています。

・最も売れたナンバー2からの偉業

Wham! の「Last Christmas」は長年の間、イギリスにおいて最も売れたナンバー2ソング(一度も1位になったことがない曲)という称号を持っていました。毎年クリスマス時期になると必ずチャートインするものの、1位を取ることは至難の業とされていました。特に企画ものや流行りの楽曲が毎年のように1位を狙う中で、昔からの定番曲が1位になるということは難しいんですね。(ちなみに発表されてから年を変えて3度もの冬に2位を獲得しています。)
しかし、ストリーミング・サービスが主流になってきている現在、それもチャートアクションに加味されることが手助けとなり、なんとリリースから36年もの時を経て2021年の元旦に初めて全英1位を獲得するという偉業を成し遂げました。残念ながらクリスマスナンバー1とまではいきませんでしたが、その翌週のチャートで1位を飾ることができたことは素晴らしいことに違いはなく、多くの人を感動させたんですね。

そんな背景をもつクリスマスの定番曲「Last Christmas」の歌詞を早速一緒に見ていきましょう!


⦅歌詞と和訳⦆


[Chorus] x2
Last Christmas, I gave you my heart

(去年のクリスマス、僕は君に心をあげたんだ)
But the very next day, you gave it away
(でもその次の日に君はそれを手放した)
This year, to save me from tears
(今年は、僕は涙を流したくないから)
I'll give it to someone special
(それを誰か特別な人にあげることにするよ)

Once bitten and twice shy
(一度目は噛みつかれて二度目は照れる)
I keep my distance, but you still catch my eye
(距離を保とうとするけど君が僕の目を捕えるんだ)
Tell me, baby, do you recognize me?
(教えてくれよ、君は僕を認識してる?)
Well, it's been a year, it doesn't surprise me
(まあ、1年が経つし、驚きはしないけど)

"Merry Christmas" I wrapped it up and sent it
(「メリークリスマス」って僕は綺麗に包んで送ったんだ)
With a note saying, "I love you", I meant it
(「愛してる」っていうメモを添えて、本気だったんだよ)
Now I know what a fool I've been
(でも今は僕はなんてバカだったんだってわかる)
But if you kissed me now, I know you'd fool me again
(でももし君が僕に今キスしたら、僕はまた君にハマっちゃうんだ)

[Chorus] x2

A crowded room, friends with tired eyes
(混み合う部屋、疲れた目をした友達)
I'm hiding from you and your soul of ice
(僕は君と君の氷のような心から隠れているんだ)
My God, I thought you were someone to rely on
(あぁ、僕は君が信頼できる人だと思ったのに)
Me? I guess I was a shoulder to cry on
(僕?僕は単に慰め役だったってことかな)

A face of a lover with a fire in his heart
(心に火がついた恋人の顔)
A man under cover but you tore me apart
(正体を隠していた男なのに君は僕を引き裂いたんだ)
Now I've found a real love, you'll never fool me again
(もう本当の愛を見つけたから、君に騙されることは二度とないよ)

[Chorus] x2

A face of a lover with a fire in his heart (I gave you my heart)
(心に火がついた恋人の顔(僕は君に心をあげたんだ))
A man under cover but you tore him apart
(正体を隠していた男なのに君は僕を引き裂いたんだ)
Maybe next year
(多分来年には)
I'll give it to someone, I'll give it to someone special, special
(僕は誰か特別な人にあげるよ)
Someone, someone, I'll give it to someone, someone special
(僕は誰か特別な人にあげることにするよ)

[Outro]
Who give me something in return

(誰が僕に特別なものをお返しにくれるの?)
Hold my heart and watch it burn
(僕の心を抱いて燃え尽きるのを見てよ)
I'll give it to someone special
(僕は誰か特別な人にあげることにするよ)

I thought you were here to stay
(君がここにいてくれると思ったんだ)
How could you love me for a day
(どうやって君は一日だけ僕を愛することができたんだ)
I thought you were someone special
(君が特別な人だと思ったのに)
Gave you my heart
(君に僕の心をあげたんだ)

(Music & Lyrics by George Michael)


⦅英語のポイント⦆

クリスマスに一夜限りの出会いをして特別な人に出会えたと思ったのに、次の日には振られてしまった、でも1年経ってもまだ引きずっているという傷心の様子が伝わってきますね。歌詞で使われている英語は文法的にも語彙的にも難しいものは少ないかと思いますが、今回の英語のポイントとしては以下の二つを選んでみました。

(1)the very next day

この表現における very の使い方は「まさに」という意味の形容詞になります。very much などの表現でよく目にする「とても」という意味の副詞ではなく、この very は名詞にかかる形容詞として機能しています。つまりこの the very next day という表現は「まさにその次の日」ということですね。クリスマスに心を捧げたのにまさにその翌日に振られたということですね。切ないです。

(2)a shoulder to cry on

これは表現としてたまに耳にするのですが、この shoulder to cry on という一括りで「悩みを聞いてくれる人、愚痴を聞いてくれる人」という意味の名詞表現として使われます。なので歌詞の流れとしては「信頼できる特別な人だと思ったのに結局は話を聞いてくれる相手を探していただけだったのかも」という事実に気がついたということですね。これも切ないですね。


さて、いかがでしたでしょうか? Wham! 解散後の George Michael についてはまた別の機会でぜひお話ししたいと思っています!皆さんも改めてこのクリスマスに「Last Christmas」をぜひ聞いてみてくださいね。

次回も、プレイリスト第25弾「クリスマスをいつも以上に楽しみたい時に/聞き流す洋楽」からの楽曲を紹介していきますよ!ぜひお楽しみに!

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