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「障害者雇用の現場を知り、自分の可能性が広がった」特例子会社ではたらく採用責任者の思い【わたしのキャリアストーリー#03】

パーソルダイバースでは、「障害者雇用を成功させる。そして、その先へ。」をミッションに掲げ、2300人以上の社員が働いています(2023年4月現在)。社員のうち7割以上が障害のある社員です。

多様性を尊重する組織で異なるバックグラウンドや経験を持つ社員が、どのように活躍し自己成長を遂げているのか、社員のインタビューを通して紹介する企画が”わたしのキャリアストーリー”です。

3回目は、パーソルダイバース 人財開発部 採用企画グループ マネジャー 要海 亨介。

要海が所属する本部は、同じパーソルグループからパソコンを使った事務業務を受託し、主にバックオフィス業務やデータ入力などに従事しています。

社内でも特に精神・発達障害の割合が多い同本部では、業務量の拡大とともに、今年も300名規模の採用を計画。彼は、その責任者を務めています。

網膜色素変性症という目の難病により、はたらくことに障壁を感じながらも「いつか障害者雇用の現場で活躍する人材になる。」という信念のもと、どのようなキャリアを築いてきたのでしょうか。
今までの振り返り、インタビューを行いました。

※2023年8月取材当時の内容です。

【プロフィール】要海 亨介(2020年入社)
2015年にパーソルキャリア(旧インテリジェンス)に入社後、グループ会社に配属され、新卒採用のサポートや新しい部署の立ち上げなどに6年間携わる。2020年にパーソルダイバースに入社。
現在は、主に事務業務に従事する障害者の採用責任者として、全国各拠点の採用目標数の管理や戦略策定に従事しています。


網膜色素変性症とは?

網膜色素変性症は、目の内側にあってカメラでいえばフイルムに相当する網膜という部分に異常をきたす遺伝性、進行性の病気です。

中学生の頃、病院で初めて診断を受けました。

最初は「自分の視力は特別なんだ」と思っていた程度でしたが、どんどん視野が狭くなり、それまでやっていたテニスや陸上が思い通りにできなくなりました。

両親が気を遣って、病気の具体的なことは聞かされていませんでした。ところが20歳の時に専門医の口から、決定的な治療方法がなく、徐々に視野が狭まり、暗いところでの活動が困難になり、場合によっては失明する可能性があることを告げられました。

大手銀行の営業職インターンから内定獲得できずー障害の制約と向き合う経験


ー大学卒業後の就職活動について教えてください。

大手金融企業の営業職に興味があり、インターンシップに参加していました。

インターンからは比較的就職しやすいと言われていましたが、病気のことを伝えたところ、残念ながら内定は貰えませんでした。

地方に行けば、営業で車を運転しなければなりません。でも、自分は病気の影響でそれができない。そのほかにも将来的には制約が増えていくでしょう。

そのあたりの判断だったのかな、といまは理解していますが、人事担当者が涙を流しながら謝ってくれたのが印象的でした。

そのとき、「ああ自分は障害者なんだな。」と一番鮮烈に意識できた瞬間でした。

ー2015年に人材サービス会社に内定をもらった当時はどんなことを考えていたのですか?

金融以外で興味のあった人材サービスへの転身を決意し、パーソルグループのパーソルキャリア(旧インテリジェンス)から内定をもらいました。

キャリアや実績を重視する会社だと思って入社したので、目が見えなくなるまで必死にはたらいて、自分のキャリアを完成させようと決めました。

当時は、自分の障害を受容できておらず、「目が見えなくなったらそこで終わり。」だと考えていたのです。

そんな内定者時代の私を見かねた人事担当者から、障害者雇用に取り組むパーソルダイバースのキャリアドバイザーを紹介されました。

価値観の転換:はたらくことの意味が変わった瞬間


ーキャリアアドバイザーからは、どのような言葉があったのでしょうか。

「はたらくうえで、障害は関係ない。たとえ障害があっても、はたらける未来がある。」と障害と向き合いながらはたらく可能性を力説されました。

この瞬間、価値観がガラリと変わり、心が一瞬で軽くなったことをいまでも鮮明に覚えています。

ー配属先はパーソルダイバースではなく、別のグループ会社だったのですね。

内定をもらった後、障害者雇用に関わることができるパーソルダイバースに配属希望を出しましたが叶わず、「将来パーソルダイバースで活躍できる人材になる。」という信念を持って、内定式に臨んだことを今でも覚えています。

別のグループ会社に配属され、新卒採用のサポートや、新しい部署の立ち上げなど、入社1年目から幅広く経験を積む機会をいただきました。
まずは社会人としての経験や実績を積み重ねることに必死だった6年間でした。

ーそして2020年に、満を持して「パーソルダイバース」への異動が叶ったのですね。

症状の進行を感じながら、改めて障害がある人たちと一緒にはたらきたい気持ちが強くなり異動願いを出しました。

入社当初の3か月間は、障害者雇用の現場を把握するために、名刺を入力するチームに配属されました。そこで障害のある社員たちの成長力と才能に驚きました。

私より後に入社した人が、驚異的なスピードと正確性で入力しているのです。優れた才能を発揮することに、障害の有無は関係ないのだと実感しました。

その後、採用担当として配属後、求職者の熱意に驚くことが多々ありました。

前職では新卒採用の仕事もしていましたが、そこで面接を実施すると面接希望者の30%は来ないのが通説。

でも、私が担当した2年間で200件の障害者雇用面接を行い、キャンセルはたった2件。本当に信じられませんでした。

誰かの背中を押してあげられるような存在に


ーそして、2023年4月からは障害者採用の責任者となり、改めて気づいたことや、意識の変化はありましたか?

私が採用を担当する受託サービス第1本部では、今年度300名規模の採用計画を実施しています。

この多くの仲間を迎えることができる背景には、日々真摯に業務に取り組む社員の信頼と実績があり、グループから多くの業務を依頼いただけていることが挙げられます。

一緒にはたらく社員に対しては、常に感謝の気持ちを抱いています。

また、採用面談を通して感じるのは、障害のある人の中には、仕事内容や勤務地などで制約が生まれる人がたくさんいるということです。「同じ当事者だから共感できることもあるので、そんな部分も大切にしていきたいです!」

パーソルダイバースの良いところ


当社内では、特に活躍が目立った社員を表彰する制度があります。

表彰された社員の多くが、「はたらくことの喜びを実感しています」と笑顔で話してくれます。

障害を受容できなかった頃は、障害のある自分だけが悲劇の主人公だと思っていました。しかしながら、パーソルダイバースで自分以外の障害のある社員の人と共にはたらくようになり、多くの人がハッピーな物語の主人公になれるという事実を目の当たりにしました。

こうした経験を、まだ当社を知らない障害のある求職者の方や、多くの社員にも味わってもらえるよう、私は背中を押す存在でありたいと思います。

障害者採用枠で仕事を探している方に向けてメッセージをお願いします。


みなさんが何を大事にしているのか、改めて考えてみてください。給与や勤務地の問題、障害への不安など、さまざまな理由から諦めることも多いかと思います。

でも企業の中には、当社のように拠点ごとに定着支援担当がいて、キャリアの昇進も可能なところもあります。できるだけ多くの会社見学や説明会に参加してみてください。まずは一歩、踏み出してみましょう。


この記事を読んで、少しでも共感してくださった方がいれば、採用ページものぞいてみてください😊

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パーソルダイバースは「グループ障害者雇用事業」と「対外支援事業」の2つの領域で事業を展開しています。障害者雇用に関する豊富な知見とノウハウを保有し、個人・法人・支援機関・自治体など多様なステークホルダーの皆さまとともに障害者雇用の可能性拡大に努めています。






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