ノラ子猫あずかり日記 13   (2回目のワクチン接種)

ノラ子猫達を保護して大きなミッションがありました、ワクチン接種です。

ワクチン接種をする動物病院は、ノラ子猫を預かるきっかけになった動物保護団体から紹介された、動物医療センターに連れて行くことにしました。

子猫達を運ぶ道具は、我が家に2匹いる老猫達のキャリーケースを借りることにしました。  

「後で必ず洗って返すからねー」

老猫2匹に、野良の病気が伝染らないための約束です。

さて問題は、子猫達を捕まえてキャリーケースに入れる事が出来るかどうかです。

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子猫たち最初のワクチン接種は動物保護団体で済ませてあり、預かって1ヶ月過ぎてから2回目のワクチン接種を予定しています。

ノラ子猫達は、いずれ地域猫として巣立って欲しいのですが、保護猫として預かった以上ワクチン接種は必須のミッションです。

「どうやってキャリーケースに入れようか?」

「子猫が捕まるかなぁ~」

「エサを食べに戻って来た時、猫小屋の中で捕まえるしかないね。」

「捕まえれる時、外に逃げてしまわないかなー」

「とりあえず、呼べば帰ってくるようにしつけるのが一番だねー」

「まず基本は、餌付けだねー」

この餌付けで、すごく活躍した物がパウチ袋から直接エサやりが出来る ”ちゅ~る“ です。

子猫達は育ちざかりなので、毎朝食器に満タン入れてあるキャットフードが、夕方には空っぽになっています。

夕方のエサやりで ”パウチの餌付け“ をしばらく続けていくと、2匹の身体を触れさせてくれるようになって、猫達との距離が少しずつ近くなるのを感じるようになりました。

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2匹の子猫達は性格が少し違っています。

黒ブチは、人を見ると直ぐに近寄ってくるので捕まえるのは簡単。

茶トラは、いつでも逃げれる距離から様子を伺って、安全を確認してから近寄ってくる心配症のところがあります。

そこで、茶トラとの距離感を縮めるために、スキンシップ作戦を始めることにしました。

夕方のエサやりの時に身体を触りながら抱き上げる事を少しずつ何回も行ない、抱き上げることに抵抗を感じないようになるまで訓練を続けていきました。

始めは、抱きしめてすぐ離して、次は時間を増やして、回数を重ねる毎にレベルアップしていきました。

最終的には、抱き上げたまま少し歩き回れる迄になってきました。

「茶トラは、もう大丈夫だね。」

「いつでもワクチン接種に行けるよー」

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いよいよワクチン接種の日です。

朝のエサやりで、物置きの中にある猫小屋の前にキャリーケースを2個用意します。

横開きキャリーケースは扉を開けたまま置いて、黒ブチ用です。

もう1個のキャリーケースは、上の扉を開けて置き、茶トラを持ち上げて上から入れる事にしました。

さあ、ビニル温室の猫小屋のチャックを開けて、朝のエサやりをします。

いつもどおり、キャットフード、そして “ちゅ~る” です。

「あれ!黒ブチは自分から入っているよ。」

横開きキャリーケースの中に、予定どおり黒ブチが入っています。

「遊びのつもりなんだね〜」

黒ブチは捕まりやすいので、茶トラを先にキャリーケースに入れる事に集中します。

“パウチの餌付け” 効果もあって、簡単に抱き上げてキャリーケースに入れる事ができました。

ケースの上から丸見えにならないように天井をカバーで覆って、茶トラの準備OKです。

「思ったより簡単にできたね。」

「あれ?黒ブチは?」

「ケースの中に入ったままだよ。」

今朝は寒いので、ケースの中に敷いたシーツにホッカイロを入れてあります。

「温かくなって動けないんだね〜」

黒ブチも、キャリーケースに入って準備OKです。

「難関突破ですー」
「あとは連れて行くだけ~」

こうして無事にワクチン接種に向かう事ができました♪♪

___ つづく ___


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