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【子どものふつう】森のようちえんの基本中の基本で、私たちも知っておきたいこと

森のようちえんの母→森のようちえんの保育者→共同保育所(親と保育者が運営する保育園)の保育者→共同保育所が閉園になって、新しく生まれ変わった認証保育園の保育者

っていうキャリアで、

改めて、森のようちえん では基本的にやっていることだけど、保育園の保育者は(たぶん)知らないし、普通の親はもっと知らない、大切なことがあるなあ、と思ったので、書いてみます。

高いところは自分で登るということ。

それは、
自分で登れないような高いところに、子どもを抱き上げたりしない
高いところに登る時降りる時は手を貸さない

っていうことです。

高所から落ちることは、頭の重心が重い子どもにとっては、大きなケガになりがち。だけど、子どもって(一回でも大人が抱き上げたりすると)
「乗っけてー」
って甘えてきて、それがかわいくもある。

森のようちえんでは、(そもそも自然が遊び道具ですから)自分が登りたい、と思い、登れる、という過程自体が、遊びであり、学びであり、つまりは成長発達だったりする。
登りたい→登れた
ということの積み重ねが、とっても大切。

なので、大人がその機会を手助けすることは、
とーっても大切な機会を奪ってることになる。

っていうのが、基本的な考え方だと思う。

とくに、自然だけでなく、都市に住む子は、高いところ、といえば、遊具の上になることも多いわけで、遊具から落ちることって、とってもあぶないこともある。金属やセメントでできていることが多いし。

ちょっと前まで「立つのが楽しい」「歩くのが楽しい」と、ハイハイや立つ、歩くを楽しんで成長してきた子たちは、ちょっとした身体を動かすことが、けっこうな快感となっている気が、いつもしているので、高いところに登りたい、っていう気持ちを大切にするって大事だな、って思っています。

登るより降りるほうがずっと難しい。

さらに。大切なこと。登るより降りるほうが難しい。

だから、自分で登れないところは、自分で降りれないっていうことになる。

まず、子どもが登りたい、と思うことをしっかり確認すること。
で、自力で登ってもらう。
途中で嫌になったら、そこから自分で降りてもらう。
で、登れたら、自分で降りてもらう。
(降りる時も手を貸さない)
そして、とくに降りる時には絶対に目を離さない。

そうすると、結果的に、高いところにいる子は、
自力で無事に降りてこられる力を持った子だ、
ということにもなり、見守りも楽になる
(っていうすぐ楽とかいうから保育者はもうな…)

正直にいうと、街の保育園で勤めてて、最初は徹底してたけど、
最近はこの子とちょっと近い距離にいたほうがいいな、って時は、
手を貸すことはけっこうある。

でも、それって、結果的にはすごくあぶないことだと、
思って、身を引き締めてます。。。

人の手は借りたいけど登りたい、降りたい、っていう子がいた時のテクニック

で、登りたい気持ちはあるけど、気持ちはついていかない、
っていう時もあると思うんですよ。

そういう時に使えるテクニック、というか、森のようちえんの時に、
保育者さんが自然にやってたことをマネしたことです。

●登りたくて登ってるけど、気持ちが負けそう
→お尻を指一本で支えてあげる
●イキイキと登ってるけど、ちょっと安定が心配な時
→指一本で身体のどこかを触ってあげる

登りたくて登ってて「怖い…」って言い始めたら、登りたくないと思うので、降りたら、っていいます。でも、そのせめぎあいがあって登りたい気持ちが強い場合は、お尻を指一本で支えてあげると、大分安定して登ります。指一本でも、大分安心らしいです。

また、どこかフラフラしている時は、指一本で身体のどこか(肩とか)を触ってあげるといいようです。「人の身体の重心がどうなってるかって、意外に指一本でわかる」と、教えてくれた保育者さんは言ってました。

【子どものふつう】シリーズ、ちょっとここを知っておくと、子どもととんちんかんなコミュニケーションにならなくてすむよ、とか、安全に過ごせるよ、とか、そういうことを書くことが面白いな、と思ったので、これからも思いついたら書いてみます。

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