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社長夫人の役割

私がこの本に出会ったのは約7年前のこと。
会社に定期訪問の法人担当の保険屋さんから、当時社内の数々の問題に直面していた私の悩みに気づき、少しでも解決できる糸口になれば、と私にプレゼントしてくれた本。
ここから私の会社内における役割をみつけることができ、そして、この本をきっかけに会社内で起こっている問題が社長と社長夫人の関係によっておこる課題などなんたるかを知ることに。


会社内における社長夫人の立ち位置
社長夫人になった経緯は人それぞれ。会社を経営している人と結婚した場合や、事業をしている家に嫁いで夫が社長を継いだ場合、結婚後に脱サラして事業を起こした場合など、予期せぬ形で社長夫人という座につくこともあります。

~社長夫人になるまでのいきさつ~


私の場合、夫の脱サラからの起業により個人事業主として6年半ほどお手伝いをし、その後個人でやっていた業種と同じ建設業として夫の叔父が経営する会社に入社、世代交代をして社長を継ぐことになり現在に至っています。まさか、自分がそこで経理をやることになるだなんて、結婚前にはまったく思いもしなかったことでした。

個人事業の時には、主人の出張が多く1年の内の10ヵ月不在という中、当時我が家の子供は未就学児童2人の子育て中と家の事など、生活費の工面をしていました。当時は大変だという風には思ってはいませんでしたが、安定した生活かと聞かれたらサラリーマンのような固定給ではない分、年金の支払(年払いだと30万とかの支払いになっていた)や突発的に出費があるときのやりくりに加え、仕事がない時の不安はありましたので、叔父の会社へ社員として入れてもらえることの相談をした時には安心しました。
私はというと、家計の心配もあったので、上の子が年長、下の子が保育園
2歳児に入園できた時に共働きでサポートしていく予定でした。
個人事業を始めたばかりの時にビジネス学校へ通って簿記やパソコンの基本的な知識を習得したこともあり、就職先の相談も叔父の会社にまずは聞いてみてはどうか、と義理母からの勧めもあり叔父に相談したところ私もまとめて面倒を見てもらえることになりました。それまでサービス業しか経験していない私からしたら土日休みで仕事ができることは主人との子育ての時間も合わせられると思い、入れていただけたときは本当にありがたかった。。。
そこから叔父もあと数年で定年を迎える話が出てきて、後継者にと話が出た時にはどうやら主人の両親・叔父ともに私と結婚するときには水面下でこの会社の将来について話し合いがなされていたそうな、、、。

~社長夫人には5つのタイプに分かれる~

皆さんの会社にいる社長夫人とは、どのような働きをしているでしょうか。
ひとくくりに社長夫人と言っても色々な働きをしている夫人がいます。
自分が会社内でどのような役割をしていて、社長からどのような働きを求められているかをまず知る必要があります。

  • 経営支援型 ・・・主に経理や総務に関わりながら業務を円滑に進めていく働きをしていきます。人材育成や、業務改善に役立てる資料を創ったり、経理だけをやる夫人もいます

  • 積極的経営参加型 ・・・会社の経営計画や戦略に積極的に関わり、実質的に経営に参加しているタイプ。会社の業務執行の意思決定を担う   「取締役」としての役割を果たしている社長夫人

  • 自立型 ・・・自らが社長として会社を経営しているタイプ。新事業を担う別会社の経営を任されたり、社長の死や病気などで会社の経営を引き継いだりする場合には、社長夫人が社長となる例が多いです。

  • 秘書型 ・・・仕事に100%かかわるのではなく、社長の雑務や社員の福利厚生面、社員の家族への配慮などを担当しているタイプ。パーティや会合など公な場で社長と同行することもある。

  • 専業主婦(型) ・・・文字通り、会社に一切関わらず家庭を切り盛りしているタイプ。夫である社長の健康面や精神的な支えになるなど、間接的な形で会社を支えている。

このように色々なタイプの社長夫人がいる中、まずは自分が今やっているのはどのタイプかを知ることでこれからの課題も見えてきます。現状はこうだけど、他にやることはないかの目標を立てたり社長夫人が目指す方向性を知ることでどう動けばいいかを知る目安になります。

 ちなみに、当時の私は、、、一番最初の「経営支援型」でしたが、日々の経理業務の遂行だけで、実際は経理の事務員としての働きしかしていませんでした。比較的日本の企業で多いのは、この経営支援型だそうです。人材育成や業務改革まで手を付けている社長夫人は少なく、社長が求める社長夫人のタイプで多いのもこの経営支援型だそう。金庫番だけしてもらうことが望ましいと思っている社長さんは多く、それ以上は求めていない(というよりむしろ力をつけなくていい)というお考えの社長様が多いのも実情です。なぜ、力をつけなくていいと考えるのでしょう。。。それは、夫人が知識を習得すれば社長のやり方が通らなくなることや、それまでなあなあで処理していたことが厳しくなることを恐れる社長さんがいることも知りました。
会社の将来を社長の必要としている目的と、夫人が現在動いている事の違いがあるか、どのような会社を作りたいかを一緒に考えることが出来るパートナーとして社長夫人は経理だけでなく、積極的に経営を戦略していくナンバー2に育っていくことが出来れば、社長の抱える不安材料のひとつひとつを解決させることが出来るはずです。

私はこの時、会社内の立ち位置としては、便利屋さんだったのでしょう。
いつも社員の味方に立ち、社長が抱えていた不安や責任という重圧に気づくまでは社長=敵 が頭にあり、そこには家庭と会社を切り離せない夫婦仲の延長線上に会社があったから、いくら社長であっても尊敬できるパートナーだったかと聞かれたら疑問だらけな日々でした。こうして客観的に自分のいる場所に気づいたのは、この本を手に取ったときでした。

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