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ドイツ・ロックダウン延長➕医療用マスク義務化

ドイツは2月14日までロックダウンが延長されました😭

ドイツは連邦制なので履行の詳細は各州に委ねられますが、保育園・学校の閉鎖継続、テレワーク推奨強化、公共の場所(買い物、公共交通機関など)での医療用マスク着用義務が主な決定事項です。

医療用マスク着用義務の開始

「医療用マスク」とはOPマスク(サージカルマスク)、FFP2マスク、N95マスク(米国規格)、KN95マスク(中国規格)を意味するそうです。ミュンヘンのあるバイエルン州はFFP2マスクのみ着用可能のようですが、私がいるシュツットガルトの位置するBaden-Wurttemberg州ではサージカルマスクもOKです。

いやはや、事情は変わるものです。

1年前はマスクをしていたら白い目で見られていた「鼻と口を覆うカバー」をするよう推奨義務化 「医療用マスク着用義務」という変遷。振り幅がすごい。

いまやFFP2マスク、N95/KN95マスクは薬局はもちろん、どうかしたら雑貨屋でも手に入ります。ロックダウン中なので生活必需品を扱う店(スーパー、生鮮食品店、薬局、ドラッグストア、銀行等)以外は閉まっていますが、配達や"Click/Call & Collect"と言って事前に注文したら受け取り可能な店もあります。

私は年末の一時帰国に備えてFFP2マスクを10月頃に備蓄していたのでしばらくそれを使うつもりですが、ドイツ人のコメントをSNSやニュース等で見ると、「医療用マスク義務化するならば、政府が負担するべき」などという意見もちらほら見ます。↓は6パックで9,95ユーロ。かなり安い方。高齢の方は街中でもFFP2マスクをしているのを多く見かけるようになりました。

ロックダウン延長中の街中の様子

ロックダウンに加えて、バイエルン州やBaden-Wurttemberg州は外出禁止令も引き続き実施されています。Baden-Wurttembergの場合は夜8時から朝5時までは正当な理由がない限り外出禁止です。8時というのは結構タイトで、6時過ぎのスーパーなどは結構密だったりするし、日中の行き場を失った子どもが遊ぶ公園はかなり賑わっています。

ロックダウンで営業ができないところは、レストラン、バー、カフェ、小売店(衣料品、靴、花屋等含む)、自動車販売店・ショールーム、フィットネスクラブ、ヨガスタジオ、テーマパーク、イベント会場、コンサートホール、動物園、美術館などです。要するに社会活動はゼロです。が、宗教の集まりは歌を歌わない限り、教会等で可能となっています。

ロックダウン疲れというより、しょっちゅう変わる規制(それも州により異なる)を正確に把握・理解したりするのに疲れる気がします(いつから施行か?etc)。その規制も明確にドラフトされていなかったりするし。おまけに、きついロックダウン規制の効果は謎で相変わらず感染は高止まり。

でもドイツ人の中には、「一気にもっとハードなロックダウンを!」という人もいます。なんだかなあ。

そんなこと言っても、病院、老人ホーム、スーパー、郵便局、ガス・電気屋さん等、働く人が必要なわけで。「じゃあ、誰が食料品を配達するの?軍隊?」と聞くと、そこで会話が途切れます。在宅勤務ができる人ばかりではないし、ロックダウンの補償金だって税金からなのだよ。こちらの人は規制が必要、という傾向が強い気が。そして規制したら今度は基本的人権の侵害と言ってデモする層がいたり。

ドイツ人の中でも、私の同僚や友達の中にはアジア、日本の状況や対策に興味津々で、実際のところをよく聞かれます。

「日本は特になんの強制措置も取られていないけれども、個人レベルで対策を頑張っているのと、衛生観念のレベルの違いなのか理由はまだわからないが、人口がドイツよりはるかに多い日本でもドイツの死者の1/10程度の死者レベル」というと驚かれます。
コロナの遥か前からどのレストランでもおしぼりが出てくるし、マスク着用は義務でなくてもほぼ100%(こどものころから風邪をひいて外に行く時にはひとさまに迷惑をかけないようマスクをするように躾けられる)。家の中では玄関で靴を脱いだり、学校さえも「上履き」という文化がある、と説明します。

ドイツは欧州では割と清潔で、個人の家は割合きれいかもしれないが、路上喫煙にポイ捨ては当たり前(タバコの吸い殻を電車のレールの上に捨てるのを初めて見た時は驚きました)、ファーストフード等で食べた後のゴミはそのままにしてお店を出る輩もたくさん。
コロナ禍でも変わらない。「罰金があるから」「規制のために」対策をしているけれども、衛生意識や公の場をきれいに保とうという意識の欠落はさほど変わっていないと感じます。教育は本当に大切だと思う。

結局のところ個人個人で「用心」して少しずつでも社会・経済活動をしていくしかないんじゃないかなあ。それでも運悪くコロナにかかったら、その時はその時、と思うようになりました。こういう、わりきり思考はアジア的なのかもしれないが。毎年のように台風、地震などの自然災害が頻繁にある土壌の出身だと、自然の前では人間は弱いもの、「しょうがない」といつもどおりの生活を取り戻そうとしていく傾向があるのかなあ、と感じます。

すぐには収束しない、もしくは終わりがないかもしれないコロナウイルスなら尚更、共存も考えながら普段の生活に少しずつ戻していかないと、本当に先が見えない。学校に行けない、友達にも会えない、留学やインターン(欧州ではインターンなどの職業経験を通してキャリアを開始していくパターンが多い)などの人生プランを立てられない若者のことを思うと、胸が痛みます。

話が外れてしまったが、最近のシュツットガルトの目抜き通りでは、撤退する店舗が目につくようになってきました。近所の馴染みのフローリストも「このままだと維持さえどうかなあ」と言っていたし。ドイツは補償金を小売店等に支給しているとはいえ、ロックダウンが春先以降まで続くとなると、耐えられる店舗は少ないと感じます。

もともと「冬季鬱」なんて言葉をドイツでは聞きますが、長くて暗い冬。在宅学習や勤務がメインになるときの体力・免疫力に加えて、メンタルの維持も大切だと思います。私の場合は散歩やピアノ、春物オンラインショッピング!(ただ、D●Lがたまにデリバリーをミスったり、別のストレスになることもありますが😅)

コロナに試される人間社会。

公園から見える動物園の動物たちは変わらず穏やかです。

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