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ローマ~プラハ 電車で3週間の無計画女子一人旅 14日目

2019年3月18日

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朝の4時。
車窓の外はまだ夜闇が広がっている。

アナウンスもないまま、列車はザルツブルク駅のホームに入っていく。
相席だったカップルの起きて動く音がなければ気が付かなかったかも。

ザルツブルクはドイツとの国境に位置する街で、モーツァルトの生まれ故郷、そして映画『サウンド・オブ・ミュージック』の舞台でも有名。
昔は山から採れる岩塩で栄えた街のため、別名「塩の町」。
お土産として売られている岩塩も有名だ。

そんなザルツブルクに到着したのはいいものの、残念ながらこの時間、外で営業している店もないので、街が目を覚ますまで駅の中でしばらく過ごさなければいけない。
しかも宿のチェックインは昼以降のため、これからかなりの時間をこの駅の中や周辺で過ごさなければいけない。

とりあえず大きなスーツケースを駅の中のロッカーに入れ、しばらく駅の中を探索してみる。と言っても、そんなに広い駅でもないので10分程度で散歩は終了。

そういえばバタバタしていて夕飯らしい夕飯を食べていなかったのでお腹が空いたな……
駅ナカではパンを売る喫茶店が空いていたので、そこに入る。

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開いていたのはANKERというオーストリアで展開しているパン屋のチェーン店。いわゆる日本で言う神戸屋みたいな感じで、豊富な種類のパンと一緒にコーヒーやお茶も楽しめる喫茶スペースがあるお店だ。
オーストリア旅行の際には、朝食・ランチ・おやつと大活躍すること間違いなし。オーストリア国内の街中には必ずあるので、ぜひ探してみてね。

チョイスしたのはオーストリア名物のカツレツ(ウィンナーシュニッツェル)を挟んだいわゆるカツサンド!
カツサンド大好き人間は、どんな国に行っても、今が何時だろうと、条件反射的にカツサンドをチョイスしてしまう運命(さだめ)にあるのだ……
そしてコーヒーはヴェネチアで教えて貰ったラテ・マキアート。
この飲み方はヨーロッパ全土で親しまれているのね。

駅の中はかなり暖かいが、外はどうなのだろうと少し出てみて後悔。

寒い。
尋常じゃなく、寒い。
それもそのはず、さっきまでいたヴェネチアから比べるとザルツブルクは海抜424mでちょっとした山の上にある街なのだ。
裏手には標高1973mのウンスタースベルク山がそびえており、山脈には雪が積もっている。
3月とはいえまだまだ冬の気温。とにかく寒い。
ヴェネチアから着ていた薄手のシャツとコートでは耐えられない。
着替えたいけど、暖かい服はさっき預けたスーツケースの中。
どうやら目の前にショッピングモールがあるみたいなので、オープンしたらあそこでセーターでも買いに行こう。

待合室に座り、しばらくボンヤリ。
んでたまにウロウロ。それを繰り返す。
旅の間で起こる、何もないスキマの時間。意外と嫌いではない。

ある程度時間がたち、時刻は7時ごろ。
先ほどのショッピングモールがオープンしたので、H&Mに行き手ごろなセーターを購入。おぉ、安いのにバッチリ暖かい。

これなら町歩きもやっと楽しめる。
さて、ブラブラ歩いて近くのミラベル庭園に行ってみる。

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広くて整った庭園。
寒いのでまだ花は少ないが、春の時期にはきっと綺麗なのだろうな。
映画『サウンド・オブ・ミュージック』でドレミの歌を歌うシーンの撮影にも使われたんだとか。

そのすぐ近くにはモーツアルトの家がある。

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今日は定休日だったため閉まっていたが、川を挟んだ向こうの旧市街にはモーツアルトの生家がある。
天才作曲家・モーツァルトはここで生まれ、幼い頃から上流階級にその才能を見初められ、数々の名曲を生みだしてきたんだなぁ。とはいえ、何かそういう豪勢な雰囲気があるかというとそんなことはなく、とても素朴な田舎の町。でもところどころに歴史ある美しい建物があり、山の上を見上げればザルツブルク城が見える。なんだかのんびりした良い雰囲気だ。

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さて街を二分に分けるザルツァハ川を渡ると向こうが旧市街。

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お土産屋さんが並んでおり、どれも魅力的。
とある紅茶屋さんを通りかかったら、なんだかとてつもなくいい香り!
思わずお店に入って「いい香りがしたんだけど、どの紅茶?」と尋ねて、そしてそのまま買ってしまった。

帰国後に飲んでみたけど、これがめちゃくちゃ美味しかった!
ドライフルーツと花が入ったお茶で、華やかで甘い香り。それでいてくどさがまったくない。ストレートで飲んでも美味しいけど、砂糖を入れてもまた格別。もっと大容量のやつを買えばよかったと後悔。
通販があればいいんだけどなぁ……

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別のお店ではイースターに使用される卵型の飾りの専門店が。
オーストリアのこのイースター飾りは有名らしく、一部にはコレクターもいるくらいだとか。透かした飾りも繊細で美しい。

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川沿いの町を歩いて探索。
どことなく、母方の実家がある函館に似てるかも。

さて、そろそろ15:00。
やっと今日の宿泊先にチェックインできる時間になったので宿に向かう。

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今回も貸しアパート。
なんだかシャンデリアとかあってすごい豪華だぞ!
しかも嬉しいことに……

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今回の滞在で初めてのバスタブつき!
今日はゆっくりお風呂に入れる……なんてありがたいんだ。

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ちなみにベッドは何故か反対側が鏡張りで、照明の色を変えられるエッチッチ仕様。1人なのに。1人なのに。

ベッドに横になったら急に疲れが……
そりゃ朝の4時から起きて行動してたからね。
あ、これは……もう……ダメ……




気がついたらもう夜の8時。
さすがにお腹すいた。近場に何かないか探しに行こう。

せっかくイタリア脱出したばかりなのに、もうイタリアロス。
あの明るくてカラッとした空気の中で食べるイタリアンが美味しかったんだよな……
そう思っていたら何だかシックな雰囲気のイタリアンレストランを発見。

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注文したのは黒トリュフをあしらったラビオリ。
食後にはすっかりお気に入りのラテ・マキアート。
ラビオリ、すごく美味しかった!トリュフの香りが高く、中身に入っていたトマトやチーズもフレッシュ。
食後のラテ・マキアートはチョコレート菓子が添えられているのが嬉しい。

帰宅後、およそ13日ぶりの湯船のお風呂を堪能しすっかりリフレッシュ。
やはりどこまでいっても日本人。
湯船のお風呂で取れる疲れはシャワーとはケタ違いだな……

明日はザルツブルクの町中をさらに堪能するぞ。



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