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ローマ~プラハ 電車で3週間の無計画女子一人旅 3日目

2019年3月7日
この日の朝ごはんは昨日行ったバルで同じような組み合わせを食べると、すぐにバチカン美術館の入り口までまっすぐ向かう。

入り口には既に長い行列ができていたが、バチカン美術館はとにかく見るところが多くて半日はかかると聞いていたので朝から見ておきたかったのだ。長い行列の割に人さばきは早く、私もすぐに入場券を買って中に入れた。

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中は見るものが多く、また絢爛豪華な展示品に思わず目が回りそうだった。
古代エジプト時代から古代ローマの彫刻まで、ありとあらゆる学術品が飾られている。キリスト教布教の歴史は異国征服の歴史とも隣り合わせだからな……というのを実感すると同時に、よくもまぁこんなに集めたなと感心してしまう。

ここからは気になった展示品をどんどん紹介していく。

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カワウソの神様らしい。なんともいえないユルさ。

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古代ローマ時代の巨大たこ焼き機(違う)

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目だけ黒い大理石を使うことでめっちゃリアルな仕上がりになっている怖い胸像(こんなん実家にあったら夜中トイレに行けないな)

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教科書で見たことあるアウグスティヌス像。

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ジュード・ロウの前世の姿。

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めっちゃ豪華な天井の装飾も素晴らしい。
こういうのヨーロッパでしか見られないから楽しいよね。

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この少し壊れた天使像がすごい好き。

さて、実はバチカン美術館の中にはフードコートがあるのでここでランチを食べることができる。ここまで見てきて、もうお昼の時間を軽くすぎるくらいなので、すっかり腹ペコだ。

イタリアの中にあるとはいえバチカンは立派な国の一つ。
何か名物料理があるのかなと調べたところ、このフードコートのピザ……ピッツァが美味いらしい。ここでアーティチョーク(西洋あざみの蕾)とハムのピッツァ、トマトソースで煮込んだライスを丸めて揚げたアロンチーニと呼ばれるライスコロッケ、ドリンクのセットを注文する。

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ピッツァが丸々1枚ではなく、切り売りタイプなのがありがたい。
このピッツァが美味い!薄くてサクサクなローマタイプの生地の上に乗った、アーティチョークのほのかな苦味、ハムの塩気、トマトソースにトロリとしたモッツァレラチーズとなんかもう完璧なバランスなのだ。
アーティチョークって初めて食べたけど、タケノコと似たようなアクというか苦味というか香りがあって、でも滋味深くて美味しかったな。

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そしてこのアロンチーニ!
中のモッツァレラチーズがビヨ―――ンと伸びる!
悪魔的美味さ!このトマト味のお米もすっごく美味しい。子どもが絶対好きなやつだよコレ。2個入りなんて幸せだなこりゃ。

ピッツァも切り売りとはいえ大きめサイズで、アロンチーニもまぁまぁのサイズが2個だったのでお腹は満杯。でも美味しいからペロリといけたな。

お腹が満たされたら美術館を出る。
……とその前に用事。
実は今回の旅をするにあたって、行く先でタイミングが合えば北海道の祖母に絵葉書を出すことにしていたのだ。
バチカンの中にも郵便局があるので、ここから手紙を出すと珍しいバチカン市国の消印がついて送られる。もし、機会があればぜひ出してみて欲しい。

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カッコイイ階段を降りて、サン・ピエトロ大聖堂へ向かう。
大聖堂の最上部、いわゆるドゥオモ(ドーム)の部分へは基本的に階段で登ることになる。この階段がすごくて、途中から進行方向に向かって右側に斜めになっているのだ。長くて薄暗い階段を体を斜めにしながらひたすら登る。なかなか骨が折れる……

しかし上まで上がればその大変さにも納得。

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真下を歩く人がこんなにも小さい。

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外に出ればバチカンの広場やローマの街が一望できる絶景!
こりゃあ、アレだけの思いをする価値があるわ。

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ちなみに、屋根の上には小さなお土産屋さんやカフェもある。
なんだか可愛らしい雰囲気。

さて、いよいよ大聖堂の中へ!

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総本山はやっぱり豪華だなぁ!
この中央の祭壇の装飾、イタリアを代表する彫刻家・ベルリーニの作品。とにかくこのバチカンを彩る彫刻の数々が本当に生々しい。
大理石とは思えない、生きているかのような肉厚さや肌の柔らかさも感じられる。変態だよ、絶対……

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この布地も大理石には見えない。高級な固くて重たい布を持ち上げているように見える。

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ちなみにこれはエヴァンゲリオンでもおなじみの「ロンギヌスの槍」が奉納されているところ。いざとなったらこれでATフィールドを破ったり、セカンドインパクト起こしたりするんだね。

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地下への通風孔の飾りも豪華よ。

さてここでミステリークイズ。
どちらが本物のピエタ像でしょう?

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答えはこの記事の最後に!

さて、ここまですごい彫刻や美術品の数々を見てきて大聖堂を出たその床にあったモザイクタイルを見て欲しい。

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ユルい。最高。

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さて、バチカンを後にしてサンタ・アンジェロ城を目指してブラブラ歩く。

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途中で自撮り棒を持った天使を見つけたり

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古い映画ポスターや古本を売る素敵な屋台を見つけたりしながら城の中へ。

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城壁から見えるサンタ・アンジェロ橋。

ここまで結構歩いたので少し休憩する。
実はサンタ・アンジェロ城の中にはカフェがあるので、ここで本場のティラミスとカプチーノを注文。

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いいねぇ、ティラミスにスプーンがぶっ刺さってるのヨーロッパって感じで安心する。カプチーノについてたクッキーも美味かったな。
美味しくティラミス食ってたら、通りを歩く子どもが羨ましそうに見て、母親に向かって

「ねぇ、あの人ティラミス食べてるよ! ボクも食べたい!」

と駄々をこねてた。フハハ、羨ましかろう。


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城の上まで行くと、サン・ピエトロ大聖堂に沈む夕日が見えた。
いやぁ、今日はいい日だなぁ。

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城の中を観光し終えたら今日の夕飯を食べる場所までさらに歩いていく。

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途中で転覆した船を川で見つけたり

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『ローマの休日』に出てきた橋を通りかかったりして

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たどり着いたのはトラステヴェレ地区。

ここはローマでも下町に当たる場所で、庶民的かつ美味しいオステリアやリストランテが軒を並べる、美味しいもの激戦区なのだ。
ここで今日行きたいレストランへ行くと、開店時間前ということで予約して1時間後にまた来て欲しいと言われた。

じゃあ、せっかくだからトラステヴェレをブラブラしよう。
そう思って店を出た眼の前に魅力的なお店を発見。

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小さな紙製品のお店。
イタリアは紙製品も実は有名で、イタリアらしい植物や果物をモチーフにした紙はお土産にも人気なもの。このお店はオシャレなお母さんと娘さんの2人でやっていて、自分たちでデザインしたハンドメイドのノートやレターセット、手帳などを作っているらしい。

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どれも素敵で可愛い。
思わず家族へのお土産をいくつか購入。店員の母娘もすごく感じが良くて素敵な人達だった。

さらに夜のトラステヴェレを散策する。

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思わず「うぉお!」と声を出してビックリしてしまった彫刻。

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面白いウィンドウディスプレイで飾られた、オーダーメイドの香水屋さん。

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理系教材っぽいものばかりが揃う素敵なアンティークショップ。

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こういう車とイタリアの町並みってそれだけで絵になるなぁ。

さて、時間になったのでレストランに戻ってきた。
今日夕食を食べるのはケッコ・エル・カルティエッレ。

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フェデリコ・フェリーニ、ジュゼッペ・トルナトーレなどイタリアを代表する映画監督が行きつけだったという老舗のリストランテ。
イタリア映画が大好きな人間としては絶対行きたいと思っていたのだ。

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注文したのはハウスワインの白に生ハムのスライス。
この生ハムも美味かったな―、なんか肉!って感じがするのに上品なの。

そして、ローマ名物の料理、サルティンボッカ!

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サルティンボッカというのは、仔牛肉を薄く叩いて引き伸ばし、その上にセージ、生ハムを載せて、バターと白ワインでソテーしたもの。
あちゃ、生ハムで被ってしまったなと脳内の井之頭五郎。

でも、この時点で絶対美味いって感じじゃないか。
食べてビックリですよ。もう、私と共に旅している脳内のイマジナリー井之頭五郎が「うぉおおおん!」と叫んだ後に悶絶してましたよ。
料理としてある意味完成品。
ジューシーな肉の旨味に生ハムの塩気や香り、それをこっくりとしたバターの風味やセージの爽やかな香り、白ワインの果実味などで包み込んだような、とにかく色んな味がしてすげー美味い。上品なのに親しみやすい。
これ、また食べたくなっちゃうヤツだよ…

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デザートに食べたピスタチオのジェラートも美味しかった。

私が大好きな映画監督たちは、ここでこんなに美味しいものを食べてたのね。こういうお店、ずっと残っていてほしいな。店内にいっぱい写真が飾られてたけど、多分ここに写ってるみんながそう思っているよ。

ここはカルボナーラも美味しいって聞いたから。
今度はここでカルボナーラも食べたいな……

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映画監督たちの食卓を夢見ながらホテルに帰還。
明日はそんな監督たちの活躍した場所を見た後、フィレンツェに向かうぞ。

※クイズの正解:②

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