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良い姿勢を求める大人たち

子どもの姿勢に悩む保護者の皆様、必見です!放課後等デイサービスのサービス担当者会議で出会った保護者の方々との話し合いから、興味深いテーマが浮かび上がりました。保護者の方々は、お子さんが食事や勉強中にどんどん姿勢が悪くなることにお悩みなのです。

例えば、「椅子の上で胡座を書いてしまう」「椅子の上で正座をして座る」など、保護者の方々はこのような姿勢に注目し、注意しているのですが、なぜ良い姿勢を求めるのでしょうか?実は、これは多くの保護者が共有する悩みなのです。


椅子=chair=議長・司会者。
古代文明では王などの権力者以外が座ることは許されませんでした。 庶民との違いを見せつけるために作られたものが椅子です
その場をコントロールする立場の人を指すようです。
確かにサッカーでもchairman(チェアマン)って言いますね!

椅子は勉強したり作業するために誕生した物ではない


そこで考えてみましょう。「良い姿勢とは何なのか?」という疑問を解決するために、胡座や正座の問題点やその背後にある理由を明らかにする必要があります。それによって、お子さんにとっての本当に良い姿勢を見つけることができるのです。

実は、私たち大人もこの場で座っている際、完璧な姿勢を保っているわけではありません。背筋ピンとした姿勢を子どもに求めるのは、当たり前のようになっていますが、本当に良い姿勢とは何なのでしょうか?一緒に考えてみましょう。

「良い姿勢=作業の効率が良い」と考えるのはいかがでしょうか?見た目が完璧でなくても、学業に興味を持つことが最も重要ではないでしょうか?

今回のお子さんの姿勢には、以下の特徴がありました

  1. 学業に向かう姿勢が前向きであること

  2. 宿題を最後までやり抜くこと

  3. 首肩に必要以上の力が入ること

  4. 腰が反り腰であること

  5. 胸を張っていること

  6. 物音に注意が逸れやすいこと

  7. 注意が逸れた場合、再開に時間がかかること


特に注目すべきるのは、お子さんが学業に対して非常に前向きな姿勢を持っているという点です。問題行動は見られませんでした。ただ、物音に敏感で注意が逸れやすいという点や、注意が逸れた場合に再開に時間がかかるという点はマイナスの要素かもしれませんが、姿勢の崩れが直接の原因ではなく、優先度は低いと判断しました。

今回の論点は、2つあります。

  1. 正しい姿勢とは何なのでしょうか?

  2. 姿勢の悪さが本当に課題なのでしょうか?

大人たちが求める背筋ピンとした姿勢は、背筋を伸ばし、股関節と膝関節を90度に曲げる姿勢です(習字をしている際のイメージかもしれません)。座っているときのお尻は、逆三角形の形をしており、先端が尖っています。背筋ピンとした姿勢を保つと、この三角形の先端で身体を支えることになります。

しかし、実際のところ、無理をして頑張っている姿勢になってしまいます。

このような姿勢は、長時間維持するのが難しく、お子さんにとっては負担となる可能性があります。大切なのは、姿勢そのものよりも、作業の効率性や学習意欲を高めることではないでしょうか?

保護者の皆様にお伝えしたいのは、姿勢だけにこだわるのではなく、お子さんが学業や活動に集中できる環境を整えることの重要性です。お子さんが前向きな姿勢で学びに取り組んでいることは素晴らしいことです。その上で、注意が散漫になりやすい点や再開に時間がかかる点に対して、適切なサポートや学習環境の工夫を行うことが大切です。


良い姿勢とは、


お子さんの個別の特性や学習スタイルに合わせて考えるべきものです。必ずしも背筋ピンとした姿勢だけが正解ではありません。お子さんが快適で集中しやすい姿勢を見つけることが重要です。

  もともと日本は畳文化ですよね。神前や仏前などの儀式において正座をして「かしこまる」
  背筋を伸ばして、良い姿勢をすることが古くから根付いている気がします。この意識が椅子座りであっても、求められているのかな?と考えています。


保護者の皆様には、お子さんの学習意欲や健やかな発達をサポートするために、姿勢にとらわれず、より包括的なアプローチを取っていただきたいと思います。お子さんの個性やニーズに合わせたサポートを心掛けることで、より良い成果が得られることでしょう。

お子さんの未来を明るくするために、一緒に取り組んでいきましょう!
私も頑張ります。

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