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コンサートの再開−音楽は心のビタミン!

昨年からのコロナ禍となり、自分の趣味としていたコンサートも軒並み中止や延期が相次いだ。
クラシック音楽の界隈も、昨年6月辺りから演奏会が再開されるようになってきたが、未だに海外のアーティストの入国が難しい面があるため、出演者の変更等を余儀なくされつつも何とか公演が開催されている。

そんな中、自分自身はというと、昨年2月末の公演(下記画像参照)を最後にコンサートに行くことを自粛せざるを得なくなった。緊急事態宣言等もあり行きたくても行けず…というのが本音。

コロナ前最後に行った、チョン・ミョンフン指揮/東京フィル 歌劇「カルメン」(演奏会形式)@Bunkamuraオーチャードホール 2020年2月23日

1年ぶりのコンサート通い再開!
佐渡裕指揮/反田恭平with ジャパン・ナショナル・オーケストラ

そんな中、細心の注意を払いつつ感染対策を万全にして2021年3月5日に1年ぶりにオーケストラコンサートへ。
アクトシティ浜松 大ホール(静岡県)で行われた、佐渡裕/反田恭平withジャパン・ナショナル・オーケストラ浜松公演。
この公演は本来であれば、佐渡さんが音楽監督を務めるウィーンのトーンキュンストラー管弦楽団の来日ツアーが予定されていた。オーケストラの来日が入国制限により叶わなくなったことから、もともとソリストであった反田恭平さんがプロデュースするジャパンナショナルオーケストラ(以前はMLMナショナル管弦楽団。2021年より現在の名称に) の特別編成として開催されることに。

佐渡/反田&JNOの熱狂と化学反応!

演奏会のプログラムはツアー中2種類あり、今回はその中のAプログラム。内容は以下の通り。

・ハイドン:交響曲第44番 ホ短調「悲しみ」
・ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲
・ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番 ニ短調
指揮:佐渡裕
ピアノ:反田恭平
管弦楽:ジャパンナショナルオーケストラ特別編成

まず、オケのチューニング、曲の1音目を聴いた瞬間にウルっときた(大袈裟に話を盛ってるわけでは無く)。1年間自粛や我慢を経て実演を聴くとこういう感覚なのか!という思いに駆られた。

ハイドンの"悲しみ"は佐渡さんの熱血イメージを払拭するような繊細で流麗な仕上がり。オケの各メンバーの名技もしっかり際立つ演奏。
2曲目パガニーニでは、反田さんの力強い推進力とオケの瞬発力あるサウンドがホールを揺らし前半の時点で既に圧倒!後半のラフマニノフのピアノ協奏曲第3番はしっとりとした歌心を感じる部分から熱狂の渦へ!まさに佐渡、反田、若手奏者中心のJNOの切磋琢磨とそれが結実した化学反応!

オケの面々もコンマスの大江馨さんをはじめ、Vc水野優也さん、東響Ob荒木さん・浅原さん、東フィルClベヴェラリさん、シティフィルFg皆神さん、東京佼成Tp本間さん、ソロ活躍するTb藤原功次郎さん等第一線の方々が多く、単なる伴奏オケでなかったのが好印象。

音楽は、心のビタミン!

コンサートの冒頭で、佐渡さんのプレトークがあった。その中でコロナ禍での音楽活動について触れられ、中でも印象深かったのが、
「生演奏、演奏会というのは目の前の空気が振動して音となり、その振動をホールの全ての人と2時間共有して、心のビタミンとなります。今日はその心のビタミンを存分にお楽しみください。」(※若干の表現の違いがあるかもしれませんが)

自分にとってのコロナ禍での聴き始めのコンサートに、まさにたくさんの"音楽の心のビタミン"を頂けたような気持ちになった。

そして、コンサートを終えて翌日は更に西へ向かうのでした。

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