見出し画像

聖教新聞 2024/05/31 名字の言 90歳、鋼のメンタル

 文豪ゲーテのそばで9年の歳月を過ごした弟子のエッカーマンが、日ごと接した師の印象を記している。そこには「朗らかだった」「上機嫌だった」と繰り返しつづられ、師と時間を共にする中で「気分が爽快になった」「幸福にしてくれた」とも(山下肇訳『ゲーテとの対話』岩波文庫)▼確かに心豊かで活力にあふれた人に接すると、こちらも元気になるし、楽しくなる。幸せな気持ちにもなれる▼「私にとって学会活動はご飯と一緒。休むと調子が狂っちゃう」と語る快活な女性部員が長崎県佐世保市にいる。当年90歳。250人以上に弘教し、今も元気はつらつ。地域に仏法対話を広げる毎日だ▼“底抜け”に明るい人柄は、“どん底”にも思えた試練の数々を乗り越えてきた結晶。貧乏に泣く日もあった。腎臓病、脳梗塞、直腸がんも経験した。夫との死別も……。「昔は障子紙ほどの弱い心やった。でもね、どんな薄紙でも、重ねて重ねて、何枚も貼り付けたら、破れなくなるでしょ。来る日も来る日も池田先生と共に負けずに頑張ったら、鋼のメンタルになったわ!」▼誰しも人生に起伏はある。だが信心根本に前へ前へと進めば、全てを幸福の糧にできる。何があっても明るく笑い飛ばせる自分になれる。(訫)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?