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YAKUSHIMA vol.1 「バックパックに詰め込んで」

旅の前、バックパックと向かい合って荷物を積め込んでいるあの時間が好きだ。

必要なものは何なのか?想像しながらバックパックにギアを積める。何でも入れたいものを入れられるバックパックがあればいいのだけど、そうは行かない。限界があるからバックパックにはロマンを感じる。

そんな5,6年使っているバックパックに愛情を注いでる時間もじわじわと今回の目的地に着々と近づいている。

耳を澄ますと『ゴウンッ ゴウンッ』と船に波があたる音がする。

今は鹿児島県にある日本最大級の自然を持つ島、屋久島に向かっている船。到着は明日の朝。降りてすぐ動き始めるため、夜に船内でパッキングをしている。いろんな気持ちが溢れて眠れそうにないのもあり、バックパックからギアを出したり、入れたりして入念にバックパックを確認する。「そんなにバックを見ても、何も変わらないぞ」と言われてもおかしくないくらい、すべての荷物を出して確認をしていた。

とにかく何か準備をしていないと落ち着かなかった。

今回は、鹿児島県最高峰の山でもある屋久島の頂上を越えて1泊2日をする登山計画。総歩行距離は約40kmにもなる。今までに挑戦したことのない距離と難易度だった。挑戦したことのないことに不安を感じる。ましてや、この2年間、まともに山へ登れていない。今更ながら、できる限りのことをしようとするとバックパックの中身を確認することしかできない。
ただ、パッキングをしていくとそんな不安も徐々にワクワクに変わっていった。
なんだかんだ、明日の朝が楽しみになって寝れなかった。


完璧とも言えるくらいのパッキングを済ませ、ギチギチに詰まったのバックパックを枕にして船に横になる。

朝起きれば、屋久島に着いている。着いたらすぐに一緒に登る仲間と合流して屋久島を登る。ワクワクして仕方ない。


次回  YAKUSHIMA vol.2「再会と再来」


いつも応援していただきありがとうございます。 多分、山にいくか不思議なものを食べる力になります。