不人気営業職。でも海外勤務では実は営業が楽しくやりがいも◎なんです②
皆さまこんにちは。ピープリーのヒロコです。先週「ライフネシア」というフリーペーパーの表紙を飾らせていただきました。
Lifenesiaはインドネシア(主にジャカルタ・チカランエリア)のレストラン・賃貸マンション・ビザ情報・各種ニュースがぎゅっと凝縮して掲載されていて、こちらに住んでいる日本人なら誰もが知っている媒体です。これをみれば現地の生活がなんとなく想像できるかと!Web版もあるのでぜひご覧ください!
さて、今日は先週に引き続き不人気営業職シリーズをお届けします。
海外での営業職の楽しさややりがいについては先週の記事でお伝えできたかな、と思うので、今日はこちらも良く質問を受ける
「営業って専門性がないですよね?」
「海外で営業経験した先にどんな選択肢や可能性があるの?」
という点についてお話していきますね。
<営業って専門性がない?>
営業は経理財務やITエンジニア、工場QA・生技職など、いわゆる「手に職」な職種ではありません。ですので皆さん「専門性がない仕事に就くと将来何かあった時に転職先が見つからなさそうで不安」と思いがちです。果たしてそうでしょうか?
その業界での営業職を極めることで、「プロフェッショナル」と評価されるケースは多々あります。自動車部品メーカー向けの営業にX年従事してきている、といった「営業相手である業界を良く知っている」専門性パターンが「営業の専門性」として最も想像しやすいかと思います。「インドネシア・タイ・ベトナムで主に日系企業製造業がお取引でした」といった、「海外日系企業に対する営業を知っている」専門性パターンもあり得ますね。また、「何を売っているか」の専門性ももちろんあります。保険を●年売っていた、自動車部品に使われる樹脂を●年売っていた、など、製品・サービスにおける専門性も当然あり得ます。
私であれば「日本・インドネシア・中国での人材紹介業に従事しており日系企業の採用のスペシャリストです」と、「営業先」「扱っているサービス」双方で専門性があると言えます。
さらに、ポータブルスキルという点でも営業は専門性があると言えると考えています。ポータブルスキルとは、職種の専門性以外に、業種や職種が変わっても持ち運びができる職務遂行上のスキルのこと(厚労省HPより)で、ビジネスパーソンとして必須のものです。そして営業職は究極のポータブルスキルだと思うのです。組織は人、仕事も人です。相手がいなければ仕事は成り立たない。相手から選ばれなければ営業成績も上がらないしチャンスももらえないし転職もできない。対人スキルって仕事でもプライベートでも一番大切ですよね。営業は「相手にどうやったら伝わるだろう」がベースとなります。
アポを取る時→どういうメール文章だったらアポに繋がるかな
自社についてプレゼンする時→どんな資料をどう使ったら、どういう言葉で説明したら伝わるかな
自社製品・サービスを売り込む時→今の相手にはどのようなセールストークが適切かな
となります。そしてそのために準備をし、商談後は「こうすれば良かったな」と振り返り、次につなげていきます。人とのコミュニケーションにおいて、営業職ほど日々のPDCAを通じて鍛えられる職種はありません。
そしてコミュニケーションスキルを身に着けたらどんな環境に行っても無敵です。仕事は人、組織は人だからです。
以上の2点で「営業って専門性がないの?」という意見には「違います」と言いたいですね。
<海外で営業経験した先にどんな選択肢や可能性があるの?>
では最後に、「2,3年海外で営業職をした後にどういうキャリアが想定できますか」という点ですが、同じ国でよりシェアを持っている会社に行く・マネジメントポジションにチャレンジする、といった同国でのキャリアはもちろん、他国で同業界同職種でも即戦力性が評価される転職が可能でしょう。更には日本でその国を担当する海外営業でも海外進出している同業界での海外営業でも即戦力性を評価された転職は可能性があると考えます。
その会社が製品・サービスを販売している限り国内外問わず営業職はなくなりません。ただDXやAIで人が介在する部分は減ってきています。アポを取るだけ・質問に回答するだけならOpen AI搭載のシステムでも十分可能です。営業職全体の数は減少していくでしょう。けれども大事なフェーズ、例えばクロージングをする、交渉をする、要件のすり合わせをするといった場面は必ず人と人が行う必要性がある、人が介在するフェーズはなくならないとみています。
だからこそ、「色んな業界で色んな営業を短期間ずつしていました」ではなく、「自分はこの業界なら知り尽くしています」「この国のこの業界のキーパーソンを良くしっています」「この製品たちについては寝てても言えます」というくらいの営業職になることが求められています。
って、これって営業以外でも同じですよね。「ルーティンワークや単純作業はAIがやる、重要なところは人がやる」という構図。ですのですべての職種の中での専門性がより求められるようになっているとも言えると思います。
営業の面白いところは俗人的なところ。コミュニケーションが手段なので、「Aさんが行ってもダメだったけどBさんが話したらすんなり提案が通った」みたいなことも良く起こります。扱う商品・サービスは同じでも、相手が人がゆえに各社各担当者ごとにシチュエーションが異なります。そのシチュエーションを積み重ねていくことが営業としての経験となります。
いかがでしょうか?営業って楽しそうと思えてきませんか?
「ノルマ」「数字」「KPI」といったネガティブ要素が先行しているのでなかなか面白さややりがいが伝わりづらい営業職ですが、私はこの仕事に出会えて本当にラッキーだなと思っています。
これまで敬遠していた方々が少しでも営業職に興味を持っていただけたら嬉しいです!
不人気営業職については以上になります。
今週も素晴らしい1週間になりますように!