写真のプレゼント

フロントと関わりが多かった世帯が退去をされる際は、ロビーや玄関などの写真を撮って、個人的にお渡ししています。自分の部屋の写真は撮っても、意外と共用部は撮られていないようで、嬉しいと仰っていただくことが多いです。

特に、日本滞在に思い入れが強い外国世帯には、喜ばれます。

ある外国世帯が退去の際に、立ち会ったことがありました。そのご入居者のお部屋からの景色が、どれだけ素晴らしかったか、ご主人が力説してくださいました。

「時間が違うだけで見え方が違うから、ずっと楽しめてね。朝は空気が澄んでて綺麗だし、夕方は、また色合いが変わって、グラデーションが何とも言えなくてね」と本当に嬉しそうに仰ったので、「そんなふうに仰っていただいて、こちらも嬉しいです。お話を聞いていると、まるで自然のシアターみたいですね」と伝えたところ、「それはうまいこと言うね!」と、座布団一枚取れた!という反応をいただきました。

日本よりも写真文化が根付いている欧米世帯で、また、旅行が好きなご家族だったので、居室内に写真もたくさん飾られていました。いつも退去の時にお渡ししてるんですが、と写真付きの手紙をお渡ししたら、とても喜ばれ、メールでデータも送って欲しいと頼まれました。

外国世帯は、日本と賃貸の事情が異なるため、退去の際には、費用負担において、なかなかハードな交渉になることもよくあります。ここのお部屋でも、一触即発のムードになりはしましたが、交渉を始める際の、良いアイスブレークになりました。

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