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努力より変える勇気が報われた(不確実性を受容すること)

努力が報われるとか、報われないとか、
そんな話がよくある。
努力を努力と思わない人が成功する、とか。
努力が報われるんじゃなくて
正しい努力が成果につながるんだ、とか。
でも、最近、全然違う角度から
この言葉について考えた。

「努力」と「頑張る」って近い。
そして「頑張る」と「無理する」も、
かなり近いことだと思う。

出来なかったことが出来るようになる。
それはいくつになっても心から嬉しいことだ。
成長する過程では、何かを身につける
成功体験を積むことは、大事だろう。

ただ(特に日本の)教育、って、とにかく
横並びでみんな同じことが
出来る(わかる)ようになることが
大事にされている気がする。

これをイメージしてた時、
なぜか跳び箱が頭に浮かんできた。
多分、自分が昔から運動音痴だったから。
小学生くらい。
体育の授業。
みんなで跳び箱。
1人だけすごく苦手でどうしても飛べない。
頑張って頑張って、先生もクラスメイトもみんなで応援して練習して、
最後には全員出来るようになる。
みんなで拍手。諦めなければ出来る。
なんか、ちょっとした美談っぽくない?

跳び箱が飛べなくて取り残されてる時、
「別に跳び箱跳べなくてもよくない?
何が問題なの?」とか
「それよりこんなに楽器が好きで上手なんだから
音楽やろうよ」とか
言ってくれる人は学校にはほぼいない。
でも、ずっと「ガンバる」一択って、
すごく危ないことだと最近気がついた。

「できないことがある」が昔から嫌いだった。
それが、「やりたいか?」「やる価値があるか?」を考える前に、
とにかく、できない自分、
が許せなくてとにかく頑張った。
何でも。
何を、は問題じゃなくて、ただ
何かをできるようになること、
そのために努力している自分、
それが大事だった。

でもそれがいつの間にか、
どんどん自分を追い詰めていた。
楽しい、幸せ、からも
自分を遠ざけていた気がする。

「努力」って、
「一定の確度で成果が見込める
(あるいは、そう思える)」ことだと思う。
だから自分は努力が苦にならなかった。
それよりも不確実なことが
怖くて嫌で仕方なかった。

勉強も筋トレも、正しく効率良いやり方をすれば、
ある程度やったことと成果は比例する。
それしか知らなかった。
本当は全然好きでもない仕事でも、
できないことは許せなくて
知識をつけたり、後もっとまずかったのは、
無意識に「好きになろうと頑張って」
しまっていた。そんなの無理なのに。

昔好きじゃなかった食べ物が、
久しぶりに食べて見たら好きになってた。 これはある。
でも、「ホルモンが美味しくない・・・
美味しいと思えない自分はダメだ・・・
好きにならなきゃ・・・」って「努力」して
毎日ホルモン食べてる、
そんな状況を想像したらものすごく気持ち悪い。
それで好きになれることってまずないというか
むしろ好きになれる可能性を潰してると思う。

人間関係でも、同じことをしていた。
全然自分にリスペクトのない人に対して、
何故か知らないけど、
大事にしてもらおう、好きになって欲しいって
「頑張って」いた。
そんなの無理なのに。
「頑張る=良い方向に向かう」しか
私の頭にはなかったから
頑張れば何かが変わると思ってしまっていた。

自分を大事にしない人に好かれようとする努力。
本当は好きじゃない仕事を
出来るようになろうとする努力。
1年くらい前に、それがもう全部無理になった。
言葉が貧弱になるけど
「なんかもう無理限界」それしかもう、なかった。
1つしか知らないやり方を
手放すのは本当に怖かった。
でもそんなこと言っていられないくらい
もう全てが無理だった。

努力する代わりに、勇気を、出してみた。
というより、
「不確実性を受け入れる」っていう怖いことを、
もう、するしかなかった。
勇気を「出した」なんて
能動的なものじゃなかった。
ただ追い詰められて、飛び込むしかなかった。
そんな感覚。

自分を傷つける人からは、離れた。
もう馴染んでいて勝手が分かっていて、
条件も申し分なくて、
そんな仕事も、手放した。
それまで散々悩んで辛い思いして苦しかったけど。

それからなんだか、
憑き物が落ちたような感覚になった。
どうして今まであんなに
我慢ばかりしていたんだろう、
って不思議で仕方ない。

全てをコントロールしようとするのを、
やめてみようと思う。
予想外の悪いことが起こらない人生は、
予想外の良いことも起こらない人生かもしれない。
自分で出来ることはベストを尽くす。
でも、コントロールの外にあることは、
流れに、偶然に、任せてみる。
その後どうするかはまた
自分で考えて決めれば良いんだから。

努力より、受容する勇気を持てますように。

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