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令和4年4月22日の昼飯

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本日、食したカップラーメンはこちら!

明星
「至極の一杯 鶏コク醤油ラーメン」
スープ極まる
コクうまの雫

だぁぁぁぁぁぁ!

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早速! いただきます!
うん、この香りどこかで……?

そうか、日清のカップヌードルと似たような雰囲気!
肉のブロックもカップヌードルの謎肉にそっくり!

でもまぁ、スープを飲むとやっぱり違うな……
麺の太さもカップヌードルとは違う。

でも、一見した時はカップヌードルかと思ってしまった。
それぐらい雰囲気が似ているのだ。

だが、食べてみると、あらためてカップヌードルは偉大だと感じる。
このカップラーメンも悪くはないのだが、どちらかと言うと、カップヌードルの方が好みなのである。

これももしかしたら、どこぞの牛丼屋さんが言っていた「生娘をシャブ漬け戦略」なのかもしれない。
そういわれれば、どこぞのハンバーガ屋さんの役員さんも似たようなことを言っていたような。

要は、先んじて味に慣らしてしまえば、それだけ顧客を囲い込むことができるという事なんでしょうね。
私の頭の中ではすでにカップヌードルが絶対的な位置に存在していますからね。

という事で、今日は「シャブ」つながりのお話を!

エピソード0 Lv1のモンスターしかテイムできないと言う理由で追放されたが、どうやら俺はモンスターを進化させることができるようでスライムが幼女になっちゃた、でも、俺のパンツを下げるのやめてくれ!

 あの時もそうだ……

 算数の授業で7×6が解けなかった時……
 ワラワは笑いながら強がった。

「だって、計算なんて、ワラワがしなくとも、ばあやがしてくれるからの!」
 みんな笑って、相槌を打ってくれた。

「さすがアリエーヌ様!」
「そうですよね、ばあやさんがいれば、計算なんて必要ないですよね」

 そんな時、マーカスだけだった。
「バカはしんどいぞ!」
 ワラワに対してまっすぐに意見をしたのは。

 そして、放課後、誰も残ってない教室で二人は対峙したのだ。
 窓から差し込む夕日が、机を挟んでにらみ合う二人を赤く染めた。

 クッ! クッ! クッ!
 目をとがらせたワラワは不敵につぶやく。

 そんなワラワを見つめるマーカスの拳に力がこもる。

 まさに一触即発の空気。
 静かな教室に張り詰める緊張感。

 ワラワは最後の一声を、やつに撃ち放った!
「ハチジュウイチ!」

 その瞬間、奴の顔が、満面の笑みに変った。
「言えたじゃないか! アリエーヌ!……姫……さま」

 そう、誰もいない教室で、マーカスだけがワラワに九九を教えてくれたのだ。
 バカにもせず、何度も何度も繰り返し。
 九九をすべて言えた時、ワラワに向けた笑顔は嘘だったのか……

 あの時もそうだ……

 学校の参観日。
 寄宿舎暮らしで久しく会う生徒と家族。
 久しく離れ離れになっていた家族との時間を取り戻すかのように、生徒のほとんどが、楽しそうに食堂で団らんをしていた。
 ほぼほぼ全員の親が、我が子の様子を見に来ている。
 とてもうれしそうに話す女子生徒。
 得意げに剣を振るふりをする男子生徒。

 にもかかわらず、ワラワは一人。
 仕方ない、ワラワの親はキサラ王国の国王じゃ。
 そうそう、学校になどこれるものではない。

 そんなことは分かっている。
 分かっているのじゃ……

 ワラワは、一人で父からもらった大切なうさちゃんのタオルをギュッと握りしめて食堂のテーブルに座っていた。

 寂しくなんかない……
 寂しくなんかあるもんか……

 いつもやかましく騒ぎ立てる取り巻きの女の子たちが、今日はいない。
 いつもはそんな女の子たちによって占領されて座ることもできない席が、今日に限って誰もいない。
 ワラワは、ぽつんと一人テーブルで食事をしている。

「ここいいか?」

 そんなワラワの前に、カレーが山盛りに盛られたトレーがドンと置かれた。
 見上げるとそこにはマーカスが立っていた。

「お前もぼっちか! 俺もなんだよ! ボッチ同士、仲良く食べようぜ! アリエーヌ!……姫……さま」

 ワラワは静かにうなずいた。
 こんな奴でもいないよりかは、ましだ。

 ざわつく食堂……
 笑い声が飛び交う食堂……
 家族のぬくもりがあふれる食堂……
 そんな中、一人でご飯を食べるのは、つらい……寂しい……
 まるで、氷の世界でテレビに囲まれてご飯を食べるかのよう。
 決して自分に向けられることがないと分かっている笑顔が、ワラワの心を冷たく凍らしていく。

 だけど、マーカスが目の前で笑ってくれていた。
 ガツガツとカレーにムシャブリつくたびに、米粒が飛び散っている。

 もう少し、落ち着いて食えないものかの……

 だが、それを見ていると、少し、心があったかくなった。
 まるで、先ほどまで凍っていた世界が、少しずつ溶けていくかのように。

 私は、一人じゃないんだ……

 そんな時、一人の母親が慌てて走ってくるとマーカスに声をかけた。
「どうしましょ、どうしましょ、どこかおむつ替えできる場所ありませんか?」
 その胸では泣き叫ぶ赤ちゃんの姿。

 それを見上げたマーカスは、咄嗟に言う。
「あっ! いいですよ! このテーブル使ってください!」

 母親はテーブルを見ると、はっと驚く。
 そして、後ろに後ずさると、膝をつく。
「これはアリエーヌ様、大変失礼いたしました。申し訳ございません」

 ワラワは何も言わずに、食事を続けた。
 だが、そんなワラワの食事の入ったトレーが突然浮かび上がった。

「邪魔だ! どけ! アリエーヌ!……姫……さま」
 マーカスが、自分のトレーとワラワのトレーを持って立ち上がっていた。

「何をするのじゃ!」
「さっさと机を開けろ、緊急事態なのが分からんのか!」

 膝まづく母親が、慌ててマーカスを止める。
「申し訳ございません……申し訳ございません……他を探しますゆえ……」

 それを聞いたマーカスは、その母親に言う。
「何おっしゃっているのですか、食事と赤ちゃん、どちらを優先すべきかは明白なこと、何も心配する必要はございません。こう見えてもアリエーヌ……姫……さまは、国民の安寧と健康を常に願っております。な! そうだろ! アリエーヌ!……姫……さま」

 そこまで言われて、ワラワも嫌とは言えない。
「勝手にしろ……」

 母親は、いそいそと赤ちゃんをテーブルの上に寝かしつけると、慣れた手つきでおむつを外す。
 外れたおむつには、カレーのようなもりもりうんこ!

 きっと、あれが気持ち悪かったのじゃろな……

 そのせいか、きれいなおむつに変ったとたん、赤ちゃんはキャッキャ! キャッキャ! と笑いだす。

「いいだろ、赤ちゃんの笑顔は、あれはお前に向けた笑顔だぜ……きっと」
 ワラワの横に立つマーカスがうれしそうにつぶやいた。
 赤ちゃんの笑顔を見ていると、先ほどまでのムカつきがすっと消えていくようだった。

 テーブルに戻ったワラワたちは食事を続ける。
 しかし、マーカス、先ほどおむつの中のカレーを見たというのに、よくカレーを食べられるな……

「えっ? だって、これカレーだぜ! カレー味のウンチだと食べるのはしんどいけれど、カレー味のカレーだぜ! 何を気にする必要があるんだ! まぁ、俺ならウンチ味のカレーでも食べる自信はあるがな!」

 意味が分からない……


 空になったトレーを持ってマーカスが立ち上がる。
 背中を見せたままつぶやいた。

「お前は一人じゃない……あの赤ん坊だってお前の国民だ……そして、俺もお前の国民だ……お前はみんなに守られている、そしてみんなを守らないといけないんだ。だから、そんな悲しい顔をするな! アリエーヌ!……姫……さま」

 ワラワ、小さくうなずいた。
 だが、ワラワは思った……お前だけでいいんだと……
 ワラワを見てくれるのはお前だけでいいんだと……

 第39話 届かない思い(1) より

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