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ユーザーが思う「よりよい社会」とは? それには何が必要? Blabo!で読み解く

こんにちは、ぺんきち@Blabo!です。

共創コミュニティサイト「Blabo!」に投稿されたユーザーボイスから、インサイトや商品開発のヒントを探っていく『Blabo!コラム』。
今回は、私たちBlabo!が「よりよい社会」のためにできることがあるとしたら、それは何だろう?という少し大きめのテーマに挑んでみました。

◆Blabo!の得意分野と言えば‥

本来Blabo!はユーザー(※1)へのお題の問いかけを通じて、隠れたインサイトや価値あるアイデアを導くプラットフォームですので、私たちができることと言えば、やはりお題を通じたユーザーとのコミュニケーションから何かを導き出すというアプローチになります。
そこで、ユーザーボイスを起点に、「よりよい社会」とは何かを考え、その実現に必要なものを分析・考察すること、そしてそれを発信することがBlabo!にできることなのではないかと考え、まずは、ユーザーに対して「起こってほしいと思う世の中の変化」を問いかけることとしました。

ご覧の通り、”ちょっとした変化”や”ハッピー”といった言葉を使って、極めて抽象度の高い問いかけを行いました。敢えて抽象度を高くしたことには、
 ① ユーザーの願いや想いがどのようなものか、大きな視点で把握
 ② その実現に必要なものを考えるための材料も、条件をつけずに収集
といった狙いがあります。

また、お題発信のタイミングが2020年の年初だったこともあり、冒頭に”2020年”と言葉を付けました。これによって、すぐに起こるかもしれない、少しの変化で実現できるかもしれない「よりよい社会」についての現実的なアイデアの収集を意図した点も付け加えておきます。

まずは、このお題に対する具体的なユーザーボイスをいくつかのグループにまとめながらご紹介していきます。

◆持続可能な社会を実現するきっかけを身近なところから

SDGs(持続可能な開発目標)については、このコラムを読んでいる皆さまにも気に掛けている方が多いことと思います。ユーザーボイスでも、環境問題や貧困対策など長期的・大規模な課題に対して、身近なこと・小さなことからでも始めていくべきというものが多数見られました。

通勤、通学の他、移動に自転車を利用した距離に応じて、税金が軽減される。まさにエコ優遇税!
食品ロスの話題で、友人が「米国では外食で食べ残した料理をdoggy bagってのに詰めて持ち帰る」「犬に食べさせるという建前でたいていは人間が食べる」って教えてくれた。外食業者もお客様もみんなハッピー♪
途上国の飢餓や子どもの貧困も深刻。あぁ、私の腹回りの余分な脂肪をカロリーとして寄付できればいいのに…そこで「運動をしてカロリーを消費すると、そのカロリー分の食事が飢餓地域や子ども食堂に送られる」というチャリティーの登場を望みます
環境問題は待ったなしのようです。もし、電車とバスなど公共交通機関が無料になれば、クルマを使わない人が増えるかもしれません
レジ袋の有料化を機にエコ意識が一気に加速し、人々の意識がほんの少し高まることによって、海からプラスチックゴミが徐々に減り、未来に住む我々の子孫や動物や自然がみんなハッピーになる

3つめの「カロリー分のチャリティ」などは独創的なアイデアですよね。他にも身近なところにこそできることがあるのではと考えさせられるユーザーボイスばかりでした。ハッピーな社会に至るには、このような行動が同時多発的に起こる必要があると考えられますが、その点は後ほど考察しようと思います。

◆人の温かみを感じる明るい社会に変えたい

一方で、かなり身近な課題として、希薄化した人間関係を何とかすることで明るい社会に変えていきたいというユーザーボイスもいくつも見られました。

まずは挨拶からというのを基本事項とします。職場内でも、学校でも、コンビニ、銀行、スーパー、喫茶店などでも、お互いに「こんにちは」から始めます。相手のことを少し気にかけるようになるでしょうし、何か始まると思います
ホントにちょっとしたことです。例えば、スーパー等で精算が終わって店員さんからの”ありがとうございました”の言葉に”微笑み”を返す。今まで当たり前と思っていたことに対して、こちらの気持ちを伝える”微笑み返し”が広まると素晴らしいと思います
少しだけ心に余裕をもって人生の時間を過ごせば、笑みは出てきます。1日1善、他人のために見返りを求めず良い行いをする。自分自身の少しの変化で周りはハッピーになります

現代社会の人間関係に対しては、何とかしたい、変えていきたいという想いを持っている方が多いことが確認できたのは、なんだか少し救われたような気持ちになります。

◆社会におけるルールが適切に見直されてほしい

「SDGs」よりは小さく「身近な人間関係」よりは少し大きな課題として、「社会のルール」に対する言及も見られました。明文化されたものも不文律的なものも含めて「実情に合わせて変わってほしい」とか「守られるようになってほしい」というものです。

社用携帯を持っている方、終業後や休日にお客様対応をする事も多いのではないでしょうか? 会社も気付く事が難しいグレーな就業時間なので減らす対策が欲しいです。心も体も休める日はハッピーマインドにかかせないと思います(*^.^*)
ゴミをゴミ箱に入れたら美しい景観を守れるし、駐輪所以外に停めなければ車イスや杖の人も移動しやすい。路上駐車しなければ緊急車両がもっと早く到着する。ただ簡単なルールを守るだけで世の中はかなりハッピー!

1つめのボイスは、労働環境の変化に社会のルールが追い付いていない典型例かもしれませんね。こういった「ひずみ」に光を当てる(情報を共有する)ことで見直しの機運を高めていく必要もありそうです。

◆2020年は日本が世界から注目される年!だからこそきっかけの1年に

2020年の日本は、何といっても夏に世界的なスポーツイベントを控えていますね!この国にとって記録にも記憶にも残る1年になりそうですが、それに関連したユーザーボイスもいくつか見られました。
海外からの注目が増し、海外の方との交流も増えるであろう今夏のイベントをきっかけに、誰に対しても誇れる社会になってほしいという願いが垣間見えます。そういう意味では、2020年は何らかの変化が起こるきっかけの年になるポテンシャルが高いと言えるかもしれません。

今年は外国の方や障害を持つ方との交流する機会が増えると思います。案内表示、バリアフリー設備の充実などのハード面はもちろんですが、個人的にもこちらから笑顔を向けて積極的に声がけや手助けをしたいです。気持ちのバリアフリーを心がけたいですね
開催中の人々の出会いから起こるハッピーを期待したい。外国人との交流や、混雑する東京での日本人同士の優しい出来事など。ハッピーで優しいニュースがたくさん報道される事を願ってます
今年は海外からもたくさんの人がやってきます。そこで、各地のお城やお屋敷など歴史的建造物、重要文化財などの見学を無料開放。ふだんなかなかみることができないところって探検みたいで楽しめそう!

◆「ちょっとした変化でたくさんの人がハッピー」な世の中のために必要なことって?

さて、これらのユーザーボイスを踏まえて、「ちょっとした変化でたくさんの人がハッピー」な世の中に必要なことを、分析や考察も交えながら、いろいろと考えていきたいと思います。

まずは、ユーザーボイスから得られたアイデアやその他の要素などを、思い切って「①やるべきこと、②(地域)社会の仕組み、③情報媒体、④社会的なムード」という新しい4つの軸で整理して、下のような図を描いてみました。

図

「①やるべきこと」には、ユーザーボイスからも具体的な取り組みアイデアが寄せられましたが、誰もが自分の自由意志で取り組むことができる小さな取り組みであることが重要だと言えそうです。プレイヤーが限定されるような取り組みでは、おそらく社会的なムードは高まりきらないですよね。

続いて「②(地域)社会の仕組み」では、ユーザーボイスにあった「自転車利用による税優遇」というアイデアがヒントになりそうです。税優遇までは難しいにしても、地域限定のトークンエコノミー(限定商品券なども含む)導入によるインセンティブ付与や、既存のポイントプログラムとの提携などで取り組みを支援できる可能性はありそうです。自発的な取り組みが大事とはいえ、「スーパーでレジ袋を辞退するとポイントがつく」といった類のインセンティブが推進力を持っていることはやはり確かだと思われます。
また、併せて無理のないルール作りやそのルールを浸透させる施策も必要と言えるでしょう。

「③情報媒体」は文字通り、取り組みや事例を共有・発信する媒体ですが、同時に「④社会的なムード」を作り出すうえでも非常に重要なカギを握っているとも言えそうです。
これまで小さな取り組みがあっても、なかなか大きな動きに繋がりにくかったのは、社会的なムードの醸成が難しく「同時多発的に」というのが実現できなかったからではないでしょうか。一人一人のベクトルが自然と集まって束になり、どこかで「閾値」を超えることで大きなうねりが生み出される‥とすれば、その閾値を超えるための「エンジン」が必要になるはずです。

私たちは、そのエンジン役になるのは、ずばり「2020年」そのものではないかと考えました。ユーザーボイスからも世界から注目が集まる特別な年であるという意識が見られましたが、そのことが契機になって大きなうねりを生み出す(大きな変化を生み出す第一歩の年になる)可能性があるとは言えないでしょうか。
もちろん、そこにはSNSなどによる爆発的な拡散といった直接的なトリガーなども必要でしょうが、どうか2020年がそういった年であってほしい‥いや、むしろ私たちの願いに近いかもしれませんね(^^)

◆まとめ

長くなりましたが、ここまでの議論を下記のようにまとめました。大きなイベントが待ち受ける2020年は、よりよい社会に向かう最初の一歩になるポテンシャルを秘めた年であると願いたいですね。

図2

今回は「よりよい社会」のためにBlabo!ができることは何だろうという想いから、ユーザーボイスからの分析や考察を通じて、彼らの願いや想いを知り、その要件を考えるというテーマに挑戦してみました。相当にイレギュラーなアプローチであったとは思いますが、新たなユーザーボイスの活用の可能性を示すことができたのではないかと考えています。

「Blabo!」では常に様々なテーマのお題を公開しており、ユーザーボイスの募集だけでなく、ユーザーとの対話を通じたアイデア創発支援などのプロジェクトを行っています。ユーザーとして声を届けたい方も、プロジェクトに関心をお持ちいただいた方も、お気軽にアクセスしてみてくださいね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


※本コラムで紹介したユーザーボイスは、できるだけそのままご紹介していますが、一部で抜粋や文言修正などを行っています。また、これらの著作権はすべて株式会社Blaboに帰属します
※今回のお題に対するユーザーボイスは下記のサイトにて見ることができます
https://bla.bo/boards/1380
※1)ユーザー:Blabo!に登録している生活者の皆様

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プランナーとリサーチャーの二刀流。国内有数の調査会社やデータマーケ会社を経て、現在は共創プラットフォーム「Blabo!」のインサイトリサーチャーを務めながらリサーチデザイナー稼業も。エライ人の許可を得てBlabo!ユーザーボイスからのコラム執筆中。https://bla.bo/