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【プラモデル制作記】1/700 潜水艦「伊56」 その6(完成)

 アオシマ1/700潜水艦「伊56」のフルハルジオラマ完成です!!

空中線も再現

 やっぱりフルハルのキットだと喫水線下の部分も作りたいですからね。艦艇のカッコよさを十分に見せることが出来る展示方法を探した結果、いっそ海を作ってしまおうと考えて、レジンを使いました。


 他の1/700キットにも応用できる技なので、これからも同じ手法でフルハルのキットを消化していきたいと思います。戦艦クラスは大きさ的に難しいので無理でしょうけど……どれぐらいレジンが必要なんだろう……。


 この「伊56」は、前回作った「伊156」と同じ艦です。1929年3月に竣工した時は「伊56」でしたが、1942年5月に他の海大型と共に百の桁に1が追加され、「伊156」となりました。
 今回は竣工後からしばらく経過し、網切鋸を装備したという設定になっています。海大Ⅲ型aの「伊55」が当初から装備しているのだから、「伊56」にもすぐに置かれたでしょう。たぶん。
 2隻入っていると、異なる状態が再現できるので良いですね。

伊156
伊56

 ところで「伊56」が「伊156」になぜ改名したかというと、1941年12月の日米開戦後に建造が決まった巡潜型(巡洋潜水艦)乙型改Ⅱの艦名に「伊56」が採用されることが決まったという事情があります。乙型改Ⅱは「伊54」「伊56」「伊58」の3隻が竣工し、第6艦隊第15潜水隊に所属していました。終戦時に残存したのは「伊58」のみです。
 当初は、攻撃は海大型、監視・偵察は巡潜型という感じに分かれていましたが、技術の進歩と性能の向上に伴って、両方の役割を統合した新たな巡潜型(甲型、乙型、丙型)の開発・建造が進められることになったのです。
 巡潜型の殊勲艦としては乙型の「伊19」が空母「ワスプ」を撃沈し、「伊26」が空母「サラトガ」を撃破しています。
 乙型改Ⅱの「伊56」の同型艦には、巡洋艦「インディアナポリス」を沈めたことで有名な「伊58」がいます。
 また、地味ですが敵の勢力圏下を突破して偵察機「彩雲」を輸送するという任務を遂行した艦として甲型改Ⅱの「伊14」があげられるでしょう。

 その一方で潜水艦は発見され、沈められたら乗組員は即全滅するため「鉄の棺桶」という側面も持っています。幸い「伊156」を含め第19潜水隊の3隻は終戦時まで生き残りましたが、多くは大戦中に喪失しています。
 潜水隊の番号と艦名を描き、マストを立てて航行する「伊56」は束の間の平和な時代の雰囲気があります。

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