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【展示会ブース集客】来場者を集める最小限の工夫「基本3原則」とは?

 展示会出展において、ブースを検討している。
そんな場合、「最小限この3項目はブースに反映してほしい」というものがあります。それが、私が「基本3項目」と言っているものです。
 ブース集客の「基本3原則」とは、展示会ブースを考える際、これだけは最小限ブースに反映しておいてほしい、という項目。最小限この3項目を自社ブースへ反映しておけば、基本的な集客は達成できる、という項目です。逆に言えば、この3項目のいずれかを反映していない場合、来場者が近寄ってこなくなる可能性が高くなる、という項目なのです。
 これら3つの項目は出展者自身でも対応可能なことですので、出展時には積極的に検討してみてください。もちろん、この項目以外にも集客のためには検討すべき項目は数多くあります。しかし、まずはこの3項目から検討を進めましょう。

200424-基本3原則

展示会出展において、自社ブースに来場者を集めようとしたとき、多くの出展社は、まず「目立つようにして」集客をしようとします。例えば、なるべく高く看板を設けよう、とか、目立つ色にしよう、とか、何らかのインパクトのあるものをブースにおいて、とにかく来場者の気を引こう、とか。
これらは、決して間違いではないのですが、そうやって集まった方々はどんな人達なのでしょうか。見込み客はどれだけ含まれているのでしょうか。
 集客の理想は、より多くの来場者が自社ブースに集まることになりますが、誰でもよい、というわけではなく、受注に結び付くような「見込み客」がより多く含まれている必要があります。そうした場合、ただ目立つようにしただけで集客をしたところで、見込み客の比率が少ない可能性も高くなることでしょう。ブースに施す施策には、ターゲットにしている企業又は人がより多く含まれるための考え方が入っている必要があります。

では、望むターゲット層がより確実に自社ブースに寄って来てもらうためには、どのようにすればいいのでのでしょうか。
私は日頃のセミナーで、以下の3点の工夫をブースに必ず盛り込むべき、とお伝えしています。

原則-01.会社名よりも、まず「何を扱っているか」を表示。

原則-02.通路際に展示台を置く。来場者の興味を引きそうな商品等を設置。

原則-03.待ち方・立ち方を工夫する。来場者が近づきやすいように。

つまり、「何を扱っているブースか分かりやすく、近づきやすい雰囲気を持っていること」ですね。
 この3項目の基本になる考え方は「徹底的な来場者目線」です。別の項でも触れますが、来場者は基本的に「つかまりたくない」と思っているもの。また、より多くのブースを見たいと思っているもの。そうすると、自社ブースの前を通り過ぎるのは何秒でしょうか。その僅かな間には「会社名」よりも「何を扱っているか」を伝える方が優先するのです。

 3項目の1つ目、展示会におけるキャッチコピーに関することです。展示会ブースでは、ほとんどの出展企業が「会社名」をまず掲げています。もちろん、会社名を掲げることは当然で必要なことなのですが、それだけだと、来場者には「何を扱っている会社」なのかが伝わらないのです。ですので、来場者がブースの前を歩くほんの僅かな瞬間に「当社は〇〇を扱っているブースです」ということを確実に伝えなければいけないのです。

 日頃、展示会場を見ているとほとんどの企業がこの点をおろそかにしています。仮に書いていても、文字がブース内にいっぱいで、ブースの前を通る僅かな時間では、何がいいたいか、さっぱり分からないのです。

 展示会ブースにおけるキャッチコピーはどうあるべきか。このことを難しく考えてしまう出展社の方も多いと思いますが、実はとてもシンプルです。「当社は〇〇を扱っています」といった内容を、瞬間に読めるようにシンプルに表現すればよいのです。その際に理念のような言葉はNGです。「世界に羽ばたく○○株式会社」と言ったように書いても、誰も寄ってきてはくれないのです。会社案内などの紙媒体では、理念といった言葉はよいのですが、展示会におけるキャッチコピーは「人を引き付ける」ことが重要な機能。「自分目線」ではなく「来場者目線」になって、来場者が知りたい、と思っていることをシンプルに記載しましょう。

 また、「前提条件」の項でも説明しましたが、来場者は「つかまりたくない」と考えているもの。いきなりブースの中には入ってくることはほとんどない、と考えておきましょう。そうなると大切になる場所は「通路際」。まずは「通路際」に気になる商品を置いておき、通路の真ん中を歩いている来場者を自社ブースに「引き付ける」こと。これが大事です。

 ブースに何を扱っているかを記載する。そして通路際に展示台を置き、引き付けるようにする。そうすると、次に考えるべきは出展社の皆さんの「待ち方・立ち方」です。どんなに戦略的にブースのデザインを行っても、出展社の皆さんがブースの前に立ちはだかり、通路を歩く来場者を全員で見据えていたら・・・どうでしょう? 来場者の心理としては、「近づきたくない」ですよね。来場者が自然な気持ちで、ブースに近寄りたくなる、そんな雰囲気づくりをつくること。これも展示会出展に成功するためには、とても大切なことになります。そのためには、出展社はどこに立てばいいのか、どんな待ち方をすればいいのか、どう話しかければいいのか、しっかりと考えていなくてはいけません。少なくともブースの前にじっと立ち尽くすことではないんですね。キーワードは「動的待機」そして「斜め後ろから」、「さくらの活用」です。

さて。この3原則。これをブースに反映することで、会場内を歩いている来場者にとって、興味のある内容であった場合、「寄ってみよう」と自ら近寄ってきていただくブースになります。
 これ以外にももちろんできる工夫はあります。しかし、展示会に出展するときは最小限、この3つだけはブースに反映するようにしてください。

 ブースに戦略的な施策を施さず、ただ展示会に出展しただけでは、望むターゲット層の来場者は自社ブースに立ち寄ってはくれません。展示会出展において、自社ブースへの集客を成功させるためには、数多くのポイント、コツをブース内に反映しておく必要があります。その中でも、この3点は必須事項です。実際に、会場内において来場者が集まっていないブースには、この3点が反映されていないことが多い、と言えます。

 出展者の皆さん、思い当たることはありますか? まずはこの3つを改善してみてください。きっと、前回の出展より集客効果は上がるはずです。


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