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ほんの本

たまに読みたくなる本の本。
本屋を散策していると「本」や「図書館」や「読書」なんてキーワードがあると、つい手に取ってしまいます。これだけよく目にするということは、やっぱり同じように気になって買う人は多いのでしょう。

それ系の本の中でも、本作りに関係したものは特に気になったりします。
有名どころの小説で、三浦しをん著『舟を編む』は、小説もアニメも映画も堪能しましたが、どれもそれぞれに面白く出来上がっていました。広辞苑のような分厚い辞書を作る話ですが、その丹念さと熱意が不思議と響くものがあります。


『いつもよりも具体的な本づくりの話を。』は、そのタイトルに惹かれて読んでみることにしました。
百万年書房という出版社の方が書かれた本で、編集を知らない人に向けた初めての編集作業といった趣の本です。
いくつもの本は読んだことあっても、一度も編集作業に関わったことはありません。丸一冊作るなんて大変なんだろうぐらいは想像つきますが、具体的には未だ見ぬ世界です。

そんな「なんとなく大変そう……」ぐらいに思って、作ろうと考えることもなかった自分には、色々と驚いたり納得したりすることもあり、読みモノとして非常に楽しめています。


編集作業を説明する傍ら、いくつもの本が紹介されていますが、中でも『しょぼい喫茶店の本』は、取り上げられる回数も多いですし、だいぶ気になっています。
Amazonでkindle版があったので、無料サンプルをスッと落としておきました。
絶賛されてます。


百万年書房さんは、私は知らない出版社でした。他にも、いくつもの出版社と編集人が出てきますが、知らない出版社ばかり。
大手以外にもこんなにもあるんだなと初めて知る日々でした。

本書では、これからは編集の形も変わってきて、もっと多くの小さな出版社が生まれるでしょうと予想しています。
君もやってみないか!?と、そんなテイストです。

ほんの10年前は、テレビ番組と言えば、両手で数えられるほどのチャンネルから選ぶのが一般的でした。ですが、今では、チャンネルは無数にあり、知らないチャンネルや番組の方が圧倒的多数です。

それと同じように、出版社も多様化していくのかもしれませんね。実物の本を作るのは少し大変でお金もかかりますが、電子書籍のみであれば、また作りやすさも変わりそうですし。
今まで一人では困難だった作業も、デジタルパワーで出来てしまうことも多分に増えました。
意外と本作りは出来てしまうことなのかも?と思えてワクワクする、そんなところが本書の素晴らしき点です。


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