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運動会のお弁当で救われた家族の一言

先週末あたりは、いろんな小学校に中学校に幼稚園・保育園で運動会があったようで、お天気がよかったところは、楽しかったことだろう。

中学に上がってから、娘のお昼ご飯にお弁当を作って持たせているけれど、時間がないし、持病のこともあって、手抜き料理で対応する。毎日のことだし、体調が優れない日は、冷食を使うのは仕方ない面はある。

しかし、今日ちらりとSNS上では、「#運動会中止」というハッシュタグがトレンディ入りしていて、のぞいてみた。

我が家の子供が小学校時代は田舎だから、双方のおじいちゃんとおばあちゃんが見にくる家庭が多い。さらに遠方のいとこまでやってくる家庭も多い。

幸い我が家は、小学校時代は持病が一番きつい時期で、遠足程度のお弁当は簡単なメニューで済ませていたけれど、運動会となると、周りのお弁当の豪華さに驚くばかり。

主人の両親は遠方で体調が悪いので、小1の時だけ見にきたけれど、私の両親は、私の身を案じて毎年お弁当の足しになりそうなおかずを作って持ってきてくれた。

私はというと、主人が手伝ってはくれるけれど、おしゃれな雑誌に出てくるようなお弁当とはかけ離れていて、手作りのおやつやらデコレーションした盛り付けなんて、途中で気分が悪くなって、もう手抜き。

だから、毎年毎年の運動会が苦痛で「なくなればいいのに」と思っていた。
お昼ご飯を食べていると、なんだか自分の不甲斐なさに涙が出てきて、病気じゃなかったら、おしゃれでかわいくて自慢できるお弁当を作れるのにと、毎年泣いていた。

その度に、主人や娘、実家の両親が言ってくれた。

「よそはよそ。うちはうち。できる範囲のことをすればいい。」

今回「#運動会中止」の話については、雨天中止になって頑張って豪華なお弁当を作った人から徐々に広がったんだろうけど、「冷食に対する反発」。

むちゃくちゃ手の込んだお弁当を毎日作っている人や、大きなイベントのために、手の込んだメニューを重箱に詰めた人にとって、運動会が中止になったことへの悔しさ。

冷食を使ったお弁当への嫌悪。
これが一番お弁当に凝るママさんにとって、腹が立つところなんだと思う。

運動会では、組立体操の危険やらかなりハードな競技が子供達にあるけれど、その側で親によるお弁当のマウンティング。かなりカオスな世界に見えてくる。

冷食は確かに高いし、家計にはきつい。私が毎日お弁当を作っていても、体調のことがあるので、どうしても助けてもらうことは多い。全て手作りでできる人であれば、それはそれでつらぬいていいんじゃないかな?

いちいち目くじら立ててると、しんどいし、後から振り返ると「なんでここまでしたんだろう」と我に戻るものだ。

共働きや介護・ご自身の病気で、どうしても豪華なお弁当を作ることができない家庭はあるんだし、人様のご家庭のお弁当にケチをつける必要はない。

土井善晴さんがあるトークショウで、「運動会とかのご家庭のお弁当を覗きみるのは品がない」と聞いたことがある。

食べられれば、それでいい。昔ながらのこじんまりしたお弁当でいいんだよ。

しかし、主人と娘。いざとなると一言で私の不安や悲しさを吹き飛ばしてくれる。

「ママが作ってくれる唐揚げだけでも幸せだよ!」

いま、こうして書いていても、思い出して涙がほろほろと出てくる。

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