ドイツ🇩🇪で豪雨と内水氾濫にあった話

豪雨が続いていますが、ドイツのマンションで内水氾濫の被害にあった話、片付けの話、車でアンダーパスに近づいた話など、要注意ポイントを交えて、経験談をお伝えします。

ドイツはシトシト降る事はあっても、豪雨は少なく、傘よりも、コートやパーカーのフードで何とかなることが多かったです。（フードの本気利用！ファッションだけではない…）

そんな中、ある日、娘の幼稚園のお迎え時間に、局地的な豪雨が。日本の様な、バケツをひっくり返した雨でした。局地的なので、40キロくらい離れた会社に通勤していた夫は全く知らず。

激しい雨でしたが、お迎えの時間で、娘のお友達とプレーデートの約束もしていたので、何とか幼稚園に迎えに行こうと車に乗り込みました。

幼稚園には、高速で10分、高速を降りて、下道を更に15分位でつきます。高速の入り口は全く動かず、大渋滞。

迂回しようと下道に行くと、排水溝から水が溢れて、道路が部分的に池になっています。

池地帯を抜けると、高速のアンダーパス方面に。ここを超えないと、高速の向こう側の幼稚園にいけないので、とりあえず向かいました。

普通に、前に何台かが走っていますが、遠くをみると、池になっているアンダーパスで、車が動かないのが見えました。手前は浅いが、奥は深そう。すぐ前の車、何台かは、何も考えていないのか、SUVなので大丈夫と踏んだのか、つっこんで行きました。

私は、日本のニュースで豪雨時のアンダーパスは危険と刷り込まれているので、ハッとしてUターンしました。こういう時、前の車が何台かそのまま何事もなく、向かっていくと、正常化バイヤスがかかって、後続の車も続くのだと気付きました…。皆さんもお気をつけて。周りに流されず、自己判断が大切です！教訓1！

さて、アンダーパスを前にUターンしたが、どうやって幼稚園まで行こうか。

頭の地図でアンダーパスを通らない道を探す。ナビにそんな機能はないので、こんな時は、自分の記憶が頼り。地震の時の避難も、危険箇所の載っている紙の地図が頼りになるかもしれません。なんとか娘をピックアップ。

帰りは高速に乗れたのですが、また渋滞の一帯が。高速の中でも、ゆるやかにV字谷になっている地帯があって、1番低い所が池になっていました。普段運転していても気づかないレベルの高低差です。

それを避けようと、一車線になり、渋滞が発生したのでした。池には何台か車がはまっていて動けず。アンダーパスでなくとも、一部分だけ低くなっている水たまり地帯には、絶対突っ込んでいったらいけないと、よく分かりました。車は長靴履いている訳ではない。これが教訓2です！

さて、マンションに何とかついて、地下駐車場に車を停めたら、マンションに入るドアの下部から、水が流れてきて、池が出来ている。何事かとドアを開けると、15センチ位の水で地下が川のようになっています。

更に水がどこからか湧き出てきていました。地下に洗濯室、倉庫、ボイラー室ありますが、とにかく、階段を登り、自分の部屋へ。足も洗い、娘を残して、様子を見に再び。

洗濯室も倉庫もエレベーターも、池状態でした……湧き出る水（清くない、汚い）は排水溝か、ボイラー室から湧き出てる様子でした。その頃には、雨はあがっていたのですが、更に水位は上がっていました。時間差で内水氾濫を起きていたのです。既に雨がやんでいるけれど、注意が必要という、時間差もチェックポイントかも…。教訓3！

段々水はひきましたが、被害は大きかったです。

まず、エレベーターは1番下の空間が水で満たされ、1週間以上使えず。（あれだけ水に浸かって根本的に壊れてないのか、復旧後も気になりました）

ボイラー室がNGでお湯も出ません。それでも、足や手を洗えるだけ、本当にありがたかった。もし、地震や豪雨で水道が止まった場合、片付けても、手足についた泥さえ洗えないはずで、それは本当につらいと思いました。ウェットティッシュか赤ちゃんのおしり拭きは常備ですね。

洗濯室には、各自所有の洗濯機や乾燥機が並んでいるのですが、それもダメになりました。洗濯機が使えず、水道で洗った服の脱水に、野菜の遠心力水切り器を使おうと思った位です。洗濯を手でするのも、辛かったですが、それでも、水が出るだけマシでした。

更に、倉庫ですが、いわゆる納戸で、各戸4-5畳が配分されています。そこには、思い出グッズやスポーツグッズ、色々おいていました。

床から30センチくらいまでにあったものは、ほぼ全部ダメになりました。片付けも大変で、乾かしたり、洗えるものは洗いましたが、思い出のグッズも大半は捨てる事になりました。日本に残している分もあったので、全滅は避けられました。思い出グッズは分散して保管。これも教訓4です。家の中でも階を変える。一部は実家に置くなど。

倉庫片付けで頑張っていた私と息子は、しばらくして、結膜炎になりました。洪水の被害で、汚水による細菌により、そういう事があると、後から聞きました。

水がひいて、何週間後かの乾かした本の整理の時になったので、一度水に浸ったものは危険と思います。ゴーグル、手袋等必要かもしれません。残念ですが、諦めも必要と、泣く泣く捨てたものも多かったです。結膜炎、酷かったです。片付け時には、時間が経っていても、気をつけて下さい。

以上、豪雨被害の体験談でした。私の場合は居住スペースは被害がなかったので、片付けは大変でも快適なベッドで、ご飯も温かく、手足も洗えました。それでも、疲労困憊でした。豪雨被害に一帯があった場合は、心も体もつらいと思います。どうか、被害があまり出ませんように！