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話しが違うじゃないか!!!
1998年8月28日。短かったチベット滞在も今日が最後である。明日は日が昇る前には空港へ向わなければならない。朝一の飛行機で成都へ戻るのである。そして翌日には上海に飛び、関空を経由して東京に戻る。チベットに別れを告げるのは名残惜しいが、しがないサラリーマンの夏休みではこれが限界である。今度はいつ、チベットに戻ってこられるのだろうか?最終日の予定として、日本の某大手旅行代理店を通じて中国側にナムツォ
もっとみるタシルンポ僧院とパンチェン・ラマ
ニセラ山の麓に広がる巨大僧院の門前は多くのチベット人巡礼者達で賑わっていた。
タシルンポ僧院はシガツェの中心的存在であり、チベット仏教改革派であるゲルク派の6大寺の一つとして知られている(他はラサ郊外のガンデン、デプン、セラのラサ3大寺と青海省青寧郊外のクンブム(タール寺)、甘粛省夏河県のラブラン・タシキルである)。創建は1447年、ゲルク派を起こしたツォンカパの弟子で、後にダライ・ラマ1世として
パンコル・チョルテン(ギャンツェ・クンブム)
ラサからランドクルーザーをぶっ飛ばして8時間。ようやくギャンツェに辿りついた我々3人はひとまずホテルで休憩しようということになって、チェックインすることにした。泊ったホテルはギャンツェの南端に位置する高級ホテル、ギャンツェ(江孜)飯店だ。ホテルは他にも江孜服装招待所や江孜県政府賓館といった安宿もあるのだが、中国の大手旅行会社を通じて正規のチベット旅行を手配した場合、一人旅でも一応ツアーの形を取らさ
もっとみるギャンツェへの道 パート2
タドゥカというところにさしかかると、車ごと河を渡るフェリー乗り場があって、河向うには、ヌマガン、タクツェを経てヤンパーチェンに行く道路が見えた。これまで通ってきた道路が出来るまでは、ラサからシガツェにいくにはこの道を通っていたらしい。フェリー乗り場の手前、川沿いに新しく再建された僧院の金色の屋根が光っていた。おそらくユンドゥンリン僧院だろう。1834年に建てられたポン教の僧院で、1950年の中国侵
もっとみるギャンツェへの道 パート1
1998年8月26日早朝。今日からは、1泊2日の予定で一旦ラサを離れ、ギャンツェへと向う。ホテルの食堂で軽い朝食をとった後、部屋に戻って荷物をまとめると、フロントでチェックアウトの手続きをした。明日の夕方には、またラサに帰ってきて同じホテルに泊まるのだが、部屋をそのままにして行くと余計なホテル代を食ってしまうので、面倒だったが仕方がない。まあ、チベットに持ってきた荷物もそう多くないし、土産物を沢山
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