noteを始めようとしたけれどリキャプチャの認証が上手くいかなくて苦しんだことと、人間はどこまで耐えられるのか。
リキャプチャの認証がうまくいかないかたへ。
人間は(生理学的に)どこまで耐えられるのか知りたいかたへ。
「どこまで息を止めていられるか」やってみたことがあるひとへ。
これは、絵描きで52際のおばさんで書店主で文系頭のわたしが、1日かけてnoteのリキャプチャ認証にたどり着いた件と、
その経験により是非紹介したいと思った本にまつわる文章です。
リキャプチャ認証については結論から申し上げますと、たどり着いた解決策は「別デバイスからアクセスする」でした。
検索すると、
・googleアカウントからログアウト。
・PCを再起動してキャッシュクリア。
・時間経過させ、リキャプチャからの再質問を待つ。
などのアドバイスがありましたが、わたしの場合全てダメ。
万策尽きたと諦めかけましたが、ふと思いついて他のデバイスから挑戦したところ、すんなりと認証されました。
つまり4年ほど使っているマックブックからではなく、最近買ったばかりのアイパッドから試みたのです。
認証されれば普段使いのマックブックからもアクセスできますから、今はめでたく最適の環境でnoteを楽しむことができます。
新しいデバイスだから良かったのか、
そのデバイスから一度も手順を間違えずトライできたから良かったのか、
たまたまだったのか。
システム関連の専門家ではないわたしにはわからないのですが、リキャプチャ認証で苦しんでいるかたがいらっしゃいましたら、試行錯誤のひとつとして参考にしていただければ幸いです。
。
リキャプチャとは、webサイトをbotなどによる悪質なアクセス攻撃から守るためのセキュリティだそうです。
noteに載せたい原稿を数日がかりで仕上げ、いそいそとnoteへの本登録をしようとしたわたしの目の前に現れたのは(リキャプチャによる)「わたしはロボットではありません」という、直球で存在の根本を問う一文でした。
↑これです。
もちろんですとも、とうなずきながらチェックボックスにチェックを入れます。
続けて、タイル状になった外国の風景写真の中から「信号機のタイルを全て選択してください」と、(リキャプチャにより)チャレンジをうながされます。
正確には「信号機の映っているタイル」でしょ、と思いながらチェックし、確認ボタンをクリックします。
↑こういうやつです。
すると現れたのは「reCAPCHAが間違っています」というコメントでした。
この時わたしは写真を選ばせているのがリキャプチャ(reCAPCHA)だと認識していなかったので、一瞬何を言われているかわかりませんでした。
でも、良く見ると矢印が丸くなったようなマークの下にreCAPCHAって書いてある。でも、リキャプチャが間違っているという言いかたはわかりません。でも、違っているとしたら写真のタイルの選びかたの他に思い当たりません。
信号機のタイルっていうけれども、信号機の支柱は信号機に含まれるのだろうか?
ほんの少しだけタイルの端に引っかかっている信号機の端っこは、信号機に含まれるのだろうか?
などと迷い、信号機のカケラも全部信号機とするパターンや、信号機の目玉部分だけ信号機とするパターンなど、様々な考え方で何度もタイルを選び直しました。
しかし何度挑戦しようとも、現れるのは冷酷な「reCAPCHAが間違っています」の一言でした。
どうゆうこと?
わたしは、人間としての己が存在の確実性が薄れてゆくのを感じました。
わたし人間だよね?
ロボットじゃないよね?
ちょっと待って、わたし、ちゃんと信号機っていうものを知っているのだろうか?
もしかしてこれ、信号機じゃない何かなの?
写真を選ぶっていう行為が、こうしてポチポチすることじゃないってこと?
ていうかリキャプチャのほうがロボット(AI)でしょ?
ロボットに人間として認められないって、どうゆうこと?
もしかしてわたし、頭がクルっているのだろうか?
この時の、人工知能に人間として認められないというSF的不安感は忘れることができません。
更になんでも擬人化するのは文系頭の偏りかもしれませんが、何を講じても同じ言葉しか返さないAIの冷たさは、怖いし嫌いです。
この後わたしは1日がかりで必死に脳を理系に寄せ、写真の選び方が重要なのではなくシステム的な問題を解決しないとリキャプチャには認証されないとわかり、先述の解決策にたどり着いたのでした。
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さて、本日紹介する本は、人間とは何かと問いたくなる繋がりで、こちらです。
『人間はどこまで耐えられるのか』 フランセスアッシュクロフト 河出文庫
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生きるか死ぬかの極限状態のギリギリに、挑まずにはいられなかった人物たちの非常に興味深い記録と考察。
だけではありません。
著者フランセスアッシュクロフトはオックスフォード大学の生理学部教授。
ロイヤル・ソサエティのフェローに選ばれているという超絶知性の人でありながら、(あるいはであるからこそ)自らも様々な限界に挑戦してしまっており、限界でのデータではない手触り感は読み物としても、とても面白いのです。
生理学でありながら、わたしたちの誰もがかつて試みた「どこまで息を止めていられるか」の延長にあるような人間らしさの匂う本。
世界的なベストセラーですが、日本の「火攻め」のページで思わずクスリと笑えるのは、日本をよく知るわたしたちの特権でもあります。
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どうなると人間は生命維持ができないのか、ということよりも、
限界に挑戦してしまう人間というものは何か、と考えてしまう。
それはこの本の外側にある問いです。
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著者:フランセスアッシュクロフト
出版社:河出書房
判型:文庫
総頁:382頁
2008年
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